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こはるに恋は難しい

「こはるの好きな芸人さんいるじゃん。」



「おん、山本マッチョくんな。」



「そう、それ。

もしかしてマッチョくんと付き合ってない?」



「なんでやねん。

そんな訳ないやん。


向こうは有名人、こっちは学生やで。

マッチョくんからしたら犯罪や。

そんな事せえへんやろ。」



「でもみのり、匂わせちゃってるから。」



「匂わせ?

してないって、そもそも本当に何の関係もないもん。

当たり前やけど。」



「今朝僕に言ったよね、昨日の山本マッチョ見た?って。」



「おぉ、言うたな。

言った言った。

珍しくネタ番組に出てたからな、言ったよ。


それの何が匂わせなん。

好きな芸人出てたら言うやん、普通に。


匂わせじゃなくて話の取っ掛かりやん。」



「いやぁ、僕は思ったよ。


あ、これは二人がデキてるなって。」



「そんな短いワードから何を推理したらそうなんねん。

どんな名探偵でも無理やろ。」



「いや、僕にはすぐに分かったよ。

なるほどね、マッチョくんを呼び捨てにしたなって。」



「おぉ、まぁな。

呼び捨てにはしたよ。

でも普通やん。


普通に略しただけやん。」



「そうかな。

山本マッチョくんを略すなら、さっきまでみたいに、マッチョくんじゃない?


山本マッチョって略さないでしょ。


やっぱり僕には分かったね。

これはもう婚姻も近いなって。」



「ぶっ飛んだ推理やな、迷探偵みのりさん。」



「それはどうかな?

キミは、こう考えていたんじゃないのか、こはる。


マッチョくんと結婚したら山本こはるになるから、山本は略せないな、と。

この間挨拶した、義母と義父に失礼にあたるな、と。」



「いや、普通にテレビに出てきた時のテロップを頭に浮かべながら話たから山本を付けてしまっただけや。


両親の顔も知らんわ。」



「友達じゃないか。」



「何が?」



「僕らは、友達だろ?

隠さないでくれよ。」



「違うもんは違うって。」



「どっちが給料管理すんの?こはる?」



「話が具体的過ぎんねん。

初手でお金の話するか!

相場は子供が何人欲しいとかやろ。」



「もう子供の話まで!

進んでいますねぇ、最近の若い人は。」



「進みも戻りもしてないねん。

例を上げただけやろ、子供の話は。

よく言うやん、そんなん。」



「それだけじゃないんだよ。」



「他になにを見つけたん?」



「カバンに付けている彼の写真。

それこそが動かぬ証拠だね。」



「写真?

アクリルキーホルダーのこと?

これは普通やん。

ファンではあるんやから。


そんなこと言うたらみのりだってアイドルのアクキー付けてるやん。

結婚すんのけ、その子と。」



「やめてよ。

アイドルと付き合えるなんて思ってないよ。


痛いファン扱いしないでよ。

単純に応援してるだけなんだから。」



「一緒や、私も。

みのりの方が歳が近い分ガチ感あるわ。


どうなん、給料はどっちが管理するん。」



「初手にお金の話はしないって。」



「それさっき私が言うたよな?」



「子供は二人くらい欲しいけど。」



「進んでもうてるやん!

人にはあんなん言うて、自分の妄想の方が先に行ってしまっているやん。」



「洋装と和装どっちが似合うと思う?」



「式の話!アイドルなんやからどっちも似合うやろけども。」



「こはるも呼んであげたいけど、女友達を呼ぶと嫉妬されちゃうかもしれないから、ごめんね。」



「こわ…。」



「挙式はハワイであげる予定だから。」



「こわ…。」



「親しい友達は、帰国後に別途パーティを開くので、そちらには是非参加して頂ければ。」



「こわ…!

そっちには参加してええんや。」



「…ダメだ、隣に並ぶ自分が想像出来ない。

ギャルゲーの主人公みたいに顔にモヤがかかる…!」



「まぁ、そうよな。

そもそも自分の顔って理解度低いしなぁ。


自分で気になる所とか、人はあんまり気にしないとか言うしなぁ。」



「そうだね。

コンプレックスとかって本人が一番大袈裟に見えてるって言うもんね。」



「なぁ?

私は少し垂れ目やん?

メイクとかする時にキリッとさすんやけど、やっぱり垂れ目やん。


嫌やわぁ、アホっぽく見えない?

シュッとしたお姉さんになりたいねん。」



「…みえないよ。」



「慰めるなら嘘でも目は合わせてくれや。

昔な、近所のお姉さんがキリッとしてシュッとして、パリッとしてて憧れててな?


勝手に大人になったらそんな風になれるもんやと思ってたんやけど、なれへんもんやな。

ままならんわ。」



「憧れるものには中々なれないよね。

でもそれで良いと思うよ。」



「そうかなぁ、小さい頃憧れてた姿になれるのなんて素敵やと思うけどなぁ。」



「そんな世界になったら、男は皆、人外の姿かムキムキマッチョになって空を飛んでるよ。」



「そうか…。

男の子は初めに漫画とか特撮には触れるもんなぁ。」



「近づこうと思う気持ちが素敵なのであって、そうならなきゃいけない訳じゃないよね。」



「ええこと言うやん。

そう思ったらあれやなぁ、マッチョくんは小さい頃そう言う漫画とかに憧れて鍛え始めたんかなぁ。」



「さぁね。

帰ったら聞いてみたら?」



「だから違うって。」




挿絵(By みてみん)

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