表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/64

災厄の運命

「どうしてこうなったァァァァァ!」


 郵便受けに入っていた封筒の中身を見た瞬間自分が出せる精一杯の声で叫んだ。近所迷惑なんて気にしている場合でも無い状況に置かれ混乱しているのだ。

 

 家の中にいる親父とお袋をたたき起して訴える。凄い迷惑そうな顔で見られたがそんな事気にしている場合ではない。問答無用で問いかける。


「おい! これは、どういう事なんだ!?」

 

 封筒を思いっきり父さんに投げ付けて問いかける。


「ん? おお、よかったじゃないか。これで中学校に行けるな」


 笑顔で対応する父さん。何処が良いのか教えてほしいよ!


「よくない! よく見てよ! 女子中ってとこ!」

 

 封筒から取り出されたのは紛れもない「秀」と言う俺の名前が。

 

さっきまで寝ていたお袋が服の入ったビニール袋をこちらに差し出してきた。


「なんだこれ」


「あんたの制服。一週間後入学式だから、それ、着て行きなさい」

 

よく見るとこれは女子用の制服のようだ。フリルやチェックと言った可愛らしいデザインのものだ。

 

小学校から女の服のほうが似合うと言われてきたのだから似合うかも……。


「って、そうじゃねー!」


「なによ」

 

 不思議そうな顔してなにが不思議なんだか。


「何で女子中なんだよ! 俺、男だよな」


「だって、あんたが試験会場間違えたんだから」


「え……? いやいや、有りえないし。なんかの悪い冗談だろう。ねぇ……」

 

 静かに首を横に振る。


 こうして、俺は災厄の運命……女子中に女として行かなければならなくなった。

評価とかコメントとかくれると嬉しいです。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