Bless you.【冬の詩企画】
白く吐く息が綺麗だなんて
そんなのは嘘っぱち
だってさ
口を開いてみなけりゃ
そんなものが漏れるわけがない
留めたものが
纏めたものが
隙間から溢れてく
零れ落ちていくものが
温度をもって
水蒸気になって
君にまとわりついてみて
そうやって白くなっていく
何度となく
冷たくなった君の手を
温めようとしたのだろう
何度となく
暖かかった君の手に
冷たい息をかけただろう
そうやって
互いに熱を分け合って
そうやって
互いに熱を奪ってみて
そうやって
互いに冷たい奴だったって
お互いの事をわかりあう
だから
あったかいって
ちょっと思う
だから
白く吐く息が綺麗だなんて
そんなのは嘘っぱち
冬の詩を書いたはずなのに、文の中に「冷や奴」が見える。
お腹すいたな。
ありがとうございました。
本作は「冬の詩企画」参加作品です。
企画の概要については下記URLをご覧ください。
https://mypage.syosetu.com/mypageblog/view/userid/1423845/blogkey/2157614/(志茂塚ゆり活動報告)
なお、本作は下記サイトに転載します。
http://huyunosi.seesaa.net/(冬の詩企画@小説家になろう:seesaablog)