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第23話 愛ならぬ恋

 つい最近後期が始まったと思えば、もう中間が迫っている。サラも言っていたが、後期はその学年への慣れに加えて冬休みを挟む分短く感じるものらしい。3年生は座学が無いらしく、サラもテスト勉強にはしっかり付き合ってくれる。卒業試験のための良い復習になると言われたのでウィンウィンだろうか。

 しかし、テスト期間に入ると放課後の戦闘訓練が中断されてしまうのでクリスはこの頃妙に苛ついてなかなか自習に身が入らなかった。メーティスがあの手この手で気分転換させようとしていたが、

「楽しそうね」

 と、クリスは冷めた眼で笑ってその一言を放つのみだった。流石に頭に来て、

「クリスお前、感じ悪いぞ。つーか、焦ってもろくなことは無いって何度も言ってんだろうが。訓練しなくていい時に訓練のことばっかり考えて勝手に苛ついて、それで仲間を無下にしてるんじゃどうしようもねぇじゃねぇか。今はテスト勉強やれ。訓練は後だ。自分でメリハリも付けられねぇ癖して一丁前に責任抱え込んでんじゃねぇ」

 クリスは言われた直後は、

「…人のことだと思って気楽な物言いね。メリハリが何ですって?そんな悠長に言っていられないのよ!こうしている間にも人々が魔王軍に苦しめられているの!それに私はあなたみたいに何の目的も無く過ごしている訳じゃないもの、焦って当然じゃない!…メーティスも、私のパーティになる予定ならもっと焦ってほしいわ!やれ冬だスイーツだファッションだと呑気なことを言って私の気を散らしてくるくらいなら召喚師についての著書の1冊でも漁って2年期の備えでもしていればいいのに!私にかまけてる時点で危機感が足りていないのよ!」

 と、胸の内をさらけ出すように毒づいて部屋を飛び出していった。腸が煮えくり返っていた俺は別に探したりもせず部屋で勉強して過ごし、暫くして帰って来たクリスは、

「…ご、ごめんなさい。…つい、その、悪気は無くて……。本当は、あんなこと言うつもりじゃ…本当に、ごめんなさい……ごめんなさい…ごめんなさい…」

 と、酷く落ち込んだ様子で泣きながらボソボソと謝ってきた。…ノイローゼになってるんじゃないかと心配になり、後日マイクにカウンセリングを提案しておいた。因みに、メーティスはそんなクリスの(メーティスにとっては唐突な)豹変ぶりに終始オロオロしていた。現状、メーティスのそうした態度が緩衝材になってくれるお蔭で俺達の仲が保たれていると言っても過言ではない気がしている。

 息苦しい自室では俺の方も勉強に集中出来ないため、途中からはロベリアの部屋、サラの部屋、時にはジャックとルイの部屋にも向かって勉強空間を確保した。サラ以外の部屋の場合俺が教える側に回る羽目になるため、分からない所を克服する場所は実質サラの部屋に限定されていた。

「しかし真面目だな。俺達が1年だった頃は、こんなに熱心に勉強なんかしなかったと思うが…」

「ね、偉いよね~。私らの頃なんかもっと色々緩くて好き勝手やってたもんね。今年の1年は何か良くない話も聞かないしゴタゴタも無いし、大人しいよね」

 俺が机を借りて勉強させてもらっている中、ベッドから覗いたジーンと俺の隣に椅子を運んで座ったサラが感心していた。…まぁ、確かに俺達の学年は目に見えたいざこざは無いが、その分陰湿で質が悪いぞ。

「私らの時なんてもう毎晩毎晩…。…ま、それは3年になってもあまり変わってないか。…あれー?うちの学年がやんちゃなだけかなぁ?」

「いや、…どうなんだ?…まぁドナとかも今Cクラの男子と遊んでるし、多分今度も朝帰りだろうしな。そう考えるとこの学年の風紀が乱れてるだけとも思える」

 よく分からないが背後で随分とディープな話が展開されている。…聞かない、混ざらない、詮索しない。

 今期のテストは探査旅行学、総合魔法応用学の2教科だけなので、前期に比べれば気楽なものだ。毎日サラと勉強会をしていた成果で知識の穴も少ない。教科書に書いてあることの大半は覚えているのでテストそのものは楽勝と言えるはずだ。

 よって俺がこの場でサラから教わるのは授業で明らかにされなかった内容や、教科書からより深く追及した内容である。選択武器演習でのアドバイスなども欲しかったりするが、生憎サラはメイス、ジーンは大剣使いなため、俺が選択している長剣や徒手空拳のアドバイスは大して期待出来ない。…魔人用のメイスが刺突メインである理由などは聞いていて面白かったが。

