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第四羽 知床の自然

 お盆休みの終わり頃、僕と翼は仲良く幸せに朝食を食べている。

「ウィング、今日花畑に行く?」

 翼は食事をしながら喋った。

「おい、翼、食事中だぞ。少し黙っておけ。」

 前に座っている大島がキレた。

「確かにそうだな直人。」

 裕司は目つきを悪くしながら言った。

「ふたりの言う通りだ。飯塚翼なんて早よ死ねばいいのに。」

「安原くん、ちょっと言い過ぎじゃないですか。」

 安原の隣に座っている留美子さんが検察官のように安原を注意した。安原の隣に座っているのは延原留美子。留美子さんはMESHIDUKA初の女性研究員。彼女と翼が秘密にしていることは、三歳年下の妹がいることと実家が大阪府大阪市淀川区田川北と兵庫県芦屋(あしや)市にあること。

「留美子さんありがとう。」

 翼は留美子さんに感謝を言ってから僕を抱いて部屋に戻った。

「翼、今日は花畑に行くの。」

「そうよ。あっでも、あの三人は今日、私とウィングの命の実験をするの。」

「命の実験?」

 僕は首を傾げた。

「そうなの、昨日の夜、あの三人の会話が聞こえたの。私とウィングの命を使って。私、どうすればいいの。」

 翼の心は震えている。実験の前に恐怖を感じていたのだろう。

「翼、恐怖を感じている暇があるなら、今日行く予定の知床の花畑に行けば、あの三人は実験をする。天才少女の君だってわかるだろ。」

 僕は、翼に名言を言った。

「そうだよね、ウィング。恐怖を感じている暇なんてないんだよね。」

 名言を言われた翼は超音速で出かける準備をした。

「ウィング、できたよ。」

 翼は出かける準備ができたので、僕は急いで窓を開け、翼を背負い超音速で知床に向かった。

 知床に着いた僕と翼は花畑を探した。

「花畑は確か砂丘だった気がする。」

 翼は記憶操作をしながら花畑を探した。すると、砂丘の花畑が見つかった。

「ウィング、花畑が見つかったよ。」

 翼は嬉しそうに言った。僕には、砂丘の花畑には見えない。ただの緑色の植物。

「ウィング。」

 翼はオレンジ色の花に触れて僕に紹介した。特徴は花弁(はなびら)が七枚。

「この花の名前はバース。」

「バースってバースエメラルドのバース?」

「違うよ。この花の名前の由来はオレンジ色のハリネズミ、バース・ザ・ヘッジホッグ。」

「バース・ザ・ヘッジホッグ?」

 僕は思わず首を傾げた。

「バース・ザ・ヘッジホッグはウィングと同じく超音速ハリネズミ。今から散歩しながらバースの実話をするね。」

 翼は僕を抱きながらバースの実話を話始めた。


 兵庫県西宮市にふたりの男子高校生がいた。

 一人目はバース・ザ・ヘッジホッグ。十六歳。

 二人目はハリケーン・ザ・ヘッジホッグ。十六歳。バースの親友であり、彼と同じく超音速の力を持っている。

 ある夜、ふたりはハリケーンの家、今で言うミスタープロレスジムでバースエメラルドの話をしていた。

「ハリケーン。バースエメラルドの情報は?」

「まだわからない。」

「そうか。」

 ふたりがバースエメラルドの話をしていると、近くにある鏡が光りだした。

「なんだ。あの光は。」

「う、う、う。」

 ふたりは鏡の光に包まれた。

「ねぇ、起きて、起きてよ。」

 見知らぬ少女の声が聞こえた。

「ここはどこ?」

 バースは目覚めた。

「起きたの?バース・ザ・ヘッジホッグ。」

「うあぁ。」

 バースは驚いた。そう、彼の名前を言ったのは、エロポスターの女の子。

「なんだ、って、エロポスターがこっちを見ている。」

 目覚めたハリケーンとバースはエロポスターに目を丸くした。

「マジでびっくりしたぜ。ハリケーン。」

「あぁそうだよね。エロポスターが喋べるなんて。」

 バースとハリケーンがエロポスターのことを言っていると、エロポスターが「この世界はバースエメラルドの力によって作られた。その名は、ブルーマリン。この世界は自由であり、遊び放題。」と湖の貴婦人のように言った。

 それを聞いたふたりはこの世界で遊ぶのであった。


「私が覚えているのはプロローグだけ。」

 翼はバースの実話のプロローグを僕に話した。残りの四章は覚えていない。

「ねぇ、翼は知床の花畑以外ででやりことないの?」

「あるよ。知床五湖で絶景を見るの。」

「知床五湖?」

「知床五湖は、素敵な未来が見えるの。」

 翼は元気よく知床五湖へ向かった。知床五湖へ向かう途中、黒い服を着た男性とすれ違った。

 知床五湖に着いた翼は早速、湖を見た。すると、マエダボーカロイド「逢沢シャドウ」前田プロデュースダンスユニット「YOTUBASA。メンバー、前田里沙、藤原晴子、小笹一誓(おざさいっせい)楢崎(ならざき)真吾、松浦香奈江。」と書いてあった。

「私の将来、ダンサーなんだって。ウィング。でも、マエダボーカロイドの逢沢シャドウって、さっきの人じゃなかったのかな。もしかしたら、ボカロPの藤井陰(ふじいかげ)?」

「ボーカロイド?ボカロP?」

 僕は翼に質問した。

「ボーカロイドは、コンピューターを使って音楽や初音ミクというキャラクターを使ってYouTubeに投稿する。ボカロPは、ハチ(米津玄師)やYOASOBIのAyaseがやっていた職業の名前。」

 質問を聞かれた翼はボーカロイドとボカロPについて教えてもらった。

「へぇ~そうなんだ。」

 僕は翼にボーカロイドとボカロPについて教えてもらった。

「翼、今年の十月に大阪へ行こう。」

「そうだよね。」

 僕と翼は大阪に行く約束をした。

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