3話 〜赤紙篇〜 1 警備部精鋭部隊ミマモリタイ 隊長 【金剛力 コンゴウリキ デキルエル】
〈トクトクソウ係室〉
ドア開ける
ガチャ…
小さな子供とモブエルとシエルがケーキを静かにパクついている
モブエル
「あ!お帰りなさい!」
シエル
「レイちゃん!このパイセンが持ってきたこのケーキうんまいじぇ!たまに買ってくれる安物のレイちゃんのより格段にうまいじぇ!」
レイ
「おい、もー買ってやらんぞー…」
シエル
「おっ、こりゃ失言失言!許してちょ!」
レイ
「…んで…こちらのちびっ子…嬢ちゃんは?」
ゴールデンロングポニーテール
ピンクの髪留め
目も口も人懐っこそうな笑顔
漆黒の隊服
煌びやかな銃剣携えた可愛らしい幼女
キャラクターフルネーム
【金剛力 コンゴウリキ デキルエル】
「初めまして。いつも愚兄のデキソウナエルがお世話になっております。妹の金剛力 デキルエルと申します」
デキルエルは可愛らしい声だが感情は全く篭ってない
レイ
「こちらこそ。お兄様からたま〜にアイスの差し入れもらってます」
デキルエル
「能が無い兄らしいですね。餌付けとは…恥ずかしく汚らわしい…餌がお口に合えば良いのですが」
レイ
「あ?」
モブエル
「ああ、そうそう、デキルエルさん、あの警備部精鋭部隊ミマモリタイの隊長さんなんですよ!凄いですよね!」
デキルエル
「いえいえ、完璧な我が一族ならこれぐらい造作も無い事です。我が一族唯一の汚点…兄なのに出来損ないの無能な兄にうってつけの良い職場ですね。煮るなり焼くなり好きに使ってくださいね。まあ、つかえませんけどね」
レイ
「…仲良くしろよ…めんどくせぇから…」
デキルエル
「さてと…そろそろ失礼します…」
モブエル
「デキルエルさん。ご馳走様でした」
シエル
「デキルエルパイセンごちしたー!」
デキルエルは二人に手を振る
デキルエルがレイとすれ違う時
デキルエル
「あ、そうでしたそうでした。こちらを手渡ししに来たのでした。面倒なシステムですが、セキュリティ考えたら直接手渡し、一択ですから致し方ありませんからね。どうぞ」
デキルエルは赤紙をレイに手渡し
デキルエル
「あと…そもそもアレはとうの昔に兄と思ってませんのでくれぐれも一緒にしないでくださいね。ワタクシこそ至高ですから」
レイ
「…お前…!」
デキルエル
「そうそう、至高のワタクシからの忠告です。夜道にはくれぐれも気をつけてくださいね…。どうやら出るみたいですので…」
デキルエルは終始人懐っこそうな笑みを浮かべていたが、常にその可愛らしい声に感情は全く篭っていなかった
チリリン…
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次回予告
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目の前に公園
デキソウナエル
「おれはいつからこうなってしまったのか…。いつから外面ばかり気にするようになってしまったのか…。本当に小さい時はアイツとも何の衝突もなく楽しく遊び笑い合っていたよな…」
無邪気に遊んでいるピンクの髪留めの小さな女の子と小さな男の子
チリリン…
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チリン…
銃剣を構えるデキルエル
デキルエル
「こんばんは。ミマモリタイです。見守りに来ました」
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漆黒の隊服を着た複数の隊員が一斉に駆け抜ける
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続く
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