15層
背の高い樹木が等間隔で並び、それが広がっている。
不自然に整った森、木の間を進むのには苦労しないそこに、また不自然な空間。
まるでそこに誘い込んでいるようだ。
誰がその様に手を加えているのか?
答えは迷宮である。
第15層そこからはまた、景色が一変する。
森だな。
薄暗い森。
前から思ってたけど、迷宮の階層の階の文字って、階段の階ではなくて、世界の界なんじゃないの?
降りるたびに広がっていく、空間。
降り続ければ、その広がりは世界に届くのではないか?
だから階層ではなく界層なのでは?
………
だからどうしたって感じではあるか。
探るにしたって、多分実力と寿命が足りないしな今は。
実力は努力するとして、寿命は…努力関係ないからな…
適度な運動、適度な食事、適度な睡眠!をできる範囲で心掛けるくらいか…
適応してくれるかそれ、この世界でそれを謳うの俺だけだけど?
やらないよりはまし!
これで行こう!
目の前の森を歩いてみる。
異常に静かだと、逆に怖さがあるな。
ここにはトレントと言う木の魔物が出現する。
基本的に木に同化しているため移動はしていない。
移動自体はできるらしいけどね。
待って近寄ってきたら襲いかかってくるタイプだ。
森の中を歩いていると、気配を発してる見た目まったく同じ木がある。
近寄ってみるか。
お!木に顔が浮き上がり、手のような枝も生えてきた!
よっと!
足元から木の根が槍の様に飛び出る!
なるほど、基本はこの攻撃か。
大きく距離をとって着地した瞬間に加速し距離を縮める。
そのままトレントの横を擦り抜けざまに一閃。
短剣を振り抜いた。
振り返り残心をとる。
斬れるね簡単に…
切り口が細い木を生やし直ぐに塞いで行く。
……元に戻ったな。
何回か繰り返すか。
その後何度も繰り返すが直ぐに元に戻ってしまう。
両断した後に蹴っ飛ばしても、飛ばした先に生える…
生命力強すぎじゃね?
ギルドの資料に火に極端に弱いって書いてあったな。
…………
やってみるか!
短剣に循環させている魔力だけを火に変換する。
炎剣!
と、呼ぶには…かなり弱々しい物が現れた。
…手で握れるマッチ棒みたいだな…
ヨシ!喰らえッ!
明日もうひとつ界層を降りようと思います。
?彼?あの後どうなったか?
マッチ棒一本で森に生えた木もやせますか?
そう言う事!相性とかあるから…




