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妹ちゃんは……

「秀少女ー!」


 後ろを振り返ると物凄い早いスピードで走っている凛先輩がいた。なんという偶然(ていうかミラクルマジカルクリティカルHIT!)。


 ていうか少女って……。たしかにこの学校では俺は女ってことになってるから仕方がないんだけどな。だけどやっぱり何か違和感があったり恥ずかしかったり。


「凛先輩。お疲れ様です」


「うむ。しかし、キミも変わった趣味だなぁ。秀少女」


 凛先輩は俺とミイの間に入るとミイを横目で睨んでニィっと笑った。ミイはそれにおびえたように肩を振わせた。本当にこの二人の間に何が?


「ミイ少女。キミに一つ命令だ」


「秀、知元、紫亜御免。ちょっと先帰る」


 ミイは運動神経が悪いのか足が遅かった。


「ちぇ、逃げんのかよ。これだから偽お嬢様風情は困るぜ」


 数秒後。凛先輩は俺たちが訳が分からなく混乱しているのにきずいた。


「えーと」


「佐々木紫亜。姉の知元がお世話になってます」


「紫亜少女ってのか。ていうか知元の妹なのか!? 似てなさすぎ!」


「凛。今のは何気なく失礼だぞ」


「いやーこんな美人ちゃんがー知元のー」


「無視かよ」


 どうやら凛先輩と知元は知り合いらしい。


「妹ちゃんは私に貢ぐべきだ」


 知元の平手が炸裂した。

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