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狐狗狸さんの質問

昔作った小説です。クオリティー低いですがまあ読んで見てください。

「ねぇ、こっくりさんって知ってる?」

夏の暑さも近づく水無月の五月晴れが広がる昼下がりの頃。

図書館で本を読んでいたら、一人の少女が澄んだ声で話かけてきた。

「こっくりさん?ああ、知ってるよ。」

変態に間違われたら癪にさわるが聞かれたので答えることにした。

「テーブルターニングに似た占い、呪いの一つだよ。」

少女は一言

「詳しいんだね。」

正直嬉しかったのでもう少し話す事にした。

「井上円了って人が西洋の卜占テーブルターニングに似ていると発見したんだ。

狐や狗や狸の霊を呼ぶ降霊術の一つだ。一説にはお稲荷さんだとか、周りの低級霊、他には集団催眠とも謂われているんだ。

五十音と数字、男と女、はいといいえ赤いお稲荷さんの鳥居を書いた紙を用意する。書いた鳥居の上に十円玉を置き、その上に指を置く。そしたら、『こっくりさんこっくりさんおいでください。』と云う。そうしたら十円玉が動くんだ。動きだしたらやっている間絶対に指を離してはいけない。離したら、祟られてしまうんだ。動きだしたら、質問をする。『〇〇君好きな人がいますか。』とか些細な質問でいい。そうしたら十円玉が勝手に動きだし、文字の上に移動する。そうすると、質問に答えてくれんだ。質問を幾つかしたらら帰ってもらう。帰ってもらう時は『こっくりさんこっくりさんお帰り下さい。』と言うが一度言うだけじゃ帰ってくれない。2~3回言えば帰ってくれるが、それでも帰ってくれなければ御神酒やら油揚げを用意するんだ。そうすれば帰ってくれる。これが一般的なこっくりさんのやり方だよ。最近は『エンジェルさま』と云うのが出てきているそうだが危ないから止めた方がいいよ。」

少女は僕の飽きるような話を少女は退屈せずに聴いてくれた。

そしてまた一言

「本当に詳しいね」

笑顔でそう言い放ったが一瞬真顔になってこう言った。

「知りすぎるのも良くないよ」

「えっ」

少女の意外な言葉に僕は動揺した。続けて少女は言う。

「沢山の知識があったら質問する事が無くなっちゃうから。」

意味が分からなかったが僕は

「分かったよ」

「こっくりさんはやったことあるの?」

僕は

「一度だけあるよ。訊いたことは...」

僕は一度本棚に目を写し、探していた本を手に取る。もう一度少女に目をやると



居なかったのだ。いや‘消えた’と言っても過言ではない。

一瞬驚いたが図書館の奥を見るとあの少女がいた。その少女には僕には一本の狐の尻尾が見えた。

ほんのりと甘い油揚げ、お稲荷さんの香り。そして少女がいた所には十円玉が。

もしかすると彼女はこっくりさんだったのかもしれない。

僕はそう思い図書館を出た。

僕は‘こっくりさんの質問’に答えることが出来たか。分からないが多分僕は、答えることが出来たと思う。

ここまで読んで下さり、ありがとうございます❗

他の作品も良ければお読み下さいm(__)m

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