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第30話 望まれぬ離反

 事後処理に少々ゴタつき、土曜日、予てからの約束であったためミファと2人で出掛けることにした。状況が変わったのでその予定も自然消滅かと思いきや、ミファはもうお出掛けの気分が出来上がってしまっていたので流れのまま寮を飛び出したのだった。

 問題も解消され、無理に事情を訊き出す必要も無くなったため、俺は先日の憂鬱も何のそのと純粋にデートを楽しみつつある。昼はミファの提案でカレーを食べ、食後の休憩にお喋りして過ごした。会話の中身は田舎あるあるだったり家族のことだったりと、あまり色気のあるものではなかったはずだが、何故か俺の話をしてやるとミファは面白い程機嫌を良くしてくれた。

「レム先輩、今度はどこに行きますかっ?」

 時刻が2時を回って漸く店を出て、そこからのんびり散歩しながら行き先を相談した。ミファは常に正面を此方に傾けて笑っていた。

「んー、そうだなぁ…。…ミファは行きたい所とか無いのか?」

「えっとぉ…、…ぁ、その、喫茶店とか…」

 ミファは途端に顔を赤くして背け(身体は相変わらず此方を向いているが)、俺はその頭を撫でながら「了解」と頷いた。口元を手で覆い隠したミファは、少し距離を取って俺を上目に見つめていた。

「こっからだと『ミアオ』が近いかな。…どうだ?」

「あ、はいっ!じゃあそこでお願いします!」

「ほーい。…じゃあ悪いけど引き返すぞ。方向逆だから」

 あははっ、とミファはそんな何でもないことを心から楽しそうに笑う。…どうも今日のミファはいつもよりテンションが高い気がするな。いじめの心配も無くなったし、良い兆候だろうか。


 喫茶店でテーブルに着くと、ミファは早々にメニューを開いてピッと指差した。店先のメニュー看板を見た時に食べる物が決まっていたらしい。

「私、ホットケーキ食べたいです!」

「おー……いや、ここのはちょっとデカいぞ?さっきカレー食ったのに食えるのか?」

「じゃあ、半分こして食べましょうっ」

「そっか。…飲み物は?」

 メニューをドリンクの頁まで進めてやって訊ねると、ミファはそれを暫し眺めて「レム先輩は何にしますか?」と逆に訊ねてきた。…飯食ってから多少は時間も経っているが、ホットケーキ食うなら気持ち悪くならない物を飲みたい。

「珈琲のトールかな」

 ミファは俺の返答を聞くなりメニューに視線を戻し、長い間悩んだ末に「…私もコーヒーにします」とメニューを閉じて顔を上げた。

「…いや、無理に同じのにしなくていいって。ジュースあったろ?好きなの選べばいいから」

「いえっ、今日は大丈夫な気がするんです!飲んでみます!」

 いつもなら変な意地は張らず、飲むにしても一口貰うだけのはずのミファが、今日は妙に食い下がっていた。しかし結果は目に見えているので「まぁショートにしとけ」と告げて店員を呼んだ。オーダーの際、俺がショートを頼むとミファもそれに従ってショートを頼んだ。…これでミファが珈琲を残してジュースを頼んだとしても、代金は嵩張らず俺は丁度良い量で飲めて一石二鳥!俺ってば頭いい!

「クリス先輩から聞いたんです」

 と、店員が去ってすぐミファがテーブルに乗り出して口を開いた。「何でせう?」と頬杖をついて笑って聞くと、顔が近くなったためかミファはほんのり頬を染めて身を引いた。また顔を逸らし、何処か不安そうにして口元を手で覆った。

 …なるほど、さっきカレー食ったから口臭が気になるのか。気にしなくて大丈夫そうだけどな。

「…レム先輩ってコーヒー淹れるのすごい上手だそうですね」

「えっ、そうか?…クリスの方が上手いと思うけど」

「クリス先輩はレム先輩の方が上手って言ってましたよ?」

 …俺はクリスが淹れてくれたやつの方が好きなんだが…帰ったら飲み比べてみよっかな。

 そうこう話していると注文品が到着し、ミファは珈琲を嗅ぐと顔をしかめて唾を飲む。俺が何となく見守っていると、ミファは俺を見て覚悟を決め、一気にそれを飲み込んだ。しかし予想通り一口でカップを置き直し、涙目で口を押さえていた。

「…あ、あひゅい…」

「そらそうだ」

 剰りに可笑しくて笑っていると、ミファは照れたように俯いて、誤魔化すようにホットケーキを1切れ口に運んだ。

「ちゃんと冷ましてから飲めよ。それかちょっとずつ飲むかだな」

「は、はい。そうですよね…あはは…」

 その後はミファも学習して息を吹き掛けて冷ましつつ、すぼめた口先でちびちびと飲んでいく。結局最後まで飲み切ることは叶わなかったが、『苦い』の一言だけは溢さなかった。カッコいい所を見せたかったのかもしれない。


