しゅうらい
ふー疲れた。
今日の迷宮探索が終わり、ギルドの食堂で飯を食っていた。
強化加速の進捗?いいよ?別に…
いつものを頼み、いつもの夕食をとる。
変わりません、進捗も、コツッコツです!
変わらない時間。
ムズいですから、今までで一番!
そこに訪れる変化、それは突然だった。
「お前、こんなところで飯食ってんのか?」
「なんだよ、何しに来たんだよ」
カトラがニヤニヤしながら席の隣にやって来た。
と言うか隣に座ってきた。
「……………」
「?」
と思えば腕を組んで黙り込んだ…
難易度おかしない?ラブコメさんよ!
どう言う選択肢だよ!バグってんのか?
俺の恋愛経験ゼロだからか?
分からんすぎる…
脳筋はこんな感じか?向こうでも?
オラッ?用意してみろや!選択肢コラ!
「美女には男が貢ぐもんだろ?」
?何いってん?何いってんカッコ怒!
どゆこと?どうなった。
マジでおかしなってない、この子…
会話的には……ギリ成立しとんのか?
途中おかしかったけど…
だ、大丈夫か…
じゃあ途中なんやったんや!
いらんやろーが!
まあ、いいか食べかけをやろう…俺の!
貴様が悪いのだよ…脳筋なのが!
反撃するでしょ!やられっぱなしはない!
皿ごとスライドして肉焼きを目の前に送った。
「わかってんじゃねーか!」
目を見開いた後、嬉しそうに食べ始めた。
…………………………
いいや、一旦考えるのやめよ、ここ異世界だし、不思議でイッパイ、泣いちゃうよね?
追加でエール2つ、水1つ、肉焼き2つに豆1つを頼んだ…まだ食うでしょ多分…
ちゃんと食わしてやるか…これで銀貨1枚行くわけでもねーしな!
まあ、行っても問題ないけどね…
わざわざ来てくれたしな。
それにここの美味さ知ってもらうのも悪くないしな!
せ、戦略的撤退ではない!以前攻略中!
「本当何しに来たんだよ…お前。」
「お前がいたからな…きた!」
シンプル。とてもシンプル。
「俺がいると来んのかお前…」
「今どの辺りにいるんだ迷宮の!」
二重音声ではない、なぜかこうなった。
「あー、今は3層あたりかな…」
「?もっと下いけんだろ?なんでだよ。」
「ん?いや、思う所があってな、訓練してんの。」
「へー、お前でもか…すげーな…」
どう、何が?すごいの?
「お前は?」
「俺か?俺はパーティーメンバーが増えてよ!4人になった!ちょうど他のを探してた女2人いてよ。
お前が言ったから女が増えたぞ。」
大丈夫か?その言い方、俺にダメージこんかそれ?周りで言ってほしくないな。
後、新しいパーティーメンバーにも。
それにな、質問の答えになってない気がするんだよな〜なんとなく。
考えて喋らん方がいいなこれ。
「良かったな。」
「おうっ!1人は軽戦士でな、もう1人は魔法使いだ!2人ともつえーぞ!お前ほどじゃあ無いけどな!」
軽戦士は、まあ向こうで言う盗賊とか俺みたいのを指して言われるな、こっちでは。
この迷宮トラップないからな、宝箱もない。
落とす素材と魔石、それだけだ、俺にとっては。
まあ、それだけでも金になる。
それに何処まで下があるかは分かってない、誰も。
だから迷宮に冒険しに行ってんだよ、未知と強さを求めて…
「珍しい組み合わせじゃねえか。」
「おお!お前かよ、なんだよ…」
デルトは呼んでないらしい。
「まーな、なんでかねぇ。」
「ま、どうでもいいけど…たのむは!」
デルトがエールを渡してきた。
ハイよ、いや豆勝手につまむなよ!
「なんだ?2人でエロい話でもしてたのか?おん?」
「してねーよ!お前は興味あんのか?」
興味あんのか?でこっち向くな!カトラ!
「あるよ別に…」
「ふーん」
おいっそれで飯食い出すな!なんだよ!
眉を寄せてデルトを見る。
「ヒッヒッヒ」
憎たらしい顔で笑ってた…
「まあ、安心しろ俺はガキに興味ねー。」
聞いてないぞ!デルト!
「あ?ガキ扱いするやつは自分が一番ガキだったってオチがあるの知ってるか?」
ケンカ売るな!カトラ!
「ん?聞いたことないな?まあ、俺はまだまだ若いって事だな!」
「頭の中赤ん坊だもんな!」
「ハッハッハ!言うなタイガ!ハッハッハ」
「るせーよ!2人がかりでかかってくんじゃねーよ!先輩を敬え!」
おまえ…嫌がってたじゃん最初。
まあこうやって騒ぐのもたまにはいいか…




