42話~ダンジョン⑧
投稿の頻度がバラバラですいません(--;)
「そ…そうですな…仕方がないですが…王女様の身の保証はしてもらいたい」
執事は冷や汗を流しながら竜也に言った。
「はぁ~俺は悪人か…そんな保証しなくてもなにもしないよ」
竜也はため息を吐きながら答えた。
なにもしないと言われた王女は軽くショックを受けていた。
「な…なにもしないってあそこまでハッキリと言わなくても…」
ユキは普段なら竜也をそんなそこら辺の男と同じように言われると怒りを感じるのだが今はヴァイオレットを慰めていたため執事は運が良かったと思われる。
「だ…大丈夫だヴァイオレット!竜也様はああは言っているが…執事がいなくなったら二人で頑張ろう!」
「そ…そうですわね!執事がいなくなったら二人で頑張りましょう!」
ヴァイオレットはユキの励ましもあってか元気になり二人で執事がいなくなってからを楽しく話をしていた。
二人とも恋する女の子だった。
そんなことを知ってか知らずか竜也は仲が良いなと微笑ましく二人を見ていて…執事は自分がいなくなった後を考えると胃がいたくなるのだった。
「よしっ!じゃあ帰るか」
「ハイッ!竜也様♪」
「ハイですわ♪竜也さん!」
「……………わかりました。」
そして竜也達は出口に向かって歩きだした。
帰りは竜也の予想通りほとんどモンスターに遭遇しなかった。
「竜也さんの言うとおり本当にモンスターに出会わないですわね」
「そうですな…ここまでだと…逆に怪しくなりますが…」
「……なにか……?」
執事の言葉にユキが表情を冷徹な鬼面にして執事に問うが竜也が宥めたので収まったようだ。
「ちょっと…竜也さんに失礼じゃなくて?ユキもごめんなさい。」
「…!!?も…申し訳ありませんでした。…」
執事の言動を注意してユキに謝ったヴァイオレット。
執事は自分の言動で王女様にまた頭を下げさせたことを後悔し謝罪をした。
と少しばかり広い場所に出たので竜也は足を止めた。
「よし!ここで休憩とご飯にしようか」
「わかりました。竜也様♪」
「えっ…でも…大丈夫ですの?なにもありませんし…」
「そうですな…わたくしとしても先を急いだ方がいいと思いますが…」
「いやぁ~実は疲れたし腹も減ったからな~飯は食べれるときに食べないとさ…だから悪いが休憩させてくれ」
「は~情けないかたですな…仕方がないのですこしだけですぞ…」
執事の言動にユキが剣を抜こうとしたが竜也が手で制した。
「いいんだ…ユキ」
「しかし…どちらが情けないか…」
ユキはこの休憩が竜也自身の休憩ではなくユキやヴァイオレット達の休憩だと気付いていた。竜也は何故か集中すればご飯も食べずに眠りもしないのだが…それは普通の人ならまず無理な話だ。途中で倒れてもおかしくない。ユキはそんな竜也に付いていくことが出来ないことを恥じてまた悔しくもあった…自分は人族より体力面などでは優れている獣人族だというのに…。ヴァイオレットは行きの戦闘や魔族との戦闘などで精神的や肉体的にひどく疲れが出てきてることがわかった。
(多分…ヴァイオレットは竜也様の提案は内心嬉しかったはずだ)
そうユキは思っていた。ユキ自身は竜也の徹底的な管理が行き届いていたので疲れや疲労感があまりなかった。お腹の方もまだ我慢ができるぐらいに…それに比べて執事は自分の主人の体調などに気が付かないなんてと執事を冷めた眼で見ていた。
そうしていると竜也が指をパチンッとならしてある程度の広さの範囲に結界張りテーブルや椅子などを出していた。
そしてユキやヴァイオレットのために別にソファーをだしていた。
「ユキ…ヴァイオレット…ここに座っといてくれ」
「えっ…いいのですか…?ありがとうございますわ♪」
「ありがとうございます。竜也様♪」
そして二人にリカバリーで精神とかの疲れを癒しハイヒールで肉体の疲れやらを全て治して癒した。
竜也がしたことに二人は?を浮かべていたが
「ユキやヴァイオレットも精神的に疲れたし肉体的にも疲れただろう?だからさ…後はこいつを飲んでちょっと待っててくれ」
そう言って竜也は紅茶を二人に出して注いだ。
「竜也さんは空間収納があるのですね?しかも結構な容量ですわね…」
「竜也様だからな♪」
またしてもユキはその暴力的なふたつの膨らみを張りながら自慢していた。
竜也が、若干そのふたつのものに目を奪われていたら…咳払いをしてジト目なヴァイオレットに話しかけられた。
「コホンッ!…わ…私だって…ユキに負けないぐらいは…ごにょごにょ」
竜也は聞こえなかったので聞き返したら慌てて頬を赤くしてそれよりもと話をかえられたのだった。
「竜也さんはなんで私やユキが疲れてるとか…お…お腹の空き具合がわかるん…ですの?」
「ん?あぁそれはな…俺のこの眼のおかげかな」