「次、どこ行く?」

「レム先輩が行きたい所ならどこでも付いていきますっ。さっきは私が決めましたし、その上レム先輩には奢ってもらっちゃいましたからね」

「そっか、サンキュー。…じゃ、ちょっと服選ぶのに協力してくれ。最近ちょっとサイズが合わなくなってきてな」

「はいっ!」

 また歩きながら話し合って行き先を決め、俺が目的地へ案内する。パアッと嬉しそうに笑ったミファと共に服屋へと辿り着き、ミファは急かすように俺の手を引いて洋服売り場へと駆け出す。…無邪気にはしゃぐミファの姿に、まるで妹のようだと微笑ましく思った。…フルのやつもこのくらいは素直になっていいと思う。

「服って普段着ですか?寝間着ですかっ?」

「あぁ、そうだな。両方2つずつ買おうかなって思ってる。…ズボンはとりあえずまだ大丈夫そうだからいい」

「わかりました!じゃあ先に私服を選びましょうっ!」

 ミファはそう言って嬉しそうに服を見渡すと、気に入った物を手当たり次第俺の胸に宛がってきた。その顔の真剣で楽しそうなこと。しかし選ぶ服の殆どが俺のイメージに合わない爽やかな物であり、ミファもそれに違和感を感じているらしくすぐにハンガーを掛け直していた。

「普段はどんなの選んでるんですか?」

「普段?…んー、俺が選ぶとなるとタンクトップか無地のTシャツだな。別にまぁ動き易けりゃいいって節あるし」

「そうですか…。…あれ?でも、ラメ入りとかオシャレな服って着てませんでした?」

「あぁ、それはメーティスに選んでもらったから」

 それまで元気よく動き回っていた手がその返答で止まり、一瞬ミファの目元がピクリと震えて表情が固まった。動きが無いはずの静止した顔がどんよりと陰って荒々しい何かを内包しながら視線を逸らし、しかしその手は何事も無かったように服選びを再開していた。

「レム先輩って恋人はいるんですか?」

「…いや、いねぇけど」

「クリス先輩やメーティス先輩は違うんですか?」

「…あいつらは、普通に友達っつーか……ミファと同じだよ。…一緒に遊ぶ仲だ」

「そうですか」

 少しの間沈黙が流れ、俺は思わず唾を飲んでミファを見つめた。ミファはチラッと此方を見上げ、俺と眼が合うとまた逸らし、途端にフフッと笑っていた。

「ごめんなさい、変なこと聞いて」

「お、おう。…まぁ、何、俺も大人の風格が身に付いてきて彼女くらいいそうに見えるかもしれんが、そういうのは今は考えてないからな。暫くは、フリーだろうな」

「……フフッ」

 またミファは笑う。

「何だよ、変なこと言ったか?」

「いえ、何ていうか…レム先輩って時々、……可愛いですよね」

「喧嘩売ってんのかコラ」

 そこから言葉を濁したミファは黙々と服を選び続けた。一時は感じた不穏な空気もプツリと消えて、ミファはまた穏やかに笑っている。長いこと無言のままされるがままになっていると、ふと胸に宛がわれてから数秒ミファが俺の顔と交互に見比べた服があった。

 白い半袖のポロシャツだが、俺の眼から見ても違和感は無い。ミファは不安そうに俺と眼を合わせて「どうですか?」と首を傾げた。

「うん、これなら合ってるんじゃないか?清潔っぽくていい感じだし」

「…そうですかっ!…じゃあ、あと3着探しますねっ!」

 ミファは一層張り切って服を選び続け、表情は一転して自信に満ち溢れた。ミファの眼にはメーティスの背が映っているようである。その後のデートは何も気づかなかったことにして普通に過ごした。ミファから先日までの事情を訊き出すことなど、とっくに忘れてしまっていた。


 5月3日月曜日、ミファは放課後進路指導室に呼び出された。1時間近く経ってミファが部屋に帰って来ると、真っ先にベッドに横になっていたメーティスが「何の用事だったの?」と無垢に訊ねた。クリスは焦ったようにミファとメーティスとを交互に見つめて不安そうにしている。…おそらく、ミファがいじめのことに関して話すために呼ばれていたのだと考え、下手な追及は望ましくないと思ったのだろう。

 ミファが呼ばれた真の理由を知る俺は一心にミファの目を見る。ミファは我ながら事情を把握しきれていないという様子で何気ない口振りで答えた。

「私、召喚師になるんだそうです。…前にクリス先輩が言ってくれた通り、素質があるそうです」

 クリスもメーティスもポカンと目を丸くし、その表情のまま顔を見合わせた。ミファは俺に視線を移し、「レム先輩は知ってたんですよね?」と訊ねた。別に他意は無く、単なる質問らしい。

