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ハニートラップ?

 俺、強くなったんじゃね?

 今日の戦闘を振り返って思う。

 やべーっ!ニヤニヤしそう!

 

 実際、少し前と比べても格段に強くなった。

 まあ完全に纏いのおかげだけどね!

 ただ、まだ強化に振り回されてる感じがあるからこれからそのあたりを訓練してかないとな。

 踏み込みすぎて体当たりなんかはありそう。

 自在にコントロールできないとな〜。

 そこまでは時間がかかるかもな。

 別にどれだけかかってもいい気はする!

 強くなれるなら。

 楽しいしな!

 そのうえで、浮かれて油断しない様に気をつけよう。

 よくやる様な気がするしね、俺は…

 

 後、今日思ったけど武器の纏いは街なかで使わないようにしよう。

 今日の戦闘で、ナイフ、棍棒、スパスパ斬ってたからな、ヤベー、普通に考えて。

 どのくらいまで斬れるのかは試せないけど、間違いなく危ない。

 ウカッリ斬鉄剣!

 なんてことしてられない、つまらないものは斬ってはダメだ。

 そうそう無いことだとは思うけど…

 注意するに越したことはないからな。

 何処まで斬れるかに関しては、これから階層下がってけばわかると思う。

 そん時でいいよな別に、焦って試す必要はない気がするな。



 やたらと浮かれそうになる気持ちを必死こいて押し込めながら冒険者ギルドに向かっていた。

 強くなった実感が持てたから仕方ない部分はあるかもな。

 今までの成果が出たのも大きい。

 今日ぐらいは浮かれてもいいかな、まだまだこれからではあるけど…



〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 双間 虎(18才)レベル1

 MP100/100

 SP100/100

 言語理解 剣術 体術 魔法術 気術

 気配察知 隠密

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜



 ステータス的には何も変わってないし。

 


 そう思いながら冒険者ギルドの扉をくぐり、エルミルさんの所に向かう。

 少しだけ嬉しそうにしながら…

 そして、カウンターと扉の中間ぐらいまで歩いていると




 「おい!お前!」


 と声がかかった。

 絡まれることなんて珍しい、と思いつつ声の方を向いた。

 誰?いや、え?

 見たことない感じの人がいた。

 銀色の髪に褐色の肌、少しつり目の耳長の美人がいた。

 ダークエルフかな?街でも見かけた事なかったけどいるんだな。

 声で女性なのは分かったけど…

 凛々しい綺麗な声をされてますね。

 ドキドキするのでやめてください!

 なんで声かけられたんだ?


 「お前、人族か?」

 「ハイ…そうですけど…」


 いや、なんでそんな近寄ってくんの?止まれって近い近い!

 目覗き込んでくんな!


 「フ〜ン、変わってるな面白い!」

 「あ、ありがとうございます…」


 何が?教えて!

 ちょっ!近すぎるから!離れて!

 胸!なんか形変わってます!当たってます!

 離れて!

 落ち着け童貞!裸踊りすんな!


 「この街で活動してるのか?」

 「ハイ…」

 「私は旅をしている、付いてこい!見た所強くは無さそうだ!守ってやるし、強くもしてやるぞ!どうだ!」


 どうだって何?

 なんだ?これ…

 逃げる…はないか…隠密使って全力で逃げても捕まりそう。

 多分俺よりかなり強い、後いい匂い。

 え?マジで何?なんでこうなってるのか分からん…怖いんだが?ここまで来ると、後いい匂い。

 これは…ついて行ったら…いい匂い、危ない気がするな…いい匂いするけれども。

 いい匂い、いい匂いうるせーな!

 黙ってろ!童貞!

 これはあれだ!

 話に聞くハニートラップだ!

 なんで俺にしてるのかは分からないが、乗ってはいけない。

 多分そう!いい匂いする!でもダメ!


 「…いや、それはちょっと…この街で強くなりたいので…」

 「なに?う〜ん…そうか、それなら仕方がないな!」


 え?ちょっと離れて…いい匂いだったのに…剣に手掛けたんですけど…

 え?いい匂いだったのに…斬られるんですか俺!いい匂いだったのに!


 「なら…力ずくで連れていくまでだ!最初は嫌かもしれないが、いずれ喜んでくれればいい!」


 何言ってんの?ヤバい理解できない?

 ヤバない?童貞も怖がって引っ込んじゃったんだけど…

 この人の発する圧がマジでヤベー!

 終わりそう!俺の生活!

 いずれ喜ぶ、俺に期待する、童貞!やめなさい今じゃない!ヤベーから!


 「何してるの?こんなところで…」


 ダークエルフの後から、なんかまた美人が出てきた。

 肌白っ!真っ青通り越してない?いや、キレイだけど…体質かな?

 水色っぽい髪の綺麗な人が止めてくれたっぽい。

 助かりました!ありがとうございます!


 「あ?いや、面白い奴見つけてさ!旅誘ったら断られたから力ずくで行こうかなってさ!」

 「ハァー、ダメよ、ここは魔王国じゃあないんだから…問題になるわ。」

 「ん?なるのか?それは困るなぁ。せっかく面白そうなの見つけたのに…」

 「彼がそう?へー、弱そうだけど…」


 なんか色白美人も近づいてきた!

 なんすか?近いって!

 魔王国ではそうなんですか?

 ありがとうございます!


 「あら?いい匂いがするわね、美味しそう…断られちゃったの?残念ね…気が変わったら声をかけてくれる?しばらくこの街にいるから…」

 「そうだな!それで行こう!仕方ない!」

 「フフッまた会いましょう…」

 「じゃーな!」


 なんか勝手に帰ってった…

 マジで何なんなの?あんなグイグイ来るもんなの?分からん…

 後、童貞は心の監獄いきだ!邪魔すぎる!

 危うくハニートラップに乗る所だった!

 匂いだけで!

 危なすぎる!

 しかしだ、私は乗り切った!

 無敵の理性を手に入れた!

 今日だけでどれだけ男としてレベルアップしたことか…

 誇るがいい自分を…

 歩がいい、覇道を…
















 









 「フフッずいぶんと楽しそうにお話されてましたね…よかったのですかついていかれなくて…ねえ?」


 トラップは後に仕掛けてあった…


 エルミルさんの冷たい視線を受けて…

 俺の無敵の理性は、心の監獄に隠れた…

 

 

 


 


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