 …こうして、俺も俺なりに色々とやってはいるのだ。クリスの隣にいるための免罪符と指摘されれば否定は出来ないが、それでもやれる限り力を尽くしている。…あとは、それをクリスが認めてくれるように継続していくだけだ。


 そして翌週、テストが終わって結果が発表されると、今回も1位は俺を含めた3人となっていた。心が乱れきっていたクリスも、それを心配してまともに勉強へ専念出来なかったメーティスも、結局は問題無く結果を残したのだ。俺が勉強を見てやった3人については、ロベリアは4位に伸し上がり、あとの2人もそこそこ順位を上げていた。…期末も頑張れば、ロベリアとは来年一緒にDクラスへ行けるかもしれない。

 クリスもカウンセリングを受け始めて、多少は日常にゆとりを取り戻してきたが、冬休み中のカウンセリングによる登校を理由にナイターの実施を申し込むなど、その胸中に燻る焦燥は洗い落とせないようだった。…どうにもならないのだろうか。

 さて、こうして中間テストを乗りきって早くも冬休み開始を前日に控えた訳だが、この猶予を利用して数ヶ月後に訪れる魔人化施術への気持ちの準備をさせようと、特別授業によりマイクから色々と言い聞かされることとなった。この冬の内にそれを受け止め、整理をつけろと云うことだ。

 その授業内容は、『魔人取締法』という魔人に関連した刑事法に関するものだった。計62条を掻い摘まんで説明され、中でも重要なものを最後に改めて確認させられた。…生徒の中には驚いて青冷めている者もいたりする程、その話は俺達に衝撃を与えた。

 また、その日の夜にはメーティスから召喚師の場合にその取り締まりがどう変化するのかをこっそり教えてもらい、魔人と召喚師における共通点や相違点が俺達の中で明確になっていた。

 例えば、召喚師は自由に恋愛が出来るが、魔人は人間との恋愛(特に性行為)を禁止されている。並行して風俗店への入店も魔人は禁止だ。召喚師から一般人への暴行はその度合いによっては通常の暴行罪・傷害罪と同じ扱いになるが、魔人からの暴行は最低でも5年以上の懲役、下手をすると死刑にまでなる。脅迫等に関しても似たような状況である。

 これには理由がある。召喚師は身体能力を超人の状態と人間の状態とに明確に使い分けることが可能であるが、魔人は常にその超人的な力を感覚で調節しなくてはならない。そうなると人間への接触で被害が大きいのは魔人の方となるのだ。これを見ればこの一見差別的である取り締まりも、致し方ない処置と言えるだろう。

 ただ、これらの法律は討伐軍内で知られているのみで、一般人層には実際に事件を経験した人や魔人を家族に持つ人からぼんやりと伝わっている状況である。それ故に一部には誤った認識が広まっていたりもするらしいが、アカデミーの討伐軍支援グループは一般人からの質問には真摯に答えているらしい。…要するに、アムラハンに住んでいながら間違った認識で討伐軍を批判する連中は、ただ批判がしたいだけの馬鹿だということだ。

 いや、話が逸れた。…この件で俺が危惧したのは、何も魔人化後の待遇のことだけではないのだ。問題はもっと身近な所にある。

「…シノアとのこと、どうするかな」

 一頻り部屋で話し合ってから、ふと思い付いたそれをクリスとメーティスに切り出した。2人は何のことかと首を傾げたが、検討がつくと苦い顔をして顔を背け始めた。

 …そう、シノアは俺に好意を向けてくれるが、魔人取締法のことを考えればその恋愛も今年度限りなのだ。俺が魔人になれば、法律的に俺との交際の可能性は潰えてしまう。討伐軍は基本、冤罪を恐れて取締法に引っ掛かる状況を避けて過ごすため、一般人にはそうした事情が浸透していない。このまま放置していればシノアは深く傷ついてしまうかもしれないのだ。

 しかし、だからと言って、まだ具体的なことが起きている訳でも無い今の関係で、どのようにシノアに事情を伝えるべきか分からないのだ。…『魔人になるから諦めてくれ』と、脈絡無く告げるのか?それをしたらシノアはどう思う?……おそらくだが、わざわざそれを伝えるという時点で『嫌われている』と思い込ませてしまうのではないだろうか。…あらぬ誤解をさせて、必要無い傷を負わせるのではないか。…そして幾らそれを言葉で補おうと、シノアは思い込んでやまないのではないか。

 …誰かに代わりに言ってもらうこと、そしてその際に俺からの伝言ではないと強調してもらうことが必要だ。…だが、今のクリスをそんなことで煩わせる訳にはいかないし、第一クリスもメーティスもこの件には無関係だ。…ロベリアに頼むのも、きっと角が立つのではないだろうか。…ジャックに頼むか?…しかし…。

