山田、街へ行く
ボブを仲間にしてしまった。ボブは混乱していた。
「何してるん」
「あーごめんごめん。僕ネクロマンサーだからっさ。勝手に仲間にしちゃたよ」
「は?ネクロマンサー?」
その時!
「私は騎士団長ピッピ。お前達を討伐する!」
貴美子さんとカラスさんが庭で倒れていた。
「ちょ!下僕に何してくれとんねん!」
「転送開始!ひっふっみ!」
転送する直前、スライムが僕の肩に飛びつき、ボブと僕たちは転送された。視界が白くなる。また明るくなる。
(何だこれ。ストーリーは全部クリアしてるし…他のプレイヤーの仕業か?)
そう言えばニュースで見た事があるな。このゲームで犯罪が多発していると…。まさか誘拐されて身代金とかを要求されるのか!?
「どういうつもりだ?俺は英雄マイク様だぞ?」
「はっはっは!馬鹿め!このギルドであんたが邪魔なんだよ!ここで死んでもらう!ついでにそこのやつも!」
ギルドと言うのはゲーム内でのチームというかパーティというか同盟って感じの集まりだ。この騎士も恐らくギルドに所属しているんだろう。
「あのー。僕は帰っても良いですか?」
「帰らせるわけないだろ!ボケ!」
その時、僕は昔の記憶がまた復活した。インベントリにある杖で色々召喚できるはずだ。
「イデヨ。ゴーレムマスター」
その時、建物が揺れ始め、崩れ始め、下から巨大な石が現れた。
「な、なんだ!」
「ワイ、ゴーレムマスターや。ほな死ね」
ゴーレムマスターはピッピを握りつぶすと地面へ潜っていった。
「はあああ。疲れた。ボブさん、僕、終わるんで。また会いましょ」
「了解?」