表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
Re-reflect  作者: blackknight
1/10

code:1 「前章」

合気道ー

それは、相手を翻弄し、受け流し、

相手の攻撃を利用する、「守りの武道」。

柔よく剛を制す、防御こそ最大の攻撃。

ただ、この男は「少し」違った......


「あ、はい。......はい。分かりました。」

暗い表情で、携帯の通話を切る。

この男の名は トン 。

どうやら面接試験に落ちたらしい。

スーパーへ行き、食材を買って家へ帰る。

肩が重い。胸が重い。

これで何件、正社員の面接に落ちたことだろう......

荷物を抱えたトンの姿は、遠くから見れば

妻から買い物を頼まれた40代のリーマンだった。

(トンはまだ21歳。彼女なし。)


[ってぇな!前見て歩け!]

突然、不良が怒鳴ってきた。

「すみません。」とっさに謝るトン。

[すみませんで済んだらケーサツなんぞいらねぇんだよ、ボケナスがァ!]

不良は気が立っていたのか、執拗にねちっこく言ってくる。

トンは、小声で「すみません」と言いながら、不良の横を通ろうとした。

突如、不良は足をかけようとつま先をトンの足にかけた。

トンはとっさによける。

[何逃げてんだよ!肩が外れてたらどーすんだテメェ!]

不良は勢いよく怒鳴ってくる。

(確かにぶつかったのは肩だ。ただ、こんなことで外れたら不良やっていけない気がしたトンだった。)

不良は拳を振り上げた。


と、次の瞬間、不良の腕を掴み、勢いよく流して不良の体勢を崩した。

と同時に、足をひっかけて不良を着地不能な体勢にする。

これは完全に合気道であった。

するとトンは、掴んでいた腕をさらに強く握り、ブロック塀に向けて強く引っ張った。

不良はなすすべもなく、頭からブロック塀に突っ込む。

ブロック塀は粉々になっていた。


本来、合気道は相手の力を利用して、

自分の身を守る武術である。

彼はその力に、とてつもなく「強大な力」を

相手の力を流す時に「プラスして」相手を必要以上に突き飛ばしたのだった......


この時の日本は、段々と平和ではなくなっていた。

初投稿です。

よかったらコメントなり批評なりどうぞ。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