緊急会議
「結論。解決してしまえばいい」
昼休み緊急で『男子入学作戦』の面々で集まっていた。
集まってこれからどうしようかと話していたところ紫亜があっさりと結論を出してしまった。
「おい、紫亜。簡単に言うなよ。脅迫状だぜ? 俺達が手を出したら危ないだろ」
「知元の言うとおりだけど、俺としてはどちらにしても行かないとなんだよな」
「そっか。秀は調理部……もとい、探偵部に入部しちゃったんだってね」
ミイが心配そうな目で見てくる。ミイ的には凛先輩とは何かありそうだし付いて来てとかは言いにくい。
「そこを利用するの」
「どういう事だ、紫亜」
「まったく、お兄ちゃんは。いい? まず、秀と一緒に探偵部と百合ノ条家に行く。その時、神崎先生お願いします」
「りょーかい」
たしか、鈴木先生は神崎先生には甘いんだっけ。それで昨日も助けられたわけだし。
「次に探偵部と一緒に事件解決」
「それはむずかしいんじゃないか?」
「私達が解決せずともいいの。重要なのは解決に協力したところを見せる事。そうすればもしかすると対決せずともあっちから和解してくれることもあるかも」
「たしかに! それなら簡単に事がすむ」
それなら、紫亜だけに負担をかける事もないかも。正直、対決すべてを紫亜が引き受けるって言ったけど納得はしていないんだよね。自分も何かして皆の役に立ちたいし。
その上この作戦だと探偵部の仲間入りをしたって気にもなれそうだし。先輩方や玲乃さんと協力していけたらいいなぁ。
というか皆に玲乃さんの事話してなかったな。
「皆言っとくけど俺と同じく探偵部に入る子が居るんだけど」
「え? そうなの」
「うん。玲乃さんって子なんだけど」
「同じクラスの羽馬玲乃さん?」
「ああ、そうだけど。紫亜何かまずい事でもあった?」
「……何にもない。多分、気のせいだから」
紫亜の表情が少し焦っているように見えた。気のせいかもしれないけど。