 悩み続けたが、その日には答えが出なかった。


 冬休みに入って3日目、シノアからの手紙に、

『レムリアドさん、27日に2人で話したいことがあります。よろしければお1人でいらしてください』

 …どうしたものだろうかと酷く悩まされたが、とりあえず会いに行って様子を見ることにした。当日は一面の銀世界に晴天が掛け合わさり、極寒の中コートとマフラーを引っ張り出しての外出となった。

 クリスは図書室で長期借出した戦術指南書を暖房の効いた実家で耽読し、メーティスは朝はダイニングで召喚指南書を読んでいたが昼からは堪えきれず外に出て雪だるまを作っていた。この頃にはメーティスもクリスを無理に付き合わせたりはしなくなったが、やはり寂しそうに見えた。…クリスの態度も、俺達が2年になって戦闘訓練などの時間を共有できるようになれば少しは変わってくれるだろうか。

 シノアの豪邸に着くと、見張りの兵士が1人俺に付いて案内を始め、応接室で待つように言われた。そして兵士がシノアに俺の来訪を伝えに行く。…ここまではいつも通りだ。

 数分後、応接室に現れたのはシノアではなくうら若いメイドだった。そのメイドは俺に一礼すると傍まで寄って、微かに頬を染めつつも無表情にまた一礼した。

「お待たせして申し訳ございません。早速ではありますが、只今より浴室へとご案内致します。お召し物は此方でご用意させていただきましたので、ご入浴の後、お召し替えになってください」

「へ?風呂?何でですか?」

「お寒い中ご足労いただいたので、暖を取るようにとのお嬢様からのご配慮でございます。その後、お嬢様の御自室へとご案内致します」

 そんな馬鹿な…。そりゃ外は寒かったが、別に風呂にまで入る必要は無いだろう。その後も何やかんやと断ったのだが、

「ここは一つお嬢様のお顔を立てていただけますと…」

 と躱わされて大浴場まで連れていかれてしまった。先にトイレに行くように言われ、妙な気がしながらそれに従い、もうどうにでもしてくれと投げ槍に入浴も済ませた。脱衣室では背を向けて待機しているメイドを気にしつつ用意された下着を手早く穿いた。…そして置いてあった召し物はと云うと…。

「…あの、すんません、これどう着るんですか?」

 1度足りとも着た試しの無い高価そうなスーツが1着。…何だこれ…今日、シノアのやつ何の用事なんだ?

「はい、ではお手伝い致します」

 言われるままに両腕を広げてメイドに身を任せるが、一応下着は穿いているので(白ブリーフなのが全力で気に入らないが)羞恥は耐えられる程度だった。

 着替えの間、どんなものかとメイドの手元を眺めていたが、案外通して見ると然程複雑ではなかった。襟元などの微調整も済み、「よくお似合いです」とメイドが1歩下がって一礼する。俺は袖を振ったりしてスーツの着心地など確かめてみたが、どうにもスーツに着られている気がしてならない。

 俺が元々着ていた服は全てメイド側に預けられており、どうやら暫く返してはもらえないらしい。俺はメイドに連れられるまま部屋に通され、「どうぞお寛ぎください」とドアと鍵を閉められた。…その部屋は内外共に鍵穴になっており、どうやら内から開けることは出来ないらしい。

「お久しぶりです、レムリアドさん。今日はお越しいただいてありがとうございます」

 純白の内装をした美しく広い寝室に、シノアは扇情的なピンクのワンピースだけ着てベッドに座って待っていた。部屋は暖房が効いていて、夏場のようなシノアの格好でも快適なようだった。

 貴族って訳分かんないことするのね、とそんなシノアを細い目で眺めていたが、シノアがベッドを離れて緊張混じりの真剣な眼を向けながら近づいてくるので、忽ち俺の姿勢も強張った。

「…あの、…。…まずは今日、この部屋に至るまでに働いた数々の無礼をお詫びします。本当にすいませんでした」

「いや、別にいいけど…。ってか、まぁ無礼になることなんかされてないしさ。風呂まで入れてもらって…」

「不快に思われていないのであれば幸いです。…それで…今日は、…レムリアドさんの、……レミオダルさんのことでご相談があるんです…」

 シノアは顔を真っ赤にして震える声で告げると徐々に口籠っていき、最後の方は辛うじて聞き取れただけだった。…この感じは、知っている。付き合い始める前日に、俺をデートに誘いに来たロベリアの様子に似ているのだ。

「…相談って?」

「……はい、その…こっちに来て話してください」

 シノアは俺の手を取ってベッドへ引いていこうとし、しかし俺はその場から微動だにしなかった。シノアは数回俺の手をクイクイと引っ張って、諦めると手を離して不安一杯の眼を伏せた。

