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82話 自己責任と、贈り物 08
「マギル」
「はい」
「俺は・・・宇宙へ行きたい」
「はい?」
「おかしな天使から、その辺には捨てられないモノを貰っちまった。
・・・『贈り物』という名目で」
「──────」
「どこか遠い惑星に、そっと置いてくるか。
それとも、太陽にでも投げ込むべきか・・・」
「まあ、後で詳しく聞きましょう。
それと、私からもちょっとしたプレゼントがあるのですが」
「へ??」
「幾つか古めの骨董屋を見ていたら、たまたま。
二重にした錫と、赤銅で遮断しておきましたが、確かめます?」
「おう!どれどれ・・・・・・って、おい」
「一応、本物ですよ」
「いや・・・本物なのは、分かる。
分かるが・・・何で、ハーモニカなんだ??」
「色々あったのでしょう」
「どう色々あったら、こんなハーモニカが」
「戻ったら、《物体記憶の解析》でもかけてみましょう」
「ああ・・・そうだな・・・」
「良かったですね。また1つ、ボスの悪趣味なコレクションが増えて」
「お・・・おう・・・」




