41話~ダンジョン⑦
遅くなりました!
竜也がそう言ったとたんに奥の方の景色が揺らいだと思ったら男が1人姿を現した。
「いやはや…そのまま見過ごしていただけると思ったのですが?」
「なわけないだろ…面倒なことに巻き込みやがって。」
「いえ…わたくしとしては…貴方を巻き込むつもりはなかったのですが…」
「俺の知り合いに手を出す=俺を巻き込むって事だ。わかったか?」
などと竜也と男が喋ってる時にユキ達は…
「な…なんと…本当にいたとは…」
「さすが…竜也さんですわ…ですが…何者でしょう?」
「竜也様が言うには魔族らしいですけど…」
その発言に二人は驚愕の表情をしていた。
「ま…まさか…魔族とは…わたくしも見るのは初めてですね…」
「私も…物語の話の中でしか聞いたことがありませんわ…」
「もちろん私も見るのは初めてですが…竜也様が言うなら間違いないでしょう」
「でも…本当に魔族でしたらあの方だけで大丈夫なのでしょうか?わたくし達も一緒に戦った方が…」
と執事が言った瞬間…結界の中なのに何故か寒くなり執事がやはり一人で作った結界は意味がないのかと思ったがその寒気が結界の中からきてるのを感じて恐る恐るユキの方を見た瞬間…座り込んでしまった…冷や汗は止まらず…体の震えも止まらず…そこにはその美しい容姿はそのままに綺麗な目が細められ今にも殺さんばかりの殺気で執事を睨むユキがいたのだ…。
執事が本能的に…ヤバイ…このままでは…殺される…なんとかしないとと考えていると隣からヴァイオレットが助けをだした。
「ゆ…ユキさん?落ち着いてですわ、執事の失言は私の教育不足…どうか許して下さいませ。」
とヴァイオレットがユキに頭を下げるとユキも友達のヴァイオレットにそこまでされたらしょうがないといった感じで殺気を納めた。
「ありがとうございますわ、ユキさん」
「いえ、こちらこそすいません。」
「竜也さんが私たちをこの結界の中にいれたってことは私達は足手まといにしかならないと言うことよね?」
「ええ…悔しいですが…今の私達には竜也様と並んで戦える実力が不足しています。」
「な…なんと…このような…強い殺気を放てる…ユキ様よりもでしょうか?」
いつの間にか立ち上がった執事が質問してきていた。しかもなぜか様付けで呼んでいた。
「??…竜也様はもっと強い…この私が比べること自体がおこがましいほどに…」
「な…なんと…」
「さすがわ竜也さんですわ♪」
などと話をしていた。
「困りましたね~正直に貴方にはかないそうにないんですが…」
「なら諦めて命を差し出せ」
「それは…勘弁してもらえたいですね…!」
魔族がそう言った瞬間手に剣を持って竜也に斬りかかってきた…
竜也はそれを剣で受け、受けながら指弾でダメージを与えていた。
「ユキ…私の見まちがえでしょうか…?魔族の方が一方的に傷付いているようにみえるのですが…」
「いえ…見まちがえじゃありませんよ。ヴァイオレット。私にもそういうふうに見えますから」
「さすが…竜也さんですわ♪」
「ええ…さすが竜也様です♪」
などとユキやヴァイオレットが頬を赤くして想い人の雄姿を見つめていると執事は唖然とその光景を見ていた。
執事が今目の前で行われているやり取りは次元が違っていたのだスピードはもちろん…魔族に一方的に攻撃を当てるなど人間わざではないと思っていたのだった。
「な…なんと…ここまで一方的とは…」
「はぁ…はぁ…ゴホォ…本当に貴方は何者でしょうか?この私がここまで一方的にやられるなんて…化け物もいいところですね…」
魔族は息を切らせ血へどを吐きながら話していた。
「良い誉め言葉をどうも。そっちはちょっと期待はずれかな…」
などを笑顔を浮かべて言っていた。魔族にとってはその笑顔は恐怖でしかなかったが…ユキやヴァイオレットには…紅くなった頬をさらに赤くしてしまうようだった。執事も恐怖を浮かべていた。
それから魔族が魔法で攻撃をしようとしたら消されるか同じ魔法で相殺されるので魔族の体力面よりも精神的に疲労が激しくなっていた。もういつでも心が壊れてもおかしくなかった。
「もう終わりか?」
「ひっ…な…なんで…この俺が人間…なんかに…」
その瞬間パチンッと音が聞こえたのでユキ達は目を疑った…
竜也が魔族の男に平手打ちをしていた。何回も何回も。
そのうちに魔族が親に怒られる子供のようになっていき色んなものを垂れ流していたのでとてもシュールな画になっていた。
「す…すいませんでした…ご…ごめんなさい…」
魔族が謝罪の言葉を言うものの竜也は平手打ちを止めなかった。
無言で反応もしずにただその行為を繰り返していた。そしてついに魔族の心が壊れた…。それは敵だと分かっていても同情を買えるぐらいの悲惨な姿だった。
「あ…あ…あひゃ…も…も…ゆぶじで…ご…ごびゃんじゃしゃい…あぁぁ…」
そんな魔族の姿を見て竜也は無表情でただつまらなさそうに言った
「もういいや…死ね」
そして竜也は魔族の心臓を手刀で貫いた。
魔族がバタリと倒れ竜也はユキ達の元に戻った。
竜也はユキ達の所に戻ると指をパチンッとならして結界を解いた。
「お帰りなさいませ竜也様♪」
「お帰りなさい竜也さん♪」
「あぁただいま」
「しかしすごかったですね~魔族が子供扱いされるなんて」
「竜也様なら当然です」
とやたら魅力的な部分を協調していうのはやめてほしい…
「まぁあれぐらいの相手ならユキやヴァイオレットもすぐにできるようになるさ」
