表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
6/32

指先の魔法


すみれは目を見開いて雷馬を見た。

すみれの唇に触れたままの指先は、やがてゆっくりと離れ雷馬の唇に触れた。


それが何を意味するのかわからないけれど、すみれはなんとなく気恥ずかしくなり赤くなって俯いた。


「ねえ、やるんだろ? すみれ」


不思議なことだが、やがて熱に浮かされたようにすみれは何故か躊躇いもせずにこくりと頷いていた。




次の日、学校の廊下ですみれは雷馬を見かけた。


雷馬は相変わらず大量の女子に囲まれ笑顔をこれでもかと振りまいていた。


ーーーわたしに見せた昨日の顔とは大違いじゃん。


雷馬は廊下ですみれを見てもなんのリアクションも起こさなかった。


ーーーニコリともしないし全くの無視!


そう恐ろしいほどの無視だった。



すみれは雷馬の集団とすれ違ったあと振り返って雷馬を見てみた。


だが雷馬は振り返らなかったし、やっぱり何も起こらなかった。

ただ虚しい風が吹き抜けただけだった。


ーーーいったい昨日の『俺の女』の話はどうなってんだろ。な、なけりゃないでもいいんだけど。そりゃ一向に構わないんだけど……。なんかむかつく!

こっちが気にしてんのに無視されるなんて!やっぱむかつく。



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