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4、日常茶飯事なわけないよ

ハンの腕の中はとっても居心地が良くて、きっと彼氏がいたらこんな事したりしたのかなって思う。


ハンは黒髪でちょっとだけ長い。見た目はサラサラそうなのにいざさわると少し硬い。

背も多分180位はあると思う。ベッドから足が出ちゃってるし。

そしてこの肉体美!

股間に感じるハンの男のソレ。ちょっと硬くなってない!?


「好きなだけ触って良いぞ。」


起きてたーーーー!

さっきから髪の毛触ったりしてたのばれてるーーーー!


「アワアワ!」


人ってホントにアワアワ言うんですねっーくらい私は慌てふためいています。


「ここは触らないのか?」


と、ハンが自分のソレに私の手を向かわせる。


やーだー!

まだ自分のさえ取り扱えてないのに、むーりー!


嫌がる様子を楽しんでいるようなハン。


「わざとだ。」


にやりと笑うとバスタオルで身体を拭き始めた。、、、神様、やはりここはBLゲームの世界ですね?

さっきは抱きしめ攻撃で、今は焦らしで攻めてますね?


ベッドから身体を起こすとハンの背中から目が離せなくなる。引き締まった身体の肉体美に色気が半端なく溢れ出ていて!


髪の毛からは水が滴り出ていて。腰にバスタオルを巻いたのを確認して手元にあったタオルで髪の毛を拭う。


ビクッ


驚いた顔のハンが振り向く。


「椅子に座って!」


なんで今女の子じゃないのだろうと残念に思う。女の子だったらもしかしたら今すごくいい雰囲気だからもっとイチャイチャ出来るのに。、、、いや、待て。これがBLゲームの世界ならば既にイチャイチャしてる事になるのか?

っーか、誰が主人公で攻略対象はどなた?


「ごめんね、ハン」


男でごめんという気持ちが言葉になる。


「すまない。」


、、、話しが噛み合ってないですよね?すまないって?

髪の毛を拭いてもらってすまないって事かな?


だけど、強引に手を引かれおでこに軽いキスをされた事で

これからする行為に対してすまないと言ったのだとわかる。


「なっ、ななにすんだ!」


泣きながら動揺してしまう私。


「可愛いからつい、、、」


悪びれもなく、私の手を離すとハンは言う。


可愛くはない!

ハンは誰にでもチュッてするわけ?


「もっとしたい。」


私の顔を両手で挟むハンを直視できずに目線を反らす。


「、、、こんな事毎日してたんだろうが?」


何を言っているの?


ハンの手はそのまま私の唇を奪いにかかる。


「ハンッ!」


身体中に警報音がこだまする。これは越えてはいけないラインギリギリだ!


思わず唇を両手で隠す。


「かわいい奴。」


クスッと笑う笑顔がマジヤバい。私の乙女警報が鳴り止みません!


「ハン、もしかしてまたからかったの?」


「ああ、いじめたくなる。」


「!」


ハンが笑っているとどうしてかわからないけれど私は嬉しくなる。



私はミリスとして、生きていかなければならないのだけれど胸がざわつく。


「だからミリスを毎日味わってたセミドが憎たらしい。」


「セミド?」


「忘れたのか?セミドさえも?」


ハンは私に記憶が無いことに気がついている。

外見的にはミリスである事に間違いないが、内面的には私だって事にはわからない筈だけど。

知らないんだから忘れようがないけどセミドって誰よ?なんか深い関係だったのかなぁ。


「心配だ、明日からお前は竜騎士隊長として出勤する。」


「いっそのことこのまま二人で田舎へ戻ろう。」


えぇっ、過保護にも程があるでしょ?でも同郷らしいもんね。


「でも、だって私たち仲良くないんじゃ?」


「それは、お前がーーーー」


何?


「いや、今さらどうでもいいことだ。」


あ~なんかケンカとか、しちゃってた感じだねこりゃ。


あ、だからさっきの散歩でじろじろ見られてたんだ~


だけどハンは仲直りした感じで接してくれてるのかな?


あっ、さっきの私が言ったごめんねが仲直りだったとか?


てか、さっき竜騎士隊長として出勤って言わなかった!?


ヤバいじゃんか!隊長なのに竜騎士の事なんにも知らない!


どうしよう!


「えっと、あのぅ、竜騎士のぉ、マニュアルみたいなのはないのですか?」


「なんだ?お前の部屋にあるハズだろ。隊長なんだから。」


こいつの今後がいろいろと不安だよとでも言いたげな顔で私をみるハン。


ハン以上に私自身が不安で仕方ありませんが。


バスタオル1枚で竜騎士の宿舎まで付いて来そうなハンを制止して急いで自分の部屋であろう所へやってくる。

竜騎士の宿舎が近衛と同じ作りなら一番端のここが私の部屋なはず。


ドアを開けると少しツンとした匂いが、鼻につく。

数日前に豪快に吐いた事を思い出す。

多分、私の部屋だ。

机、椅子、ベッド、クローゼットしかない殺風景なその部屋でマニュアルがありそうなのはクローゼットだろう。

検討をつけてクローゼットを開く。何かの花のいい香りがする。

ミリスの性格が少しわかった気がする。


物に固執しないから持たない、だけど1度自分の物になれば愛情をかけて手入れする人、、、かな?


2~3着位しかない服と、騎士の服。


足元には靴がきちんと揃えて置いてある。何かの花の匂いはこの靴からする。

いわゆる芳香剤の匂いなのかなと思った。


、、、ない。


マニュアルが、見つからない!


あるよね!?


だってハンも近衛隊のマニュアルもってたもん!


竜騎士だってあるでしょ?


だけどやっぱりマニュアルは見つからなくて。

途方にくれていると開けっ放しにしていた部屋のドアから誰かが顔を出した。

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