「…レムリアドさんは、ロベリアさんから…そういうこと…を持ち掛けられてレミオダルさんへと人格を交代したんですよね。…それはきっと、レミオダルさんにとって一方的にそうされることが強いコンプレックスとなっているからだと思うんです。私もあれから精神科の学問を修めましたので、ある程度は専門知識に則った判断であることを信用して、…今から私が言うことを聞いてください」

「……まぁ、言って…みろよ…」

 シノアは目を瞑って2、3回息をつき、決心すると顔を上げて眼を合わせ、

「私を、…女性として相手してください。…レムリアドさんの意思で…」

 …あまりの発言に、気を失ったのかと感じる程の酩酊によろめいた。額を押さえ、現実のことと受け止めると、「本気か?」と訊ねた。…ただ、シノアのそれまでの言葉が全て口実に過ぎないであろうことには気づいていた。

「…はい、本気で言ってます」

「……先にはっきり言っとく。俺はシノアに恋愛感情は抱いてない。…その気持ち無しに、お前と関係を持つなんて俺は快く思わない」

「…でも、ロベリアさんとはしたんですよね…。…それも別れた日の夜に。…だったら、私とも、1度だけお願いします」

 それは俺じゃなくてレミオがやったんだ!…と、危うくそう口にしてしまう所だった。それだけは言ってはならない。レミオの行動とは言っても、それは紛れもなく俺の身体で行われたものだ。つまりは俺が仕出かしたことであり、俺が責任を持つべき事案となるのだ。

「…だからって、同じ事を繰り返すような気は無い。ロベリアのことがあったからこそ、俺はもう不誠実なことはしたくないんだ」

「…誠実って何ですか…。…この場で、私の意を汲んでくれないことが誠実の証なんですか。……すいません、そうじゃありませんね。…でも、私、先日ロベリアさんから教えてもらったんです。…私、どうあってもレムリアドさんと結ばれないんですよね。…それも、『魔人と人間の関係になるから』という、本人の人間性を無視した理由のために…」

 …ロベリアのやつ、余計なことを…。…いや、何て勝手なんだ俺は。ロベリアからその事情を話してもらいたいと考えておきながら、実際にそうなって都合が悪くなったらロベリアを責めるのか。……しかし、この状況、どうすればいいんだ…。

 返す言葉を見失う俺を他所に、シノアは話し続ける。俺は身動きも取らず立ち尽くした。

「…私、レムリアドさんに強要は出来ません。…レミオダルさんが現れるからではありません、私自身にその権利が無いからです。………元を辿れば、私はあの時、レムリアドさんに暴漢から助けてもらえたお蔭で元気にこうしています。…そうでなかったら私は、今あなたに差し出そうとしている純潔を彼らに奪われていたかもしれません。私の純潔は、あの日あなたが拾ったのだと、今私はそういう思いの下でこんな破廉恥な言動に駆られています。…ですが、あなたはその際に酷く傷つけられ、左手には跡まで残ってしまっています。私はその事に責任を感じていますし、恩人には迷惑を掛けたくありません。…これまで、責任と恋心の板挟みになって過ごしてきました。自分でこんなことを言うのは情けないと分かってはいますが、私の今までの葛藤を全部無かったことにしないでほしいんです。…だから、今日、この場限りで構いません、一時だけ私をあなたの女にしてほしいんです。…好きな人が他にいないのであれば、どうか…」

 …返事が出来ない。答えが出ない。今俺を縛り付けているのはロベリアとの約束だけだった。シノアの願いを叶えれば、その代わりにロベリアとの約束を無下にしなくてはならない。ただ、今シノアの言う通りにしたとしても、今後は法律という絶対の壁に阻まれてシノアとの男女の縁は無くなるだろう。俺からの好意が無いこともシノアは分かっているし、ロベリアの時のような問題は起こり得ない。

 俯いた俺に、シノアは泣きそうに顔を赤くしながら、ギリギリまで言わないようにしていたことを吐き出した。…彼女も、それは卑怯だと思っていたらしい。しかし、彼女の健気な恋はもはや倫理観で抑えの利く範囲を越えていたのだ。

「…レムリアドさん、あなたが女性を愛せなかった理由に私は大方の検討がついています。…あなたも内心では分かっているんじゃないですか?…あなたは失った記憶の底で、人を愛することにトラウマを持っているのだと。人を愛した先で嫌なことが起きると知っているからだと。……それが真相なら、あなたには、あなた自身の意思で愛していない人と交わる経験というものが必要なのだと思います。そうすることが、ある種のリハビリとなるかもしれないと、私は考えています」

 もう、俺には分からなかった。結局その日はそのまま帰してもらい、その後何日も悩んだ末、ロベリアとも相談した。俺の中で倫理、誠実、有益さが巡りあってぶつかった。…そして俺は、ロベリアの許しとシノアの願いに従うことにして冬休みの内に再度シノアの豪邸へ出向いた。

 レミオは現れなかった。

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