Cランク試験
静けさが鼓動を教えてくれる。
悪くない状態だな。
緊張はない。
何処までやれるかではない。
ただ、ただ、ぶっ飛ばしたい!
相手がアイツでなくとも…
「Bランクのカーキだ!お前らの相手をすることになった!遠慮はいらん!全力で来い!」
ずいぶんと迫力と貫禄のあるおっさんだな。
デルトより圧がある気がする。
「俺からいいですか?お願いします!」
「ん?ああランク詐欺からか、面白い!どこまで詐欺なのか計ってやる。こっちも手加減はなしだ。」
デルトおおおおおおおおおおああああ!!!
アイツ余所で言ってんじゃねーか!
ざっけんなあアアア!
「いつでもいい!かかってこい!」
見た感じ身体強化使ったみたいだな。
本気で相手をしてくれるみたいだ。
いいね。
デルトの変わりにぶっ飛ばす!
何が何でもどんな手使ってもな!
まずは…
その場でただの垂直飛びをする。
ピョンピョンと。
遊んでるわけではない。
作戦だ!
前に隠密のイメージを探った時、相手の意表を突くには、自身の行動を理解させないことみたいなのがあった。
それに習っちゃおうかなーと。
垂直ジャンプで!
後、かの有名な剣豪の戦術もミックスする、それは遅刻して相手をイライラさせる。
平常心を奪う!
精神的に優位に立つ!
垂直ジャンプで!
完璧だ!
考えたところでこれだけくらいしか思いつかなかったと言うのもある。
そんなの必要ない気もする。
ただ今日は勝っておきたい!
そんな気分だっただけだ、すまんなカーキよ。
いつまで続けるかって?
それはカーキがおしえてくれる!
「おい!何時までやって…!!」
着地と脱力を同時に行なって強化加速を行ない、音もなく相手に迫る。
相手の目の前では足音を鳴らし、相手が反応した瞬間、強化加速で2歩で背後に回る。
この時、1歩目はわざと足音を鳴らし、一瞬でも意識をそらす。
背後から木剣の一撃!
振り向きざまに受けられた!
横に意識を向けた様子はまるでなかった。
スキルか!
なんか持ってるな。
なら次は…魔力2消費だ!
今度は無音で更に背後に回る。
そして、相手が振り返る素振りを見せた瞬間に魔力を3消費して相手が振り返る方向に一歩移動する。
そして4消費して踏み込み、木剣を叩き込む!
ガンッと音がなりカーキをぶっ飛ばした。
どーじゃ!やったったぞ!




