13層
次の日に来たのは13層。
ただちょっと問題がある。
ここの魔物との相性の問題だ。
ここには悪精、ウィル・オ・ウィスプが出るのだが、魔法生物だ。
人の顔より一回り大きな青い炎の塊らしく、魔法での攻撃を遠距離から行なってくる。
撃ってくる魔法はランダムできまってない。
基本的に火、水、風、土、雷、のどれからしい。
そして弱点は魔法攻撃、と言うか魔法攻撃しか効かないらしい。
物理無効、脳筋退散!
しかも上層で現れるならまだしも、13層。
そこそこの階層である。
赤子魔力では太刀打ちできない。
全魔力込めれば多少ダメージが入るかもしれないが、リスクがでかすぎる。
基本群れないらしいのでワンチャンあるがやりません!
どっしよっかなーってところで、
魔法が飛んできた!
今までの魔法攻撃より速いな。
槍みたいな形してるし。
と言うか遠いな、索敵範囲が広いのか?
正解には分からないけど、50メートルくらいは離れてる。
避け続けたら倒せんかな?
やってみよ!
…………数、増えちゃった。
後と横に1体づつ…
いや、それでも躱せるけどね。
うーん…斬ってみるか。
だな!
魔法を躱しながら正面の1体に急接近する。
近距離魔法は無さそうだ。
良かった。
纏いの短剣で一閃!
!斬った感覚あったぞ?
悪精は粒子になって消えた…
魔石が転がっている。
いけんじゃねーか!
脅かしやがって、コノヤロー!
残りの2体も同じ要領で倒した。
何で行けたんだ?
…ミスリルか?いや気力か!
だったら魔気力体で行けるな!
早速、出番が来たな。
1体の悪精を発見した!
さっきの要領で魔法を躱しつ接近し、悪精の1歩手前で急ブレーキをかけ、その反動を利用して右手を繰り出す!
それは見事なフリッカージャブだった。
そしてその腕の先から伸びた魔気力体は悪精にヒットした。
まるで効果がなかった…
短剣で倒した。
なんでだよ!なんで無事なんたよ!
空気読めっ!
魔気力体は弾かれた。
よく考えたら、土とか氷とかの属性は魔力プラス物理だったわ…
じゃあ、纏いして斬るのも魔力プラス物理、魔法攻撃じゃん。
それだけの事だった。
なんか納得がいかないけど、対処法あったしいっか別に。
ここの魔物からは魔石の値段変わるしな。
一個銀貨1枚!
今までサイズがひまわりの種くらいだったのが、親指くらいにはなってるな。
倒せる事分かったしいいね、とりあえず。
儲けた?気分だった。




