表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
21/104

プロローグ

第2章が始まります。

 第一次獣神戦争、おおよそ20年前に起きた王国と獣人の反乱による大規模な戦闘である。


 獣人、人の姿でありながら獣の特徴をあわせ持つ種族。

身体能力が高く、長らく奴隷として虐げられた獣人達。

獣王レオニアルをによる戦闘部隊を筆頭に3年で西の大陸の東方を奪われ、独立を果たし、共和国を作り上げた。


 その共和国との戦争、後半は泥沼化していたのだが、王国との和解により戦争は終結する。

 その裏には異世界人やエルフの介入があったとかなかったとか、真実には表沙汰にはなってない。



「冒険者の方々は、王国の法により半強制で戦争に参加しなければなりません……」


 リリアは悔しさを堪えるように唇を噛んでいる。


「ようやく訪れた平和なのに……」


 リリアは戦争孤児らしい。

前回の戦争によって、両親を亡くしている。


 勇者か……


 担ぎ上げられたのか? 戦争の理由は何なのか?


「まだはっきりとした情報が上がってきていません。情報規制がされてるらしくて……」


 この街は辺境ゆえ、王都からも遠い。

湿原地帯を抜け、更に東に向かわねばならない。

徒歩では十五日ほどはかかるそうだ。


 現代と違い、この世界には、車も電車も飛行機もない。

馬車はあるが、全ての冒険者が乗る事はできない。

多数は徒歩で、王都へと向かわねばならないだろう。


 各街の冒険者ギルドには、魔法による通信ネットワークが構築されているらしく(秘匿情報で公開はされていないそうだが)、それにより、命令が下された。


「1ヶ月の間に、各々のギルドは部隊を構成し、王都に集結せよ。とのことでした」


 冒険者は一般人に比べると、戦闘能力は高い。


 民兵も徴収されるかもしれないが、とりあえずといったところだろうか……


 おっさんは平和主義なのだ。


 戦争なんて嫌だよ。


 だけど、冒険者を止める?


 戦争が始まってからだと、急には止めれない法律があるそうだ。


 何より、冒険者を止めると稼ぎがない。

修平は手に職は持ってない、それにスキルもない。


 王都には一度行ってみたかった。

だがまさか、こんな形で行かなければならないなんて……


「混乱されている方も多いでしょうが、召集は三日後です。三日後の朝、東門に集合をお願い致します!」


「あと三日しかないのか、俺はどうすればいいのだろう……」


 修平はいずれ元の世界に帰る。

だから、ほとぼりが冷めるまで逃げる?


 花梨ちゃんもいる、エルフの里に匿ってもらうとか?


 答えがなかなか出てこない………


 この世界で親しくなった人達を見殺しにして、自分だけ助かろうなんてできないか……


 おっさんはお人好しなので……


「とりあえず、今は自分にできることをしよう」


 そう心に決める、キメ顔はちょっと渋い、おっさんなのであった。




戦争、嫌ですね。

少し残酷な描写が増えるかも知れません。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