夕弦亭
逸る冒険心と共に、颯爽と立ち去る
できればそうしたかった
直ぐにUターンして引き返した。
「…あのーすみませんエルミルさん、よければオススメの宿とかってありますか?」
「フフっありますよ、私のオススメにはなってしまいますがよろしいですか?」
「ハイ、お願いします。」
「でしたらこのギルドを出て右に進んで、右手にある2つ目の通路を奥に入っていただければ、右手に夕弦亭と言う宿がありますよ。
少しお高いですがオススメです。」
なるほど…いってみるか?とりあえず。
「わかりました行ってみます、いろいろと話を聞かせていただきありがとうございました。またギルドを利用する際はよろしくお願いします。」
これから通うつもりだしね。
「ハイ、こちらこそよろしくお願いします。もう質問はございませんか?何かありましたらいつでもきてくださいね?」
「ハイ、はりがとうございます!それではまた!」
頭を下げてからギルドを後にした。
さて、教えてもらった通りの場所に夕弦亭はあった、割と綺麗な宿なんじゃないかな。
と言うかこの街は基本的に木造の建物が多い気がする、どこの街もこんな感じなんかな?
比べられる景色がないとわかりません!
とりあえず宿に入った。
多分受付らしき所に女の子が座ってる…受付かな?
「こんにちは〜」
ショートヘアーで赤髪の活発そうな子だな…多分中学生くらいじゃないか?
「いらっしゃいませ!宿泊ですか?」
受け答えがしっかりしている。
「すみません、とりあえず1泊いくらかかりますか?」
エルミルさんが、ちょっと高いっていってたな!確認しとかないと。
「はい、えっと…1泊は銀貨1枚です。どうされますか?」
銀貨1枚か…今は大丈夫だな、これからはわからんけど…
「じゃあとりあえず1泊で!お願いします。」
銀貨を1枚受付に置いた。
「はい、わ、うけたまりました。えっと2の1のお部屋となります。あちらの階段を上がって、一番おくの右手の部屋です。」
なんか出たな最初…
ちょっと耳が赤い…
「ありがとうございます。2階ですね?」
ふー案内してもらった部屋に入った。
ベッドが一つ、けっこう広いな…中学生の修学旅行の二人部屋のホテルより広いぞ?これ。
ランプがあるけど…これは…どう使うの?持ち運びは、あっできない…ベッド横のテーブルに固定されてる。
コードはなし、ツマミがあるか…これ動くか?回せるな、おおー着いたぞ!
とりあえず荷物おこ…重いし、それで何をするか…迷宮は明日から行くとして、寝るには早い。
いや、武器!、飯!とりあえずそれはいる!
ギルドにいくか?
いや、宿の受付の子に聞こう!
あの子は受付にいてくれた。
「すみません、飯ってどうなってますか?」
ハッとした顔をしている。
「こちらこそごめんなさい…えっとご飯はあちらの食堂で、朝と夕にえっと…用意します。
そのくらいの時間帯に食堂でお声がけください。また、水とおまかせであれば、宿の料金に含まれます。他のはその場で、お支払いしてもらえば食べれます。」
おまかせメニューと水無料っと覚えました。
「とりあえず食堂で声かければ大丈夫ですか?」
正確な時間は…むづかしいかな多分…時計は見当たらない…
「はい、それで大丈夫だと思います!ただ夜あまり遅くまではやってないので、ごめんなさい。」
なるほど…遅くても食べれる店探しといたほうがいいと、覚えとこ!
「わかりましたありがとうございます。それとこの近くに武具を取り扱ってる店は、ありませんか?よければ教えてもらいたいです。」
後はこれ、さすがに素手はマズイ。
「武具ですか?ん〜と、この辺?あっ!えっと、ここから左に行って3つ目の道を奥に入るとあるよ!」
?どっちだ?
「この宿から左の3つ目の道は右手?左手?どっちかな?」
両方探せばいいけど……
俺が迷子になる可能性を潰しておきたい!
「左手!」
元気に右手を挙げている…わかってやってんのかね?
耐えろ笑うな、彼女は真剣だ!
「……ひだりね、ありがとうわかった。」
良いから降ろしなさい!右手を!挙げっぱなしにしない!真剣なのは分かったから……
「武具の看板で分かると思う。」
…………
「行ってみます!ありがとう。」
振り返り立ち去る。
チラッと見る。
彼女は見守ってくれた、右手を振りながら。




