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クオリファイア・ロッド  作者: 斜志野九星
第4章 プラン・オブ・クリミナル・ポゼッシング・ロッド
32/58

第32話 アブノーマル・シチュエーション・ロッド

「まず、じいちゃんたちに言わなくちゃならないことがあります。何者かによって『魔女』が殺されました」

 俺は、本条さんとアレックスさんがいるため、丁寧語で説明した。

「『魔女』が殺された!?」

「いったい、犯人は誰なんだ? 『神上家』の警備を潜り抜けるなんて、普通じゃできないぞ……」

 本条さんとじいちゃんが、俺の説明を聞くなり考え始めた。

「それは、まだ分からないけど、俺が訊きたいのはそのことじゃないんです」

 その犯人のことも気になるが、それはじいちゃんの仲間に訊くより警察や『神上家』に訊いた方が良いことは俺も分かっている。

 今、訊きたいのは、飯地の目的が何であるかだ。

「『魔女』じゃない人間が『杖』を使って、木丈霞町で事件を起こしているんです」

 飯地の名前を出しても良かったが、別段必要な情報でもなかったので、言わなかった。

「『魔女』じゃない人間が『杖』を使っているですって? どうやってですか?」

 アレックスさんが俺に訊いてきた。

 どうやってって……

 特別なことを飯地はしていなかったよな……

「特に何かしたということはありませんでしたよ」

 こう答えるしかなかった。

「『魔女』しか『杖』は使えないはずだよな……」

「『魔女』になるには、何らかの条件があって、それに偶然当てはまってしまったのか?」

 本条さんとじいちゃんが相談している。

 今思うと、1つ1つの疑問が何も解決していないな……

 でも、じいちゃんの仲間が相談しだすようじゃ、どの道まだ分からないな……

「まあ、それも置いておいて……。『杖』を使って事件を起こしている犯人が、地蔵の前で人を動けなくさせているんです。これって、何の意味があるんですか?」

 やっと、本命の質問ができた。

「地蔵の前で人を動けなくさせているですって? 晄、あなたの出番ですよ!」

 アレックスさんが、俺の質問を聞いて本条さんを呼んだ。

 何でだ?

「そうなると、『魔女』を殺した奴が事件を起こしているのか?」

「そうとしか、考えられないな……」

 じいちゃんと本条さんは、俺の最後の質問を聞いていなかったみたいだ。

 まだ、『魔女』を殺した犯人と飯地の話をしている。

「正! 晄!」

 アレックスさんが、大きな声で叫んだ。

 じいちゃんと本条さんはビクッとして、アレックスさんの方を向く。

 ……アレックスさん、相当恐れられているな。

「何だ? 今、俺は竜司の質問に必死で答えようとしているんだ。少し静かにしていてくれ」

 じいちゃんが、アレックスさんに言った。

 ロクに人の話聴いてないだろ……

「ボーイの質問をちゃんと訊いていましたか? ボーイは、『魔女』を殺した犯人が誰かとか、何故、事件を起こしている犯人が『杖』を使えるのかなんて訊いていませんよ?」

 アレックスさんが、じいちゃんと本条さんを説得している。

 実のところ、俺の質問の仕方が悪い。

 誰か、俺にコミュニケーションスキルをくれ……

「え? そうなの?」

 じいちゃんが俺に訊いてきた。

 何だろう。

 腹が立ってくる。

「そうだよ。そんなことは警察とか『神上家』に訊くし……」

 自分の怒りを抑えながら、俺は答えた。

「まあ、そうだろうな……。で、質問ていうのは?」

 本条さんが俺の答えに納得して訊いてきた。

「その犯人が『杖』を使って、地蔵の前で人を奇妙な状態にしているんです。いったい、犯人は何のためにそんなことをしているんですか?」

「それだったら、アレックスの言うとおり俺の出番だな」

 俺の質問を聞くなり、本条さんがかばんに手を伸ばした。

「晄は、木丈霞町の地蔵を調べているんですよ」

 アレックスさんが俺の疑問に答えてくれた。

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