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第29話 お姉ちゃん奪還戦(ユリナside)

更新!

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「ハルカお姉ちゃんを……返して」


 私は短刀を2本握る。


 昔から愛用している【シーフナイフ】だ。レアリティというものだと『R』というやつらしい。価値は分からないが昔からのお気に入りだ。


「返して……? 返す訳ねぇだろ!! 馬鹿がよ!! やっぱり血が同じだと馬鹿は馬鹿なんだなぁ!? おい!!」


 キーチクは紅魔晶を箱から取り出しかかげる。でも紅魔晶はアーク様のディスペルで解除されたはずじゃ。


「いいか?? これは念の為にあらゆる魔法を遮断する箱に入れてたんだよ。魔法で壊されたりしたらたまらないからよぉ!」


「そんな……」


 紅魔晶が赤く光る。効果が発揮されている証拠だ。


「おい! 3号! 命令だ! お前の妹を……殺せ」


「ユリナ! お願い!!逃げて!!」


 ハルカお姉ちゃんは悲痛な表情を浮かべつつ、無理矢理な形で大剣を構える。ハルカお姉ちゃんは昔から大剣を使っていた。


「ユリナの身体じゃ大剣に掠めただけでも危ないんだから……!」


 ハルカお姉ちゃんは私を心配してくれる。多分、ハルカお姉ちゃんは私じゃなくても心配をする。そんな人だ。


 キーチクはそんな優しいハルカお姉ちゃんの尊厳を踏みにじってきたのだ。絶対に許せない。


「大丈夫だよハルカお姉ちゃん……私が絶対助けるから」


 私は装備のレアリティは変更していない。『安全のことを思うとレアリティは変更したい』と言ったアーク様に私は宣言した。


『わ、私は過去に悪いことにした人間です。そ、そんなことをしたら何もかもアーク様に甘えてしまいそうにな、なるので……! きょ、恐縮ですけど強くなるまでは大丈夫です! あ、でも私が強くなったら、その時は是非お願いします……!』


 今が強くなった私の努力を証明する時だ。


「ハルカお姉ちゃん……少しだけ……ごめんね」


 今、私は心の底から愛刀【シーフナイフ】のレアリティを強くしなくて良かったと思っている。きっと強すぎたら、ハルカお姉ちゃんを傷つけてしまうから。


「ごめん……ごめんね、ユリナ……」


 私は全力で足を踏み込んでハルカお姉ちゃんに向かって加速する。自分が出せる最大の速度で。


 狙いは鳩尾。シーフナイフの柄で叩き込めば、戦闘不能を狙えるはず。操られているなら、避けられないと思った。


 しかし、私の攻撃は防がれてしまった。ガキンッ! という乾いた金属音が私の思惑が間違っていると気付かされた。


 どうやら操られても、反射的な動きができるようだ。


「ユリナ……! 頼むから当たらないで……!」


 ハルカお姉ちゃんは私に大剣を大きく振り回す。


「……っ!」


 大剣が振られたことに生じた風が私の身体に圧をかける。


 恐れちゃダメだ。怖いと思ったら、後ろに下がり続けることになる。それだと私の距離では戦えない。


「前にでないと……ハルカお姉ちゃんを助けられない……!」


 反射で防御をするならば……私は武器を振るう。大した攻撃ではないかもしれないが、ハルカお姉ちゃんを少しずつ後退させることはできる。ただ少しでも攻撃の手を緩めたら、何の意味も為さない。


「もういいから……このまま私を殺して……」


「わ、私は諦めないから」


 私はキーチクの方を見る。もう少し……もう少しのハルカお姉ちゃんを下げることができたら……いや、これなら!


「はぁぁあああっ!」


 私は上段に攻撃をする。大剣を上段でガードをした直後、私はハルカお姉ちゃんの大剣を踏み台にして、キーチクに急接近する。


 これでハルカお姉ちゃんを助けられる。


 私は確信した。私の攻撃は紅魔晶に届いたと。これでハルカお姉ちゃんを助けられる。


「やった!」


 しかし喜んだもののつかの間、紅魔晶は私の攻撃を弾いた。


「う、嘘……?」


「馬鹿が!! 紅魔晶は魔界でしか取れない貴重な鉱物だぞ! そんなチンケなナイフごときで壊せると思ってたのかよ!? 頭悪すぎて笑えてくんなぁ!」


 これでは攻撃が届いたとしても紅魔晶は壊せない。ハルカお姉ちゃんを助けられない。私の実力も原因ではあるが、それよりも問題なのは圧倒的に武器の素材の質が違うのだ。素早さが取り柄の私では傷をつけることが精一杯だろう。


「ど、どうしたら……」


 私は自分の無力さに絶望した。申し訳なさと悔しさで目の前がぐわんぐわんと揺れている。


「良い顔じゃねぇか……絶望のなぁ!」


 あの時、アーク様のご厚意に甘えて武器を強くしていたら。あの時、私が変に意地を張っていなければ。私がもう少しワガママに生きていけたなら。今さら後悔していても何の意味もないけれど……。


「ユリナ!」


「あ、アーク様……?」


 私はアーク様の顔を見て、恥ずかしくて泣きそうになった。私はこの人の顔を見ると安心してしまうから。


 それにアーク様はバフォメットという魔族と戦っているばすだ。


「ユリナ。何は言っているか分からないだろうけど……よく聞いてほしい。今、ユリナの武器のレアリティを変更したんだ。ユリナの意地に背く形になってごめん。でもこれでユリナは負けない」


「は、はい?」


「ようするに、次は絶対に紅魔晶を壊せるよ――僕を信じて」


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