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魅惑の少女

私がアリエスのことを心配しながらも何もできず、自分の無力さを感じながら三年の月日が流れた。

私達はまだアリエスと友達になれていない。

だけど私達のアリエスを見る目は以前と大きく変わっていた。

それはアリエスを取り巻く環境が大きく変わっていたからだ。

初めは誰に対してもビクビクとしていたアリエスも、慣れてきたのか少し態度が堂々としてきた。そしていつのまにか多くの人に愛され、その中心にいるようになった。


アリエスは決して醜くはないが取り立てて美人というわけではない。

何もできないということはないが、それほど有能というわけでもない。

少し気が回るところはあるが、それほど行動的というわけでもない。

要するにいたって普通。

それでも皆に愛される理由は明白だった。

彼女には言葉にはできない魅力の様なものがあったのだ。

それは皆を率いるような力強さではないけれど「カリスマ」と言うものなのだろうと思う。

アリエスが笑顔になると私も嬉しい。

あの笑顔を見るためなら私は何でもしたい。そう思えてしまう。

アリエスが涙を流すと胸が苦しくなる。それは自分が涙するよりも余程苦しいことだった。

いつの間にか、私はアリエスに気に入られたい。アリエスに名前を呼ばれたい。そう思うようにさえなっていた。それを全く意識することなく。

アリエスの魅力は「魔性」と呼ぶに相応しいものだったのだ。


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