「……眼…ですの?」
「ああ…俺のこの眼は神眼っていってありとあらゆるものを見透したり…まぁ他にも色々出来るんだが…まぁ要はこの眼のおかげでユキやヴァイオレットの体調やお腹の空き具合などがわかるんだな」
「へ~それは…すご…そうなんですか、納得しましたわ」
ヴァイオレットは思わずスゴいって言いそうになったが…ユキがまた胸を張りながら自慢するのが目に見えていたので…とっさに言葉を変えたのだった。
竜也は二人にゆっくりしていてくれと言ってご飯を作りに行った。
そんな竜也の背中を見ながらユキとヴァイオレットの何回目かもう分からない女子トークが始まった。
「しかし…竜也さんはスゴいですわね…こんな広範囲に結界を張って…こんなけ色んな物を空間収納からだして…料理も出来るなんて…」
「確かにな…普通では考えられない…しかも…竜也様の手料理はどの料理よりも美味しいんだ!」
「そ…そうなんですの?」
興奮隠しきれてないユキに押されながら質問を返したヴァイオレット。
「えぇ…!もうそれは…絶品中の絶品!」
「「ゴクンっ」」と二人の喉がなった。
「だから…竜也様の料理を食べてからは他のどの料理を食べても全然満足出来ないし…味気がないような感じがして…」
「そ…そこまで…」
二人がそんな話をしていたら竜也が料理を作っている所から暴力的ともいえる程の香しい香りが二人の鼻を刺激した。
「「!?!?!?!」」
「ユキ…この…香りは…」
「そうよ…ヴァイオレット…香りだけでもこれなのよ…」
そうしていると竜也がテーブルに座っといてくれと言ったのでユキとヴァイオレットは口元をお互いに確認してから座った。
そして料理が運ばれてきた。
「竜也さん…これは?」
「あぁ始めてみるよな…これは肉を生姜っていうやつとまぁ野菜で炒めた肉料理だな、生姜を使うことで肉の獣臭さをなくして食欲を刺激して体にもいいんだ、あとはこれが米っていう食べ物で一緒に食べると旨いぞ」
「そうなのですね…肉料理は大抵臭いが残るものですが…」
「私もヴァイオレットの言うとおりだと思うけど…竜也様の料理だ…そんなわけがない…」
そして二人が食べようとしたら執事から待ったがかかった。
「王女様…まずはわたくしが食べて…問題がなかったらお召し上がりください。確かに…美味しそうですが…はたして王女様が食べられてもいいものなのか…または何かしら入っているかもしれません」
ユキとヴァイオレットは執事のこの態度にさすがにキレたという感じで顔を鬼面のようにして立ち上がりなにか言いかけた所で竜也が二人を落ち着かせて執事に早く食べるように言った。
「ユキもヴァイオレットも落ち着いて冷めたら不味くなるので毒味なら早くしてください。」
そう言いながら二人の頭を撫でながら待っていると毒味が終わった執事が喋った。
「…うむ…まぁ問題ないでしょう。王女様…お待たせしました。お召し上がりくださいませ。後…いつまでも王女様に馴れ馴れしく触れないでいただきたい。」
執事がヴァイオレットに頭を下げ話終わった後、姿勢を戻して竜也にそう言った。
「おっと…悪いそういうつもりではなかったんだが…さてとじゃ食べるか」
竜也が気にしてない素振りを見せたので二人とも執事にはなにも言わずに食べ始めた。
「「!?!?!こ…これは…」」
竜也の作った料理を食べた瞬間二人は身体中が電気でも走ったかのような衝撃に襲われた。
「な…なんなのですかこれは!肉の旨味とこの生姜があい竜也さんの言うとおり肉の臭みはまったくありませんわ!それに一緒に炒められた野菜もしゃきしゃきでいい食感ですし…こんなの今まで食べたことありませんわ!これは…ユキの言ってたことがわかりますわ…」
「あぁ~…そうです!この味です!獣の肉は臭みがあるのが当たり前なのにそれがまったくなく…この食欲をそそる味付け…それに体の内側から暖まるようなこの感じ…本当にたまらない!さすが竜也様♪」
と二人はまるで幸せの絶頂の中にいるかのような満面の笑みで食べていて食べる度に頬を赤くして上気し食べ終わる頃には目がとろんとろんになりスゴく幸せの表情を浮かべていた。
執事はその様子に焦ったように再度料理を確認したが…執事にはなんの問題もなかったので訳が分からないという表情をしていた。
「はぁ…♪さすが竜也さんですわ♪もう竜也さんの料理がなくては生きていけませんわ♪」
「さすが…竜也様です♪私も前からですが竜也様がいないと生きていけません♪」
「あはは…ありがとうな♪二人とも♪」
そういう二人に竜也は微笑みを浮かべ頭を撫でながら笑顔でお礼をつげた。二人は竜也のその笑顔に身体中が熱くなるのを感じ頬がさらに赤くなるのだった。
もう少しでダンジョンの話を終わらせれそうです。




