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秦の李信と王翦

作者: とびうお君

 キングダムがやってるからならそうかも。なんかいろいろとその関係で知る事になった。李信と王翦の楚に対する兵数に対して3倍ほど違う数をそれぞれが上げて王である政が少ない方の李信の意見を採用した話が残っている。これ、老いがその理由になってるけど、それでは弱いって思う人がちょいちょいいて。


 王翦がその後謀反を疑われないようにいろいろと小細工をする話もせっとで紹介してあって、ここから政が謀反を警戒して少なく言う方を採用したって話がある。これどうかなって私は思ってる。実際老いが本音なんじゃないの?って思ってる。


 史記のやり取りが短すぎて真意が分からないのだけど、それでも政は正しいと李信にお墨付きを与えてしまっている。これがかなり重要で、その後李信が大失敗するんだけど、キングダムネタバレだけど、これ有名すぎてキングダム始まる前から知ってるからな…。


 漫画もちょっと追いかけていた時期があったけどアニメ化が順調なのでもうアニメで良いかな?と思ってるけど、多少嫌な気持ちはあるが、それなら史実を元にしたストーリーなんて見るなよってなるからしゃーない。


 秦は本当に厳しくて、こういうのちょいちょい処刑に繋がる。敗北の内容を見てなら分かるが、あの国でっち上げの罪で最後崩壊してるが、それ以前からちょっと厳しすぎるのはあった。李信が何食わぬ顔でその後の歴史にも統一戦に出ていて活躍してるので稀有な例だとなってる。


 まあ漫画アニメは別にして政は李信をすごく気に入ってる。それゆえの依怙贔屓があったと思うが、それだけじゃないと見てて、それが政自身が正しいと言ってしまった点。皆に意見を言わせてるが、これ政はある程度前もってこれぐらいってのが決まってた出来レースの部分があったと見てる。


 自分の考えに近いのを李信が出して、かつ最も重要な王翦の意見に失望したので決めてしまったのじゃないかなと。最初から王翦と李信が何を言うか?が焦点だったと見ている。ただキングダムって漫画と史実の政って性格が全く違う。


 政治家に善人なんて使うのは正しくないが、政の性格は悪い意味での独裁者に近い。当然漢の時代作られたので前の時代は貶められる。だが司馬遷はそういう事してない。それゆえかなり正確な描写をしてルナじゃないか?と見ている。武帝に逆らった意見を言って宮刑にされるほどの人だからな。


 これ王翦の評価にもつながってるけど、自分がこんな人なので、秦崩壊のきっかけとなった過度な土木工事について諫言すべきだったとして、王に過度に阿る姿勢を厳しく批判してる。ただ史実の政はかなりやっかいな人なのでむしろ相手の性格を良く把握して上手くやったと私はむしろ優れた人物だと見てるんだけどな。


 司馬遷の個人的性格によるバイアスで全く欠点だと私は見てない。的外れとすら思ってる。


 さて、元の話に戻るけど、政の正しいって追加で言った言葉でこれを膨らましたわけじゃない。実は政がこの事をこだわった事件が前に起きていてそれが原因で政は王翦に老いによる判断なのでは?と言う先入観を持ってしまったと見ている。


 始皇帝暗殺未遂、これが発端になってる。討論議論の場だったけど、実際政の中では李信と王翦の二人に焦点を絞っていたんだろうなと見ている。始皇帝暗殺未遂の燕への報復戦争でこの二人の対応が違ったため、それが楚の戦いに絡んでしまったと見ている。


 まあ政は激怒してる。かなり感情的になっていろいろ見てしまった部分がある。そもそも冷静じゃなかった。政は暗殺犯を処罰したかった。なのに王翦は戦争に勝ったとしてさっさと引き上げてしまう。もちろん理由はある。東方に逃げてしまったのかな。


 これに対して追撃戦を李信が行って、見事暗殺の計画した王子の首を持って帰ってくる。これかなり強引で無謀な少数精鋭で行ったから慎重な王翦が選択するわけがない。ただ政の立場になると、戦略的より、感情的にすっきりさせてくれた李信を高く評価してしまう。


 政はこの二人の対応の違いを王翦の老いだとしてしまったんじゃないかな?と見ている。これが前提としてあるため、やっぱりか王翦ってみたんじゃないかなと。


 ただ政は李信の敗北に秦に恥かかせやがったとかなりあしざまに言っている。お前も前もって考えていただろう?だと責任転嫁に見える。うん、多分これは逆切れに近いと思う。だから政は感情的にはブチ切れてるけど、理性的には李信を厳罰にしなかったんじゃないか?と見ている。


 結論として、私はこのやりとり、王翦の謀反を疑っている真意があったわけじゃないと思う。本当に老いがその理由だと思う。この前提となる前の事件を知ってるとそれほど弱い理由だと思わないんだよな。


 意見したくなったのは、本能寺の黒幕とかそういう話が好きじゃないのもある。深読みというか考えるのは悪くない。ただそうする方がより正しい見方みたいな歴史の捉え方が好きじゃない。この思考って空論を浸すたら練り上げる神学論争のような空虚さがある。


 すべてのこの手の根拠なき空論が無意味だとは思わない。ただ史実を丁寧に見ればそんなの必要あるか?ってのがある。何故政は正しいと言ったのか?まあこれは訳なので妥当だとかそういう訳もある。原文を探してみたけどすぐには分からなかった。


 それは、王翦の思考に老いによるバイアスがかかっていると政は疑ってると見てるから。お前も大概じゃないか?と思われるかもしれないけど、これは老いを否定してまで話す話じゃないし、燕の戦いがあったのは事実なのでそこが重要だと書いてる。


 政が結論の決まってる議論をしたのはなんとなく分かる。問題は、その前もって決めていた心の中。これをまあ燕の戦いから推測してるとなる。特に触れられてない謀反を疑ってよりはましじゃないの?と考えているのだけどね。


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