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53話 神より奪いし花束 02


「ははははははは!」



 乾いた、無意味な笑い。

 知性の欠片(かけら)も含まれぬ、大笑い。



「あーーはっはっはっは!!」



 ・・・この、いかにも『私、馬鹿なんです』的な笑い声は。


 あろうことか、僕自身の喉から発せられていた。

 そして、現在も元気に継続中である。




「───マーカス君───大丈夫かね?」


「ははははは!」


「我々もあまり時間が無くてねぇ?

 早速で悪いんだけど、悪魔を召喚してもらいたい」


「あははははは!」


「出来るだけ、『カッコ良い』のを呼んでね?」


「はは・・・は・・・はは・・・!!」




 いやあ、凄い凄い!!

 イカレてんなぁ、この爺さん達!!


 一列に並べて、端から順に!!

 そのだらけきった(つら)を、張り飛ばしてやりたいなぁ!!


 冗談はこれくらいにして、そろそろ正気に戻ろうぜ!?

 無理なら、すぐに病院へ行こうぜ!?




 ───手錠を解かれ、目隠しを外され。


 気付いたら、僕。

 頭のオカシイ爺ぃ共に囲まれてました!


 こいつらは全員、真性のキ○ガイで。

 更にはその名前の前に、非常に厄介な物がくっ付いていて。




 ・・・・・・枢機卿。



 あれ?

 何だったっけ?


 どこの国の食いモンだっけ??




「じゃあ、頼んだよ、マーカス君!」


「ハイ」


「『カッコ良い』のをね?」


「ハイ」




 そんな、期待に満ちたキラキラした目で、僕を見るな!!


 お前等、幾つだよ!?

 ダークヒーローに憧れるお年頃かッ!?




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― 新着の感想 ―
[一言] 更にはその名前の前に、非常に厄介な物がくっ付いていて。  ・・・・・・枢機卿。 この『前』ってところ、細かくていいですね
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