瑠姫せんぱぁい!
走って空き教室へ向かう。
保健室で休んだ(?)おかげで痺れた感覚は全くない。
まあ、だからと言ってアノ保健室には二度と行きたくないね。
空き教室の間に立ち力いっぱいにドアを開ける。
「瑠宇どうしたんだ!」
目の前に広がる光景は神埼先生と紫亜と瑠宇に少しだけ似ている二年生の美少女だった。
俺はこの先輩を知らないていうか今は言ってや勝ったのか?
「瑠宇ちゃんは追い出しました。だいたい瑠宇ちゃんが悪いのです婚約者である瑠姫を見て『ゲッ!』などとふざけた事を抜かすからです」
「女心は複雑なんですね」
「そりゃそうだ。恋愛経験豊富な私に言わせれば……」
「先生瑠宇さんがいってましたけど、もう2●年間ひとりなんでしょ?」
「紫亜忘れるんだ」
忘れられているのは俺の存在だと思う。
「で、そこの先輩は誰ですか?」
「ちょっと! そこのあなた。この学園のスーパーアイドルの名前を知らないんですか!? あ、有りえないですぅぅぅぅぅ!」
「ああ、こいつは2年3組の神野瑠姫だ」
「先輩は瑠宇先輩の婚約者です」
「へー。先輩すいませんでした」
そんなにこの人有名なんだ瑠宇に似ているならすれ違えさえすれば気づくのにな。
ん? 瑠宇?
「追い出したって言ったよね瑠宇」
「ええ」
「廊下ですれ違わなかったけど……」
「ああ、それは……」




