表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
56/739

54話 神より奪いし花束 03



「何か、足りない物はあるかね?」


「いえ。職務上、持ち合わせがありますので(黙れ、バーコードハゲ!)」


「おや?その瓶に入った粉末は?」


「落雷したヒイラギの根を乾燥し、磨り潰したものです(死ね、M字ハゲ!)」


「では、そちらの赤い───」



 振り向いて。

 とびきりの『笑顔』をくれてやる。



 ・・・ようやく、黙りやがった。

 クソがッ!!




 121名の、枢機卿。


 その中でも、格段に発言力の強い者。

 つまり、とんでもなく厄介な連中。


 それがこの、8名。

 もれなくハゲ散らかした、爺さん達。



 こいつら、見た目もアレだが、中身はもっとひどい。

 信仰と政治闘争を両立させた、ハイブリッド・モンスターだ。


 他者を蹴落としはしないが、第三者に落とし穴を掘らせて、落とす。

 その第三者に起きた『不幸な事故』の責任で、政敵の力を削ぐ。


 それくらい出来なくては、この地位に留まれない。



 そして。


 そうであるから、『法王すら操れる』。




 辞表を叩きつける暇さえ無く。

 そんな化け物共から、『悪魔を召喚せよ』との、熱いリクエストだ。



 ・・・勘弁してくれよ・・・。


 あと。

 『カッコ良いの』って、どんなだよ??



 ・・・ああ。


 ヤバイな。

 頭の中に、イタリアンな奴が浮かんでしまう。



 いや!

 あいつは、駄目だ!

 駄目だが、他のはもっと駄目だ!


 潰れたヒキガエルとか。

 一ツ目で緑色のコウモリとか。

 赤黒い、XXXとしか表現出来ない、巨大な棒とか。



 そんなのを呼んだ日には!

 8名のハゲ達によって、僕もハゲにされるだろう!



 ───ド畜生ッ!!


 心の底から、嫌なんだが!

 全くもって、FxxKなんだが!


 やはりもう、アイツしかない!!




「マーカス君、まだ掛かりそうかね?」


「・・・う・・・いえ・・・完了しました・・・」





 ───神よ!!


 ああ、大いなる神よ!!



 不肖、マーカス・ウィルトンは。

 こう見えても、日々の礼拝を欠かさず。


 欠かした事もありましたが、それは比率にして3割程度で。


 ええ。

 それでも私の信仰が足りぬ、と仰るならば。


 迷わず、我が妹の魂を捧げます。

 『嫌だ』と仰られても、捧げます。



 ですから、どうか!!



 どうかこの召喚が上手く行きますように───!!




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