「まぁな、先週カトリーヌ先生に聞かされた。お前とクリスが同じ部屋で過ごすことを許可された理由も、その決定があったのがウェイトを占めてる」

「…でも、私がすごい召喚師になるってことと、クリス先輩と同じ部屋になることがどうして繋がるんですか?…私とクリス先輩が仲間になるってことでしょうか?」

「さぁな」

 俺が意図して返事を濁したのは明白だった。メーティスはそれに対し口を開きかけたが、その先を恐れて発言を取り止めた。クリスもきっと分かっていたであろうが、俺達と同様に口を噤みミファから眼を逸らしていた。

 ミファは何も理解しておらず、そんな俺達を不思議そうに見回しただけだった。


 2日後の水曜日、教員からの連絡によりミファが召喚師候補生であると全校に広まっていたが、それを瞬時に風化させる程の事件がこの日に起きた。お蔭でミファが苦労しなくて済んだとも言える。その事件は幼い好奇心を一手に引き受け、忽ち生徒達の眼を眩ませたのだ。

 『ラズウルフ侵入』及び『ゴーレム事件』の首謀者アレナス・バモッドが失踪者を道連れに焼身し集団自殺した。現場はアムラハン北西ブロック14番通りの路地裏にある小さな廃屋だった。屋内に満遍なく浴びせられた灯油により火は大きく燃え広がり、またその灯油自体も気化していたために近隣への被害は甚大となった。死体も残らず、事件の真相は残された僅かな証拠品によって明らかにされただけである。首謀者が分かったのも証拠から事件に関わっていた現存の生徒を割り出して聞き出せたからだそうだ。…しかし、動機は謎のまま。

 ルイや、こればかりはジャックさえもその不可解な事件に興味を示し、他の男子生徒の大半も同様に浮き足立っている。女子もアレナスを初めとする関係者についての虚実を楽しそうに吹聴していた。その和に交ざらないのは俺達くらいなものだ。

 召喚師の最初の契約を翌週に控え、しかしミファは普段と変わり無く過ごしている。緊張も、不安も無いらしい。強いて変化と言えば、俺達の1人1人に対して甲斐甲斐しく世話を焼きたがるようになり、また俺の傍によく来るようになった。昼食も俺達に同伴し、どうやらクラスメイトとは距離が生じているらしかった。

 俺達にとって、アレナスの事件への興味などより、特異な立場に立つミファへの心配の方がずっと大きかった。クリスは他者との違いやそれによる敬遠を知る者として、メーティスは同じ召喚師としてミファに寄り添っていた。俺からも何かしてやれれば良かったのだが、生憎俺は特別な経験など持ち合わせていない。アドバイスしてやれることも、相談に乗れることも殆ど無かった。

 それでもミファは2人より俺との時間を大切にしたがった。ミファにとって俺達は総じて大切な友人であろうが、クリス達への信頼と俺への執着とは一緒くたに出来ないもののようだ。

 …デートから数日経って感情の整理がついてきた今、俺はミファが望むならその想いを受け入れてもいい気分でいる。それ程に俺は彼女との時間を心地好く思った。


 翌週初め、5月10日はミファが召喚師になる日だった。昼食を共にし、その席でミファを口々に鼓舞した。放課後、1時間もあれば初式が完了するという話だったため、終わってから皆で遊びに出て外食するつもりで私服に着替えて部屋で待っていた。そんな俺達を、LHRから3時間は経った頃になってマリーが呼びに来た。

 先導されるままに進路指導室へ向かうと、カトリーヌとエラルドが一方、嬉しそうに笑ったミファがもう一方のソファーに向かい合って座っていた。ミファはクリスを見ると、続いて背後の俺達に眼を向けて笑い掛けた。しかし対面している教員2人は神妙な面持ちで此方を見つめており、マリーは俺達をミファ側のソファーに促すと教員側に座った。

「放課後なのに来ていただいて申し訳ありません。これからお伝えすることは明日、全校朝礼で他の生徒さん方にもお伝えしますが、当事者としてクリスティーネさんには早急に面談の形を取るべきと考え無礼ながらお呼びしました」

 マリーはクリスと眼を合わせて告げ、クリスは「はい…」と静かに相槌を打って唾を飲んだ。俺はマリーが意図して俺とメーティスの名前を出さなかったことに胸騒ぎを覚え、メーティスと2人顔を合わせていた。

 まず最初にカトリーヌから話し始める。ミファはそれを既に聞かされていたらしく、最初は誇らしげにチラチラと俺やクリスを見て微笑んでいたが、メーティスの顔が強張っていくのを見て不安になって表情に困り出した。

