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なんだかなぁ〜



 一足触発、聞いた事があるけど…

 まさか自分が引き起こすとは思わんよね。

 逃げはダメだな、もっと印象悪くなる。


 

 「………お前…冒険者か?」



 一番体格のいい人が話しかけてくれた。

 強そうだ。


 「はい!Cランク冒険者のタイガです!この度はご迷惑をお掛けして申し訳ありませんでした!」


 先手必勝!お茶ノ子祭々!



 「いや、魔物かと思ったぞ名前持ちの…いきなりすっ飛んできやがったしな。」



 あ、なんか大丈夫っぽい。

 他の人達も警戒を解いたみたいだ。

 休憩中に申し訳ない。

 なら御暇しますか…


 「すみませんでした。次からきをつけますね?失礼します。」



 「おう!きいつけ」

 「待ち給え!そんなにすぐ行くことないじゃないか。」



 頭を下げ、振り返り、今から一歩を踏み出そうとしたところで、聞き覚えのある声がした。


 「団長!知り合いですか?」

 「うん!ちょっとね、あ、コラ行こうとしないでね。」


 そのまま踏み出したら、風がまとわりついてきた。

 夕弦亭で出会ったエルフだった。

 お久しぶりです。

 名前も知らないので知り合いではないですよ団長!


 「こっち向いて、さあ自己紹介から始めようか、私は魔殱の枝の団長、Aランク冒険者 ルシア・テール・タージュだよろしくね。」


 くるっと半回転させられてから風が霧散した。

 クラン魔殱の枝、リッツの街の冒険者のトップだったはず…

 俺でも知ってるから間違いない。


 「タイガです。」


 「知ってるよ!さっき聞かせてもらったからね!」


 ……コイツ…


 「君がそうだったんだね、私はね、一度は偶然、二度は運命だと思ってる。だから君うちのクラン来ない?」


  何がそうだったんだ?と言うか…


 「ずいぶんと安くないですか運命…」



 「そうかな、案外人なんて簡単に死んでしまうからそうでもないと思うよ。実際君は足がなくなってる訳でしょ?」



 …そう言われればそうか。


 「この世界、スピエハイヘのこと知りたくないかい?一緒にさ!」


 この世界に名前あったのか、誰も言わないから知らなかった…と言うかなんで知りたがってること知ってんだ?怖いんだけど。


 「おことわりします。」


 「えー、いろいろなノウハウを手取り足取り教えてあげれるのになー、一人じゃ限界があるだろ?」


 「おことわりします。男に興味ないので!」

 

 オット断り方間違えたか?不敵な顔しだしたぞ?


 「フフッ私が男だと思うのかい?」


 え?違うの?確かに綺麗ではあるけど…


 「…違うんですか?」


 「出来れば二人っきりで確かめてほしいな!」


 …………どゆこと?


 「おことわりします。」



 「団の皆には私がどっちか秘密にさせるからね!コッソリ聞いても無駄だよ!」

 「知ってるやつがすくねーから大丈夫だろ?」

 「そうだったかな?なら大丈夫だね。」


 …………

 ルシアが急に真剣な表情をしだした。

 まるで見ている世界が一変したかのように周りの空気も震えだした。

 ルシアが神々しさを滲み出しながら話しかける、まるで歌うかのように…


 「片足の英雄は是非ともうちにほしい、私のお気に入りなら尚更だ、だから運命だと思った受け入れてほしい。」



 「無理!」


 ルシアに会心の一撃!真剣な表情は消え去った。

 まあ俺は「アレ」に合ってるからな。

 神々しさとかは気にならないな。

 どちらかと言うと怒られたりしないか心配してるくらいで…

 気にしてたわ!ごめん!


 「フフッじゃあ仕方がないね。でも私が誘ったと言う事実は広めさせて貰うよ。そうすればほかのクランの牽制になるからね。」



 「なんでそこまで?」



 「お気に入りが本当だからね。困った事があったらいつでも来てね。男か女か気になった時でもいいよ。」



 ……好感度どうなっとる。


 「ありがとうございます、では!」



 「フフッまたね!」



 ……なんだかなぁ〜

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