ハッ!ソウ…か
迷宮第8層!
今日向かおうとしている階層だ。
7層での戦闘にも慣れてきた、もう向かっても問題ないだろう…
そう思って宿を出ようとした時に声をかけられた。
「君、少しいいかな?」
「あ、ハイ」
「君は人族かい?」
誰?なんかやだなー…
その感じで前回来られたんですけど?
見たら分かるでしょ?
一般ピーポーじゃん!変なトコねーよ!別に!
今度はエルフさんだ、男か女か分からん!
美人でイケメン!
斬っちまうか?お?
アカン!バイオレンスさん!ダメ絶対!
「人族ですけど…」
「そうか…いや、私はね、精霊魔法使いでね。
常に精霊と友にあるんだけど。」
「はあ」
「その精霊がね、フフッどうやら君を気に入ったらしい…勝手に吸い寄せられるみたいでね。」
「は…あ!」
これ…集魔のせいじゃね?
歩く精霊ホイホイ…
だから面白がられてんじゃね?
「精霊が吸い寄せられたりはまあ、そこまで珍しいことじゃないんだけど…精霊自体が君に興味があるらしい、人族でそれは、見たことがないからね。
何かあるのか気になって、声をかけさせてもらった。
その様子だと精霊は見えないみたいだね。」
「見えないですね。」
なんか笑われてね?
集魔切っとこ、纏いはそのまま。
「これでどうですか?」
「?何がかな?フフッ何も変わってないよ?君に触れてるのが楽しいみたいだ。」
「そですか…」
「フフッ邪魔してしまったね。では失礼するよ。」
「あ、ハイ」
そのままエルフさんは宿の食堂に向かっていった…
結局、なんだったんだろ?
集魔で寄ってきてるのはわかった。
でも気に入られる理由が分からん。
あん時はダークエルフだったな…あの人も精霊魔法使いだったって事か…
街なかでは集魔切っとくのが正解だな。
エルフ、ダークエルフに気に入られたかったらオンで!
美女なので!私も男なので!
ニヤニヤすんな童貞!
まあ全員が精霊魔法使いではない気がするけどねー…
気を取り直していきますか…
迷宮第8層、ここにはオークウォリアーが出てきます。
要は武装したオークだな。
膂力に任せて振るってくる感じ。
資料にのってた武器は、大剣、斧、槍の3つだった。
今までの戦いから、多分大丈夫な気がする。
ある程度動きは予想できている。
自身の位置取りさえ注意すればいける。
7層で戦ってる時に1回ぶっ飛ばされた…
トドメを刺して、空中にいる時に近くにいた他のオークの棍棒を避けれなかった。
とっさに右手で棍棒を殴ったけど…
空中だとね…すっ飛んだ。
油断はダメ!
トドメは注意しないとな。
相手が大きい時は気をつけましょう!
位置取りを!
……ここからは5体か、そだよね。
大剣3、斧1、槍1か…
まずは…大剣か!
正面から端の大剣持ちに突っ込む!
振り上げが遅いのでそのまま顔面を突き刺す。
すぐさま一歩引いて距離を取り、こちらに振りかぶってきた大剣持ちをまち、振り下ろしを避けて一閃!
まだ少し下がり槍持ちの突きをかわし、槍を掴んで引き寄せて一閃!
次は大剣に接近する。
横薙ぎをしてきたので一歩下がり、大剣が前を通り過ぎた瞬間、急接近して一閃。
最後は少し距離のある斧持ちを待ち構え、振り下ろしを躱して一閃!
ふー、位置を少しづつ取りながら対処していけば、なんとかなるか。
突然、変な行動とかされなければ大丈夫だな。
多分ないと思うけど斧とか投げてこないよな?
それぞれの武器で間合いが違うから、それを意識して距離を置かないと。
まあ、そこは慣れじゃない?少し様子見かな。
……降りるペースを上げようか。
ある程度な強さにはなって来てるよな?
そんなに深くは潜れないとは思うけどね。