「まず先に報告しておきますと、ミファリーさんは無事に契約を終え、召喚師となりました。天の加護を受け、授かったのは『ミカロフ』と呼ばれる狼の召喚獣です。…与えられる召喚獣は基本人それぞれに違います。しかし例外的に別の召喚師と同じ召喚獣を授かることもあって、明確な根拠はありませんが、それは同じ魂を持つ者…つまりはその召喚師の生まれ変わりだった場合なんです。ミファリーさんと同様にミカロフを授かった召喚師が歴史に名を残しています。…過去にミカロフを従えていたのは、聖なる巫女、ソプラ・ネシアドです。…ミファリーさんはソプラ様の転生者である可能性があるんです」

 クリスは驚嘆してミファを向く。クリスは以前ミファがソプラの関係者ではないかと考えていたが、その予想は寸分違わず現実となっていた。

「ミファリーさんには類い稀なる才能を感じていました。だからこそ私もクリスティーネさんとの生活空間の共有を許可し、卒業時に編成する予定であった勇者パーティのメンバーへの参加も進言していましたが、…正直これは予想以上でした。これを受けて私達教員は急遽、クリスティーネさんには1年増しに在学していただきミファリーさんと卒業時期を合わせることを決定しました。勇者リアスがソプラと旅立ったことを踏まえ、ミファリーさんにはクリスティーネさんのパーティに所属していただきます」

 カトリーヌは有無を言わさない物言いでクリスとミファを見つめ、2人は返事もせずその視線に眼を合わせた。また、それに続いてエラルドが話し始める。

「この度ミファリーさんが1年期に召喚師となったため、クリスティーネさんの時と同様にトレーニング時間や放課後を利用して戦闘訓練を実施していく予定です。アムラハン城から資金援助を受け次第開始しますが、その際はクリスティーネさんにサポートをお願いしたいと考えています。…よろしいでしょうか?」

 エラルドは優しく微笑んでクリスに訊ねたが、その言葉は拒否など許していなかった。クリスは暫しポカンと呆けて「はい…」とまた静かに頷き、ミファリーは何のことだか分かっておらず首を僅かに傾げながら聞いていた。

 続いてマリーからの話が始まるが、どうやらそれはクリスやミファに向けられた連絡ではないようだった。マリーはメーティスを向いて真剣に語り出した。

「リアスとソプラ…彼らは勇者と召喚師の1組として旅に出ました。験を担ぐのであればクリスティーネさんとミファリーさんをパーティとし、召喚師はそれで十分でしょう。そうでなくとも召喚師は1つのパーティに1人居れば良く、2人以上の召喚師は寧ろパーティの隙を生んでしまいデメリットしかありません。また、…こう言っては失礼ですが、召喚師としての才能はメーティスさんはミファリーさんに遠く及びません。そう言った意味でも、メーティスさんは勇者のパーティに属するには相応しくないと言えます。…この1年、メーティスさんにはクリスティーネさんと協力していくものとして心構えをしてきていただいたかもしれませんが、…申し訳ありませんが、メーティスさんをクリスティーネさんのパーティに参加させることは出来ません。どうか、ご理解をお願いします」

 …それは先週から危惧していたことそのままだった。しかしそれでも、メーティスの葛藤を無に帰すような真似はしないだろうと甘く考え、何とか平静を保って過ごしてきた。それが今、あっさりと現実の下に打ち砕かれる。

 メーティスは顔を青白くして表情を失い、無言で俯いた。ミファはメーティスを見つめて目を見張り、罪悪感と困惑で言葉一つ満足に紡げなくなっていた。クリスは信じられないものを眼にしてワナワナと肩を震わせ、混乱の剰りに口を開閉して黙り込んでいた。

 マリーは止まらず話し続け、カトリーヌとエラルドはその惨い通達から眼を背けていた。マリーがはっきりと告げているのは、きっと優しさからだったのだろう。しかし、まだ子供な俺達にはそんな優しさなど汲み取れるはずもなく、ただただ現実という悪意に目眩を起こすばかりだった。

「レムリアドくんとメーティスさんは、今日からクリスティーネさん達とは別の部屋での生活とさせていただきます。もうあなた方2人は勇者パーティの候補生ではありません。…勇者パーティに所属させる生徒は2年生から1人選び出すことを予定していますので、メーティスさんは不可能ですが、レムリアドくんは他の生徒と同じ立場から競っていただくことになります。これまでクリスティーネさんを支えてくださってありがとうございました」

 …マリーの言葉が途切れるや否や、俺は怒りの剰り立ち上がり、机をバンと叩いて身を乗り出す。口汚く叫ぶ俺を目前の大人達は憐れんで眺めていた。

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