山田 召喚する?
やばいよやばいよ。不審者が家の外に!そうだ!みんなを呼ぼう!そう思い、杖を探したが何とみんなが集まっていたところに置いて来てしまっていることに気がついた。
「無くても召喚できた気がするけど…」
「誰でもいいから助けて!召喚!」
すると魔法陣の中からゴブリン2匹と太ったオークと老人のオーガが出て来た。
その時、玄関の扉が突き飛ばされた音がした。そんなやつに僕らで勝てないだろう!
「オイラ、マダ死にたくネエベェ」
「待て、裏口から逃げよう」
僕達は足音を立てずにそーっと、バレないように裏口へ近づいた。
「やった、来t」
やっと裏口へ辿り着き、扉を開けようとしたら奴に見つかり、腕を掴まれた。力が強く、めちゃくちゃ痛い。
「ああああ!」
その時、みんなが体当たりで不審者を突き飛ばした。
「逃げろっ!」
家から出ると窓に血飛沫がかかっていた。
「あああ!逃げろー!」
僕は裸足で何も考えずに出来るだけ家から離れ、大きな街が見える丘まで着いた。
「ふうう。貴美子さん…ボブ!誰でもいいから助けてくれー!」
これがネクロマンサーの弱いところだ。召喚出来て自分が安全ならかなり強い職業だが、1人の時は子供より弱いかもしれない。握力が5キロしか出ない。
「ふう。まずは杖を…いやまずは他のネクロマンサーと会わないと」
彼らもネクロマンサーと名乗っていたな…。そう言えば!昔、…昔?ま、とにかくあいつらは僕の家来か部下なのか知らんが味方っぽいし助けてもらうしか…。
そうしていると片手に血塗れのゴブリンが走って来た。
「ニゲデソ!ドコカノ大地へニゲデソ!」
その時、ものすごい速度で不審者がナイフを投げてゴブリンを殺した。
「あああああああああ!逃げるんだよー!」
そうして数時間街まで走って逃げた。
「ひゅう。」
街の広場へ行くと商店などが並んでいた。そう言えばこのゲームのキャッチコピーが『自由』だから冒険以外も商業とかも出来るのか。すると1人の商人が話しかけて来た。
「なあ。オメェ、山田、か?英雄ボブを圧倒したって言う」
そう言えば僕が倒した訳じゃ無いけどま、そう言う感じか。
「まっ、余裕だったけどな」
商人はニコッと笑った。
「なら、ちょっと店ん中入りな。いいもんがあるよ。」
僕は店の中へ入ると商人たちが数人現れ、あっという間に僕の手足を拘束してしまった。
「え?」
「金出しなぁ。出せないんなら痛い目見るよぉ」
おんぎゃあ。誘拐された!
「いやー。ま、まあちょっと待ってくださいねー」
僕がゲームを終了しようとすると