なんか、うれしいかも
紫亜さんに頼まれた日から一日たった放課後。ちゃんと俺はファミレスに来た。なんか、来ないと殺されそうだったから。
中に入ると紫亜となんか女の子っぽい男が4人。紫亜が昨日言ってた叶衣中の隠れた男子生徒か?
「お。秀逃げなかったんだね?」
「誰が、逃げるか」
逃げたら殺されるんだから、逃げる訳が無い。
「おい、紫亜こいつ本当に男か? 女にしか見えね-」
「そうけど? にぃちゃんのほうが女っぽい」
「何だと!?」
この人が紫亜の兄か。ショートカットにツン目の強気な女の子ってとこか。なんか紫亜の言うとうり俺より女っぽい。……うれしいかも。
「きみ、あの二人は何時もああなんだから仕方ないんだ。さあ、すわって」
声をかけてきたのは……
「女!?」
なんと、長い髪をくるくるとお嬢様のように巻いて服もロリータ。何処からどう見ても女の子だ。
「……やっぱ僕って女の子なのかな? うう……」
あわわ、何か俯いて泣きだしたよ!? え? この人も男なの? 分かんないよ!
「あー泣かないで? ミイ。キミは名前はアレだけど、れきっとした男の子だよ」
「ホント?」
「うん、ホント」
今、ミイとか言うのを慰めていたのは短いツインテールの女の子……では無いな。声が意外と低いから男か?
「秀。ここにいるのは全員男。もちろんアタシ意外だけどね」
マジか……