「さてと…あとは帰るだけだしまだあの魔族の仕掛けが効いてるから帰りは行きよりもモンスターに出会わないだろうな~」
「そうなんですか?」
「ああ。だから俺達は先に帰るか」
「はい竜也様」
とユキと竜也が話終わって行動に移そうとしたとき…
「あ…あの~なんでまた竜也さんはユキと二人で行こうとしているのですか?私もいますわよ?!」
「えっ…ヴァイオレットは執事と一緒に帰るんだろ?」
「だ・か・ら・なんで別々に帰る必要があるのですか!?」
「えっ…いやぁ…遺留品の回収とかあるだろ?それに執事は二人で帰りたそうだぞ?」
竜也のこの発言でユキはゴミでも見るような顔で執事を見てヴァイオレットは両腕で身体を抱き締めながら竜也の方に身を寄せていた
等の本人の執事はそんな目で見られたり態度をとられたので心外だと言おうとしたが…実際問題王女と二人で帰ろうと考えていたのであながち間違えではないので反論出来ずにいた。
何故かというと執事にとって魔族を赤子同然に扱っていた竜也は何よりも脅威に違いないと思っていたのだった。
竜也が本気を出せば自分など一瞬でやられるだろうし…そのあとに王女様の身に何が起きるかと考えるとどうしても王女様の身を任せられている執事としてはそんないつどうなるか分からない存在よりもまだモンスターと戦った方が充分に安全だろうと思ってなのだが…王女様とかの反応を見ると自分と二人では帰ってくれなさそうだなと考えていると王女様が話しかけてきた。
「ちょっと!あなた…私と二人で帰りたいだなんて本当に思っているのかしら…?」
「う…そ…それは…二人で帰る方が安全かと思いまして…」
王女様に冷めた眼で見られ睨まれながらの問い掛けに苦しいながらも言葉を返した。
「はぁ?竜也さんと一緒に帰るよりも安全だと言いたいのですか?」
「しかし…ですな…わたくしは…国王様より王女様の身を任せられているのでして…」
「ちょっ…ちょっと!もう少し言い方はないのかしら?それじゃあ誤解されるじゃないの!?」
と若干顔を赤くして竜也の方をチラチラ見ながら執事の言った言葉に意義を申し立てていた。
竜也はそんなヴァイオレットを見て心のなかで
(ははは…変な勘違いしないよ。若いなヴァイオレットも)
と乾いた笑いを浮かべながら思ったのだった。
「そ…そうは申されましても…」
「それにどうせお父様に竜也さんを紹介するのでしょ?ならこのまま一緒の方がいいんじゃない?」
「えっ…俺別に紹介されなくて結構だから。」
と竜也が言ったがその言葉には二人ともそれはダメだと言う。
「何言ってるの?竜也さん?竜也さんは私を護って下さった命の恩人ですわ!そこはお父様に報告をして何かしら貰うべきですわ!」
そう例えば…この私など…まぁ将来はごにょごにょと何かしら言っていた。
「そうですな、竜也様には王女様を助けていただいたのですからなにかしらしないと王家の恥となりましょう」
(なんでそう言うところだけ気が合うんだ?)
と竜也は思っていたのだった。
「竜也様ここは一緒に行かれては?」
「あぁユキはそういうめんどくさいのがあるのは知ってるもんな」
「はい…ですので…」
ユキは元王女だからかそういうのをしないと王家の恥となるのが分かっているからヴァイオレットのためにと竜也に頼んだのだが不安そうにしていた。
竜也はそんなユキを安心させるように頭を撫でながら話しかけた。
「そんな顔しなくても大丈夫だよ。ユキが言うのなら分かったよ。一緒に行こう」
竜也がそう言ったらユキは花が咲き誇ったような満面の笑みで竜也に礼を言いながら抱き付いていた。
「ありがとうございます!竜也様♪」
そんなやりとりをしてると後から「コホンッ」とわざとらしく咳払いをしてジト目で見ているヴァイオレットがいた。
「どうした?」
竜也が何気なく聞いたらヴァイオレットが
「どうした?じゃありませんわ!前も言いましたが撫で過ぎじゃないですか?それになんでユキが言ったら納得するんですの?」
と拗ねた子供のように頬を膨らましてるヴァイオレットがいた。
その姿を見て可愛いやつだなと思った竜也はヴァイオレットに近付いて頭を撫でながら話しかけた。
「ごめん。ごめん。撫で過ぎかどうかは分からないけど…ユキやヴァイオレットの髪がさらさらで綺麗だから言われないとずっと撫でちゃうことはあるかな」苦笑い気味でそういいながら撫でてると。
ヴァイオレットは頬を赤くしてうつむいてしまった。
(き…綺麗とか…そんな…それにしても…近い!近いですわ!竜也さんの香りが…ってこれじゃあ私が変態みたいではありませんこと)
(でも…ユキの気持ちが分かりますわね…こうやって側で笑顔で頭を撫でられるなんて…最高に幸せですわ…しかも香りもだなんて…)とうつむいてから心のなかで思っていたヴァイオレットだった。
「竜也様そろそろ移動しませんか?」
「おっ!そうだな移動するか」
そういいながらヴァイオレットの頭を撫でるのをやめてこたえた
竜也を名残惜しそうにみるヴァイオレットがいた。
とそこにいつの間にかヴァイオレットの側に移動していたユキが
「ヴァイオレットも充分撫でられたでしょ?」
「そ…そうですわね…ユキの気持ちが分かりますわね」
などと花の女子トークを交わす二人がいた。
「ということで一緒でいいかな?執事さん」
竜也はこちらを黙ったまま見つめていた執事に声をかけた。
長くなりそうだったのでまた分けました(^-^;




