初めての高校
高校に来たのはいいがどう会話すればいいんだよ…
もう昼だぞ…
「ブリューナクのバトルロイヤル見たか?!すげぇ戦いだったよな!?」
「あぁ見た見た!」
「機神の機体あれマジですごいよな!」
「1機くらいくれねぇかなぁ(笑)」
自分の話をされてなんだかむず痒いな。
ん?今誰かと目が合った気が…気のせいか。
そんな事より早急に誰かと会話をしなければ…
かと言って知り合いなんていねぇし…
どうしたらいいんだよ…
ブリューナクの話をしだしたら引かれそうなくらい喋るぞ俺…
ブリューナクはやめとこう。
そうだ!中学の…ダメだ…不登校だ…思い出なんか名前もよく覚えてない子に告白されたくらいしか…くっそ…ダメだ…
となると何が残るんだ…
人生の大半をブリューナクに注ぎ込みすぎでしまったっ!!
なんたる不覚…
俺のPerfectリア充ライフは何処へ…
「ブリューナクか…」
隣の席の女の独り言に目を向けなければ良かったと明日思う事になる。
確か彼女は井上 琴葉だったか?
俺と同じボッチであろう人物だな。
早くクラスに馴染もうと考えているがしかし彼にはコミュニティ能力が相当欠如しているせいで喋りかける事すらできない。
1人悩んでいても何も始まんねぇ…
誰か助けてくれマジで…
そんな事を自ら必死に考えて居た時神からの救いが降りてきた。
「君もブリューナクしてる?」
theリ ア 充 それはオーラ、それは人徳、それは、気でありひと目見ただけで人として上位いや規格外とわかった。
この男の全てが俺と違うと心が叫んでいる。
い、いやここ、これはチャンスだ…
返答次第では溶け込めるんじゃ…
「はははははは、はい」
まったくダメでした。
「硬くならなくていいよ」
おぉこれが神の力『リア充』か…
神々しい…まさに異次元の存在。
夢幻虚神Nuメロニアスとか光の三幻神Hoルアクティとか言われたら納得するレベルだよ。
「お、おう。な、なんで俺に声を?」
コ、コイツの名前が出てこねぇ…
「その前に自己紹介をするよ。僕は柳春輝よろしく」
手を出してきたがどどうすればいいんだ??
ああ握手ってやつなのか?
キョトンとした顔で「どうしたの?」的な目で見るな。
ああちらの流儀に合わせるとするか。
「百鬼だ。よろしく」
「君さっき昨日のブリューナクの大会の話に食いついていたろ?君結構なゲーマーと見たんだけど今日から一緒にどうだい?」
「どうと言われても…」
いやこれは高校生の友を増やすと言う意味で大チャンスだ。
このビックウェーブに乗らずして何に乗る。
「いいよ」
「ありがとう。じゃあ今日放課後一緒に帰らないか?そこで話をしよう。昼休みも終わったしまた放課後にね」
「お、おう」
一年ぶりに家族以外とのまともな会話に緊張をしながらも放課後になりどうしたらいいか考えた、結果春樹に喋りかけると言う言わば宝くじ一等を当てる様な奇跡的な結論に至った。
春樹に声をかけるだけ…
春樹に声をかけるだけ…
春樹に声をk
「百鬼!こっちこっち!みんなまってるよ!」
み ん な ?
何を言ってるんだ。
希少性の高い現代ボッチに一対一からの一対他はきついんじゃないかな?馬鹿なの?
「お、おう。」
そう言って俺は春樹を含めた4人の所に詰め寄った。
「こちらは、百鬼君仲良くしてあげて。」
春樹のコミュ力くれねぇかなぁ…
って無理か。
「私は神崎凛よろしく。」
今自己紹介をしたのがストレートの茶髪で身長が頭2つ小さい。
ちなみに俺は180ある。
「鋼京介だ!よろしく!」
こちらはマッチョな巨漢の男まさにスポーツマンの権化と言ってもわかる。
「私は相葉蘭よろしくね☆」
あざといショート。一言ですむ。
「今ヒャッキー私の事『あざとい』って思ったよね?」
はっ?!リア充は読心術に長けているのか!?なんて恐ろしい!?
「す、すまん。」
「よし許す。」
人差し指で指差しをしながらつつくとは、俺のような訓練されたボッチじゃねぇと死んでいたぞ。
すげぇよリア充。
「それじゃあ駅に着くまでブリューナクでの話をしようか。」
「いいよー」
「そうだな」
「ですね」
春樹を皮切りに蘭、京介、凛が続く。
「あぁ。…」
くっそ恥ずかしい…死にたい…
脳内の考えてる事を直接伝えたら…
「そう言えば百鬼って今ブリューナクでバトルランク何だ?S+か?」
「いやいやAでやっとなのにS+なんて廃人だろ。」
すみませんSS+です。
バトルランクとはブリューナク特有の評価システムでありSS+からF-までありSS.S.A.B.C.D.E.F.に+、 、-の評価でプレイヤーの強さがわかる。
「一応A-だよ。よく下がるけどね」
「おお新戦力じゃねぇか!!春樹もうかうかしてらんないな!」
「わ、ワンチャンあるから大丈夫だよ!」
「まぁ今はショップを開いてるだけなんだけどね。」
「ペイントとかできますか?」
唐突に凛が入ってきた。
「あぁもちろん。全身塗装で5000ギルだよ」
ギルとはブリューナク内で使用可能な通貨である。
「安くないか?!全身塗装の相場は15000ギルだろ?!」
「ショップしてるって事はキャリヴもあるの?☆」
蘭も食いついてきた。
「一応3機だけならね。でも高いよ?ハイエンド機だから200万はくだらないよ。」
「いや百鬼はすごいね。ショップってことは儲かってるの?☆」
蘭は金に食いつくなぁ。
ゲスいよー☆
「いや前にキャリヴが売れてね。そのお金で作ったんだけどなかなか人が来なくてね…」
「場所は何処に?☆」
「ライトの端っこの方に構えてるよ」
「今日の集合場所そこでいい?春樹?京介?あと恥ずかしいから騒ぐの辞めて」
2人でじゃれ合っていたのを凛が止める。
「「いいんじゃないかな」」
「俺もう家つくからじゃあね。」
「何処?何処?☆」
キョロキョロすんな。
「百鬼君、蘭がご迷惑を…」
「凛さんが謝ることじゃないよ。」
春樹がすかさずインターセプトをする。
「じゃあな百鬼!」
「7時に百鬼のショップ集合だよ☆」
蘭はうるさい。
「じゃあな。みんな気をつけてな。」
そう言って俺は家に向かった。
皆さんハーレム好きでしょうけどそんな要素一切切り飛ばしますので覚悟してください。
この作品はVRMMOのロボットバトルを中心とした学園モノなんでハーレムを詰め込むとDEATH GAME急に初めてヒロイン同士で殺し合いさせたくなります。
次回はブリューナクでのお話です。
読んでくださりありがとうございます。