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帝国と決戦(ワンサイドゲーム)&その後

廊下を歩く音がコツコツと聞こえる。大きな扉を開けて、広間に入ると、中央の玉座に王が座っていた。その周りに10人ほどの兵がいる。

「やあ、あなたが帝王かな?」

「いかにも、余が帝王である。何用でここにきた?」

「簡単な話だ。王国をお前らは襲った。俺はそれを許さない。お前らを叩き潰してやる」

「やれるものならやってみたらどうだ?ここにいるのは皆、異世界人なのだ!お前がいくら強いからといって、勝てるわけがないのだぁ!」

異世界人か、でも……普通に弱そうだけどな

「ふーん、異世界……ね……それって地球のことかな?」

「そうだが?まさか……お前も……?」

「異世界人だ」

「クハハハ!ならばお前も余の兵にしてやろう!『リジェネーション』!!」

なるほど、服従される魔法か。それで、服従させてたのか。でも、僕には生産攻撃は効かないから大丈夫だね

「そんなもんなんだね。『虚崩朧・千変万化』」

これに耐えられるやつは居ない。勝ったかな?

「油断したな?『破壊光線』」

「おっと!まだ、倒れてないのか?」

そして、トレースから5分が経った頃……トレースが解除される。

「うわっ!?」

なんで!?解除された?解除されたのか?いや、そんなのできるならあいつは最初からやってる。なら……二重にすると5分、そのままトレースだと10分ってとこかな?そんなルールがあったなんて……

トレース:『リ◯ル=テンペスト』

……!?トレース……できない?まさか……クールダウン?

僕は呆然として、立ち尽くす。

「お前ら、殺れ」

「……」

くそ、油断したな……

リムルをトレースしたら、助かるか?助かりはするが、打開策は無いな。攻撃が通らないんだから、ダメだな……一旦王国に帰りたい。なら……

トレース:『ナツキ・スバル』

そして、俺の意識は暗闇に堕ちていった。



「はっ!ここは?」

周りに散らかるのは帝国兵。帝国に乗り込んだタイミングだった。

ここか……まぁいい。死に戻りできただけよかっただろう。さて、あいつはどうやって倒すのかな……そういえば、ガレンさんはどんな強い攻撃も効かないって言ってたな……分かった。そう言うことか!

待ってろ!今度こそ倒してやる!


カイトは広間に飛び込む。そして、走りながら詠唱していた魔法を放つ。

「『ディスインテグレーション』!」


城は崩れ、異世界人は死に絶える。だが、帝王には傷一つついていない。

「覚悟しろ!帝王!」

「やれやれ、慌ただしいな……お前の攻撃は効かんぞ?」

「そうでもないんだよね!これが!」

僕は、帝王には向かって走り出す。そして、武器も使わず。ただ拳を振りかぶる。帝王は余裕の表情をしているが……ここまでた

トレース:解除

僕はトレースを解除し、殴りかかる。

「ガハッ!?グゥゥ!?なぜだ!?なぜ!?」

「僕ってさ、トレースしてるだけなんだよ。強い人たちをね。だから、自分自身は全く強くないんだよ。つまり、お前に当たる攻撃は反転するようになる、そのスキルは逆効果なんだよ。」

「そんな、馬鹿な!ふざけるなぁ!死ね!『破壊光線』!いまなら、耐久がないってことだろ!!」

その通り!だけど、トレースは瞬時にできるんだ

トレース:『リムル=テンペスト』

「『瞬間移動』」

僕は背後に回り込み、トレースを解除した後、殴る。それを繰り返す。

「ふざ、ふざけるなっ!お前なんかに……お前なんかに!!」

「じゃあね」

よし、死んだか。それじゃ、王国に帰ろうかな!


王国

「帝国兵はどんな感じだ?」

「やつらは、結界を破壊しようと必死ですが、壊れる気配がありません。兵の数はどんどん減っています。」

カイトはやばいものを作ってくれたな……

「王よ!大変です!」

「どうした?」

「帝国兵の上空に何者かが出現しました!」

「大丈夫だ。カイトの結界は破壊されぬ。それにあれは、カイトだ」


「『黒炎獄(ヘルフレア)』」


黒い炎は帝国兵の中央まで飛んでいき、円形に燃え広がり、兵を焼き尽くす。残っているものは何も無く。地面は一部ガラスになっている


カイトは王国に向かって飛ぶ。そして、国王の前に着地した。


「無事、帝国を殲滅しました。あなた様が、帝国を導いてあげてください」

「いや、カイト。お主がやりなさい。私よりもずっと、上手にできるだろう。任せたぞ。カイト」

「……仰せのままに」

はぁ、ですよねー……まぁ、任されたからにはやるけども。


帝国

さて、どうすっかな。

僕は城の広間に戻ってきた。すると、柱の影に隠れる小さな人影が見えた

「うん?誰だ?」

そして、近づいてみると、小学4年ぐらいの子供だった。

「君、もしかして、帝国の王子?」

すると、ビクッと体を震わせて、勢いよくぶんぶん首を縦に振った

「じゃあさ帝国民を集められる?」

「う、うん……」

「それじゃあお願い」

王子は玉座についていたボタンを押した。すると、放送が流れる。簡単に言うと、城の眼下の空き地に集まるように言っている

そして、続々と集まる帝国民達。全員の顔は曇っている

「みんな、よく集まってくれた。僕は、王国の公爵。カイトだ。よろしくな。この度は、我ら王国は帝国を倒した。よって、僕が即位することになった。みんなが集まっているところに、意見箱を設置しようと思う。変えて欲しいところなどを書いてくれ。以上だ」

さて、これで、何がくるかな?

