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エピローグ

エピローグなので短いです。


 次の日の朝。

ラミィにはジト目で見られた。

ふっ、安心してください、漏らしてませんよ!


 とにかくだ!


 長老の御厚意で鳥車を2台貸してもらった。

ダチョウみたいな見た目だが、その大きさがダチョウよりは一回りは大きいか。

名前はダッチウ、鳥車には2羽ずつ繋がれている。

名前にツッコミは無しだ。


 旅に必要な物も用意してくれた。

至れり尽くせりだな。有り難いことです。


 行者として、サイコとパスモンの二人のエルフがついてくるそうだ。

二人のダニエウ達を見る目が怖いが、おっさんは気にしないことにした。


 しかし、ここまでエルフや鬼を目の敵にするのは、やはりガリオン帝国という所なのだろうか?

人間至上主義か、色々いるから楽しいと思うのだが。

大きくても小さくてもいいじゃないか、そこにあるだけで素晴らしいのだ。

ラミィはちょっと小さめだが。

あだっ!


「それでは行くとするか」


 出発しようとした、その時、ちびっこエルフが駆けてくる。

「ま、待って、はぁはぁはぁ……」


 保護された子だな、どうしたのだろう。

名前はファンケルと言ったか、栄養ドリンクみたいな名前だな。


 ん、後ろに違う意味で"はぁはぁ"してる奴がいるのだが。

あっ、サイコに連れていかれた……大丈夫だろうか……心配するだけ無駄か。


「怪我はもういいのか?」

 体の事より精神的にキツいのではないか?

親しかった者も根こそぎやられたのだ。

普通はトラウマになってもおかしくない。


「長老様から話は聞きました、僕も連れてって下さい!」

 ファンケルが涙目で訴えかけてくる。

確かに、里に残ったとしても、安全では無いかもしれない。

だが、いいのだろうか?


「長老様にも許可を頂きました、レオニアル様と合流するなら連れてって下さい! お願いします!」


 長老が一歩前へ出る。

「私からもお願いします、この子を連れていってあげて下さい。紋様(もんよう)持ちで、風の加護も持っています。今はまだ使役する事はできないでしょうが、いずれ役にはたつと思いますので……」


 一応、おっさんが勇者と知っているのは、今、この場では長老とアリエルだけだ。(ダニエウ達もラミィも知らない)

長老は何か考えがあって、この子にも話したのだろう。


 ならば断る理由はない。

心配には変わりはないが………


 ダニエウが胸を張ってサムズアップする。

「旦那、俺達もいるから大丈夫だぜ!」

お前らがいるから余計に心配なんだよ!


「旦那にかかれば、どんな魔物でも楽勝でみんな守ってくれるぜ!」

いや、お前らも戦えよ!


「はぁはぁはぁ、ファルたん、萌え…………」

縛られながら戻って来たと思ったら、今度はパスモンに連れていかれた……そのままどこかに沈めておいて下さい。


「ふぅ、3馬鹿とは乗る鳥車も違うし、問題ないでしょ! いざとなったらこいつらを囮にでもすればいいのよ」

ラミィも呆れている。


「妹と同じくらいか、可愛いな! あたしはアリエル! よろしくな!」

アリエルはファルの頭をなでなでしている。


そうだな、考えたってしょうがない。

今はまず中立都市ファーデンを目指そう。


 今朝に会った、研究者のエルフは、このまま里に残るそうだ。

なにやら、もう少しで成果が出るとか出ないとか。

その時、薬品の瓶を二本渡された。

効果は保証できないが、闇に対抗しうる物だと。



「どうしてこうなった……」


 重さの関係でおっさんはアリエル達3人と一緒に乗ることができなかったのだ。

荷物をアリエル側に積んだせいでもあるが、ラミィにきっちりハブられた。


「聞いてないよ〜!」


 相変わらず、平常運転のおっさんがそこにいる。


 こうして2台の鳥車は砂漠を海岸沿いに迂回し、まずは港町へ。

そして、最終目的地のファーデンへと向かうのであった。

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