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デイリーミッション『土曜デート』

 さて、現在俺は、幼馴染を右に――――いや、インド人ではない。

 幼馴染である美也を右に、そして、妹である水月を左に。 土曜昼間の歩道を歩いている。

 これが2次元だったのならば、俺は昇天するだろう。


 まぁ、そんな一遍幸福じみた感じなのだ…………。



「なぁ、お前らなんで喧嘩してんの?」


「にーちゃんは黙ってて、こいつ…………絶対倒すから」


「ふふふ、君の妹は相変わらずかわいいねぇ、何にもできずに怯える小動物みたいでさ」


「はぁ…………なんだこれ」



 俺を壁のようにして挟みつつも、互いに視線をぶつけ合いバチバチと火花を散らす。

 本来なら、水月とのゲームを終えて、ゆっくりと睡眠を堪能するはずだったのだが…………。



―――――10分ほど前。



「どうしてデートすることになるんだ」


「うーん…………迷惑料?」


「迷惑料って…………そもそも俺お前になんかしたっけ―――――ぁ」



 言いかけて、思い出す。

 美也の怒りの笑顔を受けてさらに、冷や汗を一つたらしながら、はっきりと思い出す。

 俺は、美也に告白まがいのことをした挙句、3次元は無理だと言い2次元の美也に告白するんだ…………という、明確な迷惑をかけていた。


 ――――――ッスゥ。 確かに、迷惑をかけていたな。

 


「―――――ごめん」


「んーん、わかってくれればいいんだよ。 僕はさ」



 そうと決まれば、準備をしなければならない。

 しっかりと美也を見てみれば、確かに外に出かけるようにいわゆるおしゃれな服装をしている。


 コートとロングスカートといったものだが…………うん、なかなかの可愛さだ。


 などと、一人でに頷いていると、後ろから裾をぐいっと引っ張られる。



「にーちゃん、こいつは敵…………あまり話さないほうがいい」


「お、おい敵って…………」


「おやおや、水月ちゃん? もしかして僕のことを覚えていないかい?」


「覚えてる…………嫌なくらい」



 火ぶたが切って落とされる――――そんな気配。

 二人の間では、火花のようなエフェクトがバチバチと効果音と共に飛んでいるに違いない。


 

「にーちゃん、そのデート私も同行させてもらう」


「んあ? 別にいいけど…………そもそもデートではないぞ、デートでは…………美也、水月が一緒でも問題ないだろ?」



 未だ視線を交わし合っている間に、割って入るようにして尋ねる。

 美也は、うーっといった犬にも似たうなり声をあげて数秒―――、首を縦にうんと頷く。



「ま、しょうがないか。 僕は特に構わないさ、水月ちゃんが一緒にデートに行っても」


「いや、だからこれはデートじゃ」


「デート、だよ?」


「―――――――はい、デートです」


 

 圧力に屈し、思わず賛同する。

 だが、とりあえず水月は行けることになってよかった。


 水月こいつは、美也と似て機嫌を損ねるとなかなか直してくれないからな。

 でも、この交流――――もとい、デート。 なんか不安なんだよなぁ。


 ま、でも俺の杞憂だろう。

 ……………………杞憂であってほしい。



 と、そんなこんなで現在に至る。

 あの後、水月と俺は急いで支度を整え、眠気眼で、なかなか近場にあるショッピングモールへと足を運んでいるのだが…………。


 家を出る前から、ずーーーーーっと、この二人は喧嘩調子で、なかなか和解をしそうにない。

 こいつらの仲が悪いのは今に始まったことじゃないが…………それでも、そろそろ仲良くしてほしいというのが兄として…………幼馴染としての願いだ。



「なぁ、そろそろお前ら仲良く―――――」


「しないね」


「しない」


「あ、はい。 そうですか」



 どうやらこのデート?は一波乱起きそうな気がしてならない。

すいません

2話しか上げれませんでした…………次回作明日上げつつ課題をやって夕方ごろもう2話あげます!

面白かったら、ブックマークぜひお願いします!

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