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ー夜叉ー 造られる獣達  作者: 三日月
1/6

 prolog

以前mixiで投稿していた作品を

かなりイジった話です。

戦い有り、魔法?有り何でも有りな作品…だと思います。


でゎ、短いですがどうぞm(_ _)m


雨が降る夜中、一匹の仔犬が山奥に捨てられた。運んできた男達はすぐ車へ乗り込むと雨の中来た道を戻って行った。


気を失っていた犬は寒さで目を開けた。

座る姿勢をとり、雨を降らせる空を見た…。




ピッピッピピピ…



『ん…んん〜』




埼玉県某市のとあるアパートで一人の女が暮らしている。名は龍崎志乃。歳は21。置き時計のアラームを止めると時間を確認し、ベッドから降りカーテンを開けた。

夜の雨は止み青い空と太陽の光が彼女を包む。





『はぁ…顔でも洗って来よう…』




そう謂いながらテレビを点ける。

テレビの端で天気が記載されていた。

午前中はこの天気は保つが午後からはまた雨の予報となっていた。そのため、志乃は溜め息をつく。





〈今入ってきたニュースです。昨夜遅く都内に有る研究施設で何らかの爆発が有り…〉




『何の研究所よ…』





志乃は洗面所へ向か

い顔を洗う。

歯ブラシを取ると、先程のニュースが

耳に入ってくる。





〈通行人死者は出ていませんが、施設の中に居た動物達が数十匹爆発の影響で死んでいるのが見つかりました。死者は男性一人、女性一人の二人です…〉





『動物?保護センターみたいな所かな?』





志乃は歯ブラシを口の中に入れながら

リビングのテレビの音に耳を傾けていた。

仕事の為支度を終わらせ、自宅を出た。

いつもの広い公園がある。志乃はいつも大きな木へ目を向ける。


出社すると仲のいい同僚の本田奈々子が笑顔で挨拶をしながら志乃の背中を後ろから叩いてきた。





『志乃おっはよ!』

『おはよ。朝からテンション高いわねぇ?』


『ええー?そうかなぁ?あ!朝のニュース見た?』

『施設の爆発?』

『そうそう。あの施設の近くに知り合いが居るんだけど、何かヤバい実験してるみたいよ?』


『え?動物の保護センターじゃないの?』

『違うのよね』






二人は話しながらエレベーターのボタンを志乃が押す。一階で止まっていたのか扉は直ぐに開いた。





『ヤバいって謂ってたけど…変なウイルスとかじゃ無いよね?ゾンビとか』


『そこまでは知らないけど、犬を実験材料にしてるみたいな…。本当かは判らないけどね?その人ちょっと変わってるから』





三階へ着くと二人はエレベーターから降り

自分たちの部署へ入る。

席へ着かず、珈琲を淹れに行く。





『さぁて!今日やったら明日は休みだし頑張ろうね?志乃!』


『だから朝からテンション高かったのね?奈々子らしい』





その後、沢山の社員が出社してきた。

部長の話が終わると目まぐるしく時間が過ぎていった。

気がつくと外は少し暗くなっていた。





『龍崎さん!最後に此お願いしていいかな?』





志乃へ仕事を頼んできた人物は

矢口忠志。27歳。志乃より六つ上だ。

若いがよく働く青年であり、部長から信頼も強い。女子社員からの人気も高くよく声をかけられている。見た目は何処にでも居そうなサラリーマンだ。

定時に間に合わないらしく、志乃へ頼みに来た。




『いいですよ』

『ごめんね…龍崎さんも忙しいのに』


『あたしの仕事は終わってますから、気にしないで下さい。それに、あたしも矢口さんにはよく助けられてますし』


『有り難う。それじゃお願いね』






矢口は両手を合わせると自分の席へ戻り

再び仕事に戻った。

志乃も渡された書類へ目を通し始める。






その頃、山奥に捨てられた仔犬は埼玉県の県境にをさ迷っていた。

此処まで通報されずに来られたが此からどうなってしまうのか…ただ、この一本道をひたすら歩くだけ…何処へ行く宛ても無い…最悪、保健所へ連れて行かれ生ゴミのように処分されるのだろう…。



夜になり、雨が降り出してきた。

泥で汚れていた仔犬の体は見る見る本来の色を取り戻していった。






『おい、あの犬の色!』

『灰色だ…』





道を工事しているため、誘導する者が気づいた。しかし、車が列を作っているため直ぐ仕事へ戻る。


赤い棒を振りながらもう一度警備員が見る。そこにはもうあの仔犬の姿は何処にも無かった。




『脚の早い犬だなぁ…』





不思議そうに仕事を続ける警備員。

車は誘導されながら道路を走って行く。



灰色の仔犬は広い公園へやってきていた。

息を切らせながら公園の真ん中にある大きな木の下へゆくと、そっと横になった。




『あれ?』





そこに帰宅中の志乃が通りかかった。

遠くではあるが大きな木の下に何か居る事に気づく。雨宿りをする人ではない…仔犬だ。志乃は何か導かれるように、灰色の仔犬へと足を向けた。










まだprologなので何ともですが

次回、何かが起き始めます。


有り難う御座いました。

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