違和感
この世界に感じる違和感がある。
いや、違和感と言うか不思議か?
まず、筋肉痛が無い…最初短剣を振るった後、腕が少しダルかった…あー明日筋肉痛かなぁーなんて思ってた。
向こうの世界でも日常的に運動をしていた訳ではないので仕方ないと。
しかし翌日、何もなかった…元気だった。
ありがたいけど…理由が分からない。
多分魔力があるからか?そんな便利かな?
分からん…そう言う当たり前だと思ってた違いは、どう調べればいい?
難しいな俺には。
後、医者がいない、治癒魔法使いはいる。
病気はどうするんだろう、治療できるのか?
まあ、そう思ってエルミルさんに病気は何処で治すんですか?って質問したら、
「毒とかの事ですか?、それは治療薬や薬草で治せますよ?傷を治すポーションも定価ではありますがギルドで販売しています。
買われていかれますか?」
と言われた。
俺が聞きたかったことと、ちょっとだけ答えが違う気がする。
後なんだろな…そう!後、食事!なんて言うか向こうの世界ではバランスよくいろいろ摂取しよう!って感じだった。
なんかこっちだと、パン!肉!パン!肉!パン!肉!みたいな…そんなメニューばっかりだ。
俺自体は食えればいいって感じだからいいけど…野菜食べた方がいいって声は聞かないな。
スープとかには野菜ゴロゴロ入ってるけど、後肉の付け合わせか?それで出る程度かな。
魚はあまり見ないな…今んところではあるけど。
そんな感じの食生活で病気がないってことは、足りないものは魔力で補ってんのかな?
そのあたりは予測は出来ても調べ方が分からない。
今のところは異常はないからいいと言っても、ちょっとコワイ。
そんな事を考えながらゴブリンを切り裂く、
あれから更に10日たった。
立ち回りが上手くなった気がする。
一体を斬り裂いて、2体目を体術で捌いてからトドメを刺す!
そんな流れで対処できるようになってきた。
視界から外さないって事が大事で、一体に対処しながらも2体目を意識してないといけない。
多分数が増えてもいっしょだと思う。
それをしてなかったからゴブリンの攻撃くらっていたのかな?
俯瞰して全体を見る感じ。
でも、そればっかに気を取られてはダメ!
棒立ちになってしまう。
ただ弱い魔物と戦うだけでもいろいろ気を使う事はある、そこを少しづつ学びながら覚えていかないとな…
少しは強くなれたのか?
分からない。
最初から苦戦したわけじゃないからな…
倒し方がまともになって、効率も少し上がってきて、エルミルさんが少しピキッてきたけど、比べるところがないからな。
ちょっとはいけてんじゃないか?とは思うけど、油断につながりそうで怖くはある。
今のまんまでいいか?自分なりに強さ求めていけば、いずれ分かるその辺は。
最近はなかった、油断していた…
なぜあの時、考えなかったのか、今までとは明らかに違っていたのに…
なぜ…
後悔が意味のない事は知っている。
だか、心の中でどうしても、どうしても、自分に問うてしまう。
なぜ…なぜだと…
「聞いておられますか?タイガさん?なぜお話をしているか分かっておられますか?タイガさん?」
「は、はい!」
「なら、お答え願えますか?タイガさん。」
怒られています、エルミルさんに…
ちょっと、なんか、こう、確認と言うかこう自分の動き方を何ていうか。
いや、考えながら動いてたら魔石がいつもの倍ぐらいになってたんです!
気づかなかったんです!
無理してないです!すいませんでした!
…………いつも思うけど…なぜたろう。
いろいろ考えて動いているはずなんだけど。
まあ、飯食おう…
ギルド内の食堂、いつも人は少ない。
穴場ではある。
物語とかではよく冒険者が集まるイメージなんだけどな。
一様理由はあるらしい。
まず、メニューが少ない、水、エール、豆、スープとパン、肉焼き、以上これだけ。
しかも割高、他の店は銅貨5枚が最低必要なんだけど、ここは銅貨10枚から…
商売っ気がない。
それと、なぜかギルドの酒場に入り浸ってるやつは大した事ないって言う話があるらしい。
そう言う風に言われてるみたいだ。
実際俺は大した事ないから問題ない。
ただここの飯、味についてはいいんじゃないか?
スープは日替わりで色んな野菜入れてあってしかも味調えてるし、肉焼きなんて日替わりで違う肉出てくるけど、ちゃんとそれに合った処理してあって美味い!
毎回美味いんだが?
なぜ人がいないのか不思議だ…
「よ!ルーキー、さっきは絞られてたな!」
なんでギルドの食堂の話を知ってたか?この人が教えてくれた。
聞いてはなかったけど、勝手に話し始めた…
暇なんか?
「うるせーよ、ベテラン絡んでくんな!」
Cランク冒険者 デルト 冒険者の先輩、ちなみに年上、二十代前半かな、いる時はよく絡んでくる。
最初、丁寧に話てたらやめてくれって言われた。
だからやめた、ついでに気を使うのもやめた、一緒に。
イケメンであることは関係ない!一切!
「バカヤロー、先輩のはなしはありがたく聞くもんだろうが!」
「じゃあまず、ありがたい話をしろ!それからだろうが!」
実際、いろいろ聞けるからありがたいけどね、普通に。
「チゲーねーな、で?何したんだよ、普通に怒ってただろ?エルミルちゃん。」
なにもしてない、悪いこと。
「あー、なんか無茶してないか疑われてた…実際はしてないんだけど…」
「深い層入ったのか?それは辞めとけよ?まだ一ヶ月もなってねーだろ?ソロだし。」
違います。
「行ってねーよ、2層までだ!ただ、数が多かっだけ…」
「ちなみにどんくらいよ、あれだけ怒られてたって事は20個くらいか?」
それ最初!
「50個くらい…」
多いかな?普通を知らない。
「パーティーくんだのか?おまえ。」
ボッチですけど?
「…一人ですけど?見たらわかりません?目ついてますか?」
「テメー見たらわかんだろうが!あん?
じゃねーよ!多いなそれ、そらいわれるはな…」
そっか~しか言えない、やめようとも思わないしな。
「普通はどんなもんなん?」
そこは知っておきたい。
「あ?、まあそれぞれで違うけど、最初は10くらいじゃねー、パーティーで。
ソロはその半分ってとこか?
まー持ってるスキルによって違ったりするからなー。
魔法使ってってわけではないんだよな?」
テメー!赤子魔力なめてんのか?コラー!
「剣術と体術ですが?なにか?あん?」
見せたろか?なあ?お?
「なんで切れてんだよおまえ…」
まあ、こんな感じで楽しくやっている。
ちなみにデルトには勝てない、今は。
仲良くさせてもらってるからそんな事しないけど…




