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寝癖と癖っ毛のコラボ
昨日は大変だった。
これは携帯で知元に聞いた話だが紫亜は瑠宇を置きかけるため神埼先生に声をかけて家に隠れ瑠宇を待ち伏せしていたそうだ。
勿論、カメラは紫亜の手元に戻ったらしい。
「秀さーん!」
「あ、ミイ」
後ろを見ると髪を一つにまとめたミイがいた。
「何でまとめてんの」
「これはですねー。朝起きたら寝ぐせと癖っ毛のコラボでね。瑠宇に結んでもらったんだ」
「そうなんだ」
意外とミイは髪型アレンジしたらもう普通の女の子より可愛い。
まあ、本人の前だし口には出さないけど。
そういえばミイの髪を結んだ瑠宇さんがいない。
居ないとおかしいのに。
「ミイ、瑠宇は?」
「昨日紫亜さんに落書き追加されたらしいです。それで取れないから今日は休み。これは迎えに行ったときに結んでもらったんです」
「それは災難だ」
「じゃあ僕日直なんで先行きますね」
「うん」
かけて行ったミイの姿は少しさみしそうだった。




