冒険者登録&派閥加入
ここが、冒険者ギルドか…ひ、人が多くて入りづらい…
「すみません、通してください。すみません」
「あ、いらっしゃいませ。」
「冒険者登録をしたいんですが…それにしてもすごい人多いですね」
「いつもはこんなんじゃないんですけどね、なんでも王を助けた人がいるらしくてですね、王がその人を探してくれとギルドに依頼を出したんですよ。その金額が星金貨10枚だったので、街のみんなが興奮して今に至ってます。」
「なるほど…」
やばっ、それ僕じゃん。バレたらめんどくさそー…
「冒険者登録でしたね。ここに名前とスキル、特技、使える魔法があったら魔法も書いてください。」
「全部書かないとだめですか?」
「全部書く必要はありません。ただし、嘘は書かないようにお願いします。」
「わかりました。」
名前:カイト 特技:剣術 スキル:トレース 魔法:
「トレース……ですか…」
「ええ、まあ…」
「う~ん…冒険者としてこれから活動できますか?」
なんでそこ疑われるんだよ!
「はい、大丈夫です」
「そうですか。それでは、説明させていただきます。まず、冒険者ランクの階級は、上からSS、S、A、B、C、D、E、Fとなっています。あなたは、Fランクスタートです。依頼を受けるときは、ここにお越しください。買い取りもやっておりますので素材があればどんどん売りに来てください。」
「はい、分かりました。ありがとうございます。」
「おい、そこの新人」
あ?なんだこのおっさん。誰に言ってんだ?
「お前だよ!ぼーっとするな!」
「あ、僕ですか?」
「そうだ。お前、スキルトレースしかないのか?w」
「そうですが」
うわぁ…これめんどくさいやつじゃん…
「笑わせるぜ!トレースだけでどうやって魔物倒すんだよ!魔物の力でもトレースするのか?wお前みたいな役立たずこの街にはいらねぇんだよ!」
「「「「「そうだそうだ!」」」」」
ああ、うざい。
「分かりましたよ。出ていけばいいんでしょ!」
「分かればいいんだよ!」
せっかく街に来たのにもう出発しないといけないのか…
「ちょっとまってくれ。」
「はい、どうかしましたか?」
絡んできたおっさんは、「あ、あなたは…」とか言って落ち込んでるけど…そんなに偉い人なのかな?
「この先色々大変だろうから、俺たちのパーティーに入らないか?こういう奴らに絡まれるかもしれないしな。」
後ろの奴らを指をさしながら言った。指をさされた方は、顔面蒼白で呆然としていた
「え?ぼ、僕なんかでいいんですか?」
「実はな、俺たちダンジョンに行こうとしてるんだが、4人じゃ不安でな。仲間が欲しかったんだが、そんなときお前を見つけたんだ。」
「僕、弱いですよ?スキルがトレースですもん」
「いや、お前、本当は強いだろ?なんかひと目見た時にピンときたんだよ。」
「そうですか。」
この人、僕のこと正確に見抜いてきてるな…油断できない人が来た。
「ところで、あなたは?」
「俺の名前は、ガレン、Bランク冒険者だ!」
「僕の名前はカイト、御存知の通りFランク冒険者です。これからよろしくお願いします。」
そしてガレンさんの仲間のいるところに行くと…盛大なブーイングの嵐が起こりました。まじで何なの?
「ちょっとガレン!何その子は!強い人を連れてくるとか言ってたじゃない!」
「そうですよ、ガレンさん!私達はチームレベルCランクのパーティーなんです!こんな子必要ありません!」
「そうだぞ、兄貴。ダンジョンが不安だから仲間を増やすとか言っていたじゃないですか。こんな子戦力にもなりません。荷物持ちぐらいなら出来そうですが。」
「おいおい、そんな言うなよ。仲間になったんだから。それじゃあ、自己紹介をしていってくれ。」
「こんな子はいらないけどね…、わたしの名前はリル、職は魔術師」
「私の名前は、ルーナ。私の職は錬金術師とアーチャー」
「俺の名前はライ、俺の職はウォーリア」
「改めて、俺の名前はガレン。俺の職は剣士だ。ようこそ、〝紅き烈火〟へ!」
「僕の名前はカイト、職は……まだ決めてません。これからよろしくお願いします。」
「よし、早速ダンジョン行くぞ!」
「大丈夫かなぁ…これで…」
「兄貴はそういう人だから仕方ないよ。役に立たなかったら解雇すればいい。」
「まあ、そっか!」