第1章 親父の告白
第1章 親父の告白
「いきなりだが、お前に大事な報告がある」
朝食中に親父がいきなり立ち上がった。その拍子に親父の味噌汁がこぼれたが親父はそれを気にしようとせず話を続けた。…ったく、人が拭いてやってるっていうのに。
「突然だがお前に妹ができる!」
「…」
「妹ができる!」
「…」
「い・も・う・と・が・で・き・る」
「聞こえとるわ‼」
「お、おう」
「…少し考えさせてくれ…」
妹…それはライトノベル略してラノベに出てくる原点にして頂点のヒロイン。俺も中の人もヲタクだからわかるが妹はまじで最高だ。いて困るものではない。
……
待て。妹ができる…今この家に住んでいるのは俺と親父だけ。親父は何年か前に離婚…
あれ?おかぴーぽー?
「お、親父…俺何か親父にしたか?それとも一人で子供ってできるのか?」
絶対にそんな事はしてないし、無いと思うが一応親父に聞いてみた。すると親父は…
「は?何言ってんだ?一人で子供なんてできるわけないだろ?それと、お前は何もしてないぞ!」
「そうだよな…ははは」
乾いた笑いが俺から出た。こんなに乾いた笑いが出たのは生まれてから初めてだ。
「…親父…まさかとは思うが…攫ってきたりは…」
「攫うなんてあるわけないだろ!」
「ですよね〜」
いくらこんな親父でも女の子を攫ってくるなんてありえないからな。
「じゃあ、どうして妹ができるんだ?」
「はぁ…そんなこともわからんのか愁は…こんなできの悪い子に育てた覚えはないんだけどな〜」
「今なんて言った?できの…なんだって?」
そう言いながら俺は親父の朝食を取り上げた。
「ま、待ってくれ!いや、待ってください!朝ごはんと言う名の1日のエネルギーを取らないでくれ!」
このダメ親父は…
「はぁ、まあいい。で、なんで妹ができるんだ?」
「そ、それはだな…」
そう言いながら親父は顔を少し赤らめ右手で頭を掻きながら…
「実はな…再婚するんだ!」
「は?」
再婚…今、再婚って言ったよな?親父に結婚ができるわけないだろ!一回失敗してるんだから。
まあ、そこはいいとして…
「なんで俺に今まで黙っていた!それに、誰と再婚するんだ!」
俺が親父にまくし立てると、親父は…
「お隣に住んでいる椎名さんだ」
と言った。
椎名さん…それは最近引っ越してきた若い人妻さんだ。顔も性格も経済的にも家とは月とスッポン。
そんな人がなんでこんな親父なんかと…
「今、なんでこんな親父なんかと…って思っただろ!」
「チッ、勘だけはいいな」
「聞こえとんぞー」
……
「よし、いい機会だ!朝飯食ったら椎名さんの家に行くか!」
「は?」
俺と親父は椎名さんの家に行くことになった。俺はどんな妹がいるのかと言う好奇心?に似たような感情を抱いていた…
「どんな妹なのか…」
第1章
完
まずは、お詫びをしなければなりませんね…
前作を全く書いてないのに新しい作品を書いてしまいすみません!
今回から前作のことは綺麗に忘れ今書いている作品に集中してくださるとありがたいです!
もし、前作の続きを読みたい方がいれば投稿いたします!
よろしくお願いします!