「あ、君、こっちおいで」

王子を呼ぶ

「君の名前は?」

「エドガー……」

「そうか、いい名前だな」

「え……?殺さないの……?」

「殺す?そんなわけないだろう?僕は襲われたから、殲滅しただけだ。何もされなければ、何もしないよ」

「そっか……よかった……」

「よし、この城に仕えている人はいる?」

「うん、いる。沢山。いつも可哀想なの。兵さんに暴力振られてて。パパは止めないの」

「そうか……大丈夫だ。僕はそんなことしないよ。」

「じゃあ、呼んでくればいいんだよね?」

「頼む」

「はい!」

少し元気になったか?多分、仕えてる人たちがどうなるか心配だったんだね。優しい子だ。あの子は

「連れてきました」

「ありがとう。エドガー」

僕はエドガーの頭を撫でてあげる

「うん!」

「さて、あなた達はどうしたい?」

僕の問いかけに不思議そうな顔をする

「どう……というのは?」

「このまま、僕に使えるか、辞めて家族のところに行くとか、決めていいよ」

「王子様。疑ってごめんなさい。新たな王は素晴らしい人ですね。」

「だから、言ったでしょ!」

「まぁ、1億ぐらいの兵を殺したらそりゃあ、疑われるか!だけど、これだけは約束するよ。僕の下についたらちゃんと安全は保証するよ」

「ここにいる人達は、弱みを握られ、家族を殺された人ばかり集まっています。我ら一同あなた様の下に仕えさせてください。」

「うん、分かった。これからよろしくな!」

「そして、こちらが意見箱です」

「もう集まったの?」

「はい。前帝王は民の声に耳を傾けようとはしませんでしたから」

「なるほどね」

さてさて、何が書いてあるかな?


[税金を下げてください]

[疫病が流行っています。どうにかしてください]

[家が古く隙間風がひどいです。直せませんか?]


こんな内容が多かった。

「なるほどねぇ。かなりひどい状態なんだね」

「はい、前は軍事力最優先でしたから」

「なら、大工と医者を呼んでくれ。この国1番の。」

「わかりました。すぐにいきます」

「お願いねー。あ、待って。あなたの名前は?」

「カレンでございます。カレンさん!よろしくな」

「はい、では、大工と医者を連れてきますね」

「おっけ」



「さて、いまから、ある魔法を見せる。それを覚えてくれ」

「!? 魔法を教えてくださるのですか!?」

「? なんで?おかしいの?」

「魔法は高額な金を払わなければならえないのですが……」

「大丈夫。教える魔法は大したものじゃあないから。『リペア』『ヒール』」

僕は、国全体に建物を直す『リペア』と病気や怪我を治す『ヒール』を使った

「すごい……この広さを一瞬で……」

「うん。こんなもんかな。ここまでやれとは言わない。一軒ずつ、1人ずつでいいから治せるようになって欲しいんだ。」

「わかりました!」

「わかったぜ!」

「『魔法貸与』!どう?使えそう?」

「ええ、なんとなくイメージがわきました」

「こっちもだ。」

「よかった。これを極めたら『リペア』は『クリエイト』に。『ヒール』は『ハイヒール』に進化するから頑張って!」

「「はい!」」

「よし、もう退出していいよ。今の君たちなら接点が多い人たちに覚えた魔法を与えられるようにしておいたから、信用できる人には魔法与えていいからね」

「はい!ありがとうございます!」

「国のため、あなたのために精一杯頑張りますぜ!」

「うん、よろしくね」


「カレンさん?いる?」

「はい、お呼びでしょうか?」

「今の税金ってどれぐらい?」

「いまは、30%位ですね。」

「んー……3%にしよう。軍事力よりも民優先。戦力なら僕1人で大体完結するし」

「わかりました。その様に手配します。」

「よし、頼んだ!」

「あと、カイト様。」

「どうした?」

「前帝王の部屋にこの様なものが……」

「これはマジックアイテム?」

「その様ですが、どんなものかわからず……」

「分かった。ちょっと見てみるね」


名前:分身石

効果:利用すると、自身の分身を生み出す。一度しか使えない。分身は消えることはない


「なるほど。分身を作るマジックアイテムらしいね。これもらっていい?」

「構いません。我らには必要ないものですから。」

「ありがと」


数ヶ月後

「王国との関係はどう?」

「いい感じです。王国からは食料などを輸入し、我らは鉱石などを輸出しています。いまのところは、ベストな関係ですね」

「うん。よかった」

その時だった。謎の声が聞こえたのは


『أرض の تاكويا から召喚の許可申請を受けました。承認しますか?』


召喚か……地球に戻れるならいいけど……いや、行くしかないよな

「みんな、僕はここから去ろうと思う。元の世界に帰れそうなんだ。」

「そうですか……悲しいですが、止めません。短い間でしたがありがとうございました」

「「「「ありがとうございました」」」」

「いや、べつにあれだからな?分身は残すぞ?」

「そうでしたか!よかったです!」

僕は分身を作り、性能を確かめた

「うん。まるっきり僕と同じだね。これなら安心して任せられるよ。それじゃあね。」

「あとは僕に任せてね。大丈夫。ちゃんとやるさ」

「いってらっしゃいませ」

「いってきます」

海斗編完結でございます。まだ、続けてもよかったけど……続けたら、終わらなさそうなので、ここで完結とします!

最後は誰に召喚されたのか……疑問が残りますが、それは拓哉編を読んでお確かめください!

読んでくれてありがとうございました!

残りの作品も是非覗いてみてください!

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