人助け
目を開けると森の中だった。
「ここは……まあ、とりあえず、森の中探索するか…」
その時、誰かの雄叫びと金属音が鳴り響いてきた。
「なんだ…?」
木の陰から、そっと様子を見てみると高級そうな馬車が5台とその周りに男が群がっていた。
「おい、出てこいよ!」
「く、この馬車硬いぞ!壊せねぇ!」
「ハロムド王を暗殺しなければならないのに…」ざっと数えても20人は余裕で超えていた
トレース:『ラ◯マ』
「『透視』」
中には…負傷している騎士が20人と王が1人か、助けたほうが
いいのかな?
「『千里眼』からの『念動力』」
「は?え?」
「なぜ急に首がもげて…」
トレース:『リ◯ル=テンぺスト』
「『物質創造:剣』『空間転移』」
「だ、誰だお前!」
「邪魔するならお前から殺してやる!」
「『虚崩朧・千変万華』ぁぁ!」
「ぐはっ」
「ぎゃぁぁぁぁ!」
「『万能感知』」
すると、後ろから3人ほどの反応が帰ってきた
「『虚無の斬撃』!」
「「「ぐはぁ⁉」」」
「よし盗賊はもういないな!」
二重トレース:『ラソマ』『リムル=テンペスト』
『千里眼』……
あれは…街?門から100メートル離れた地点に
『空間転移』!
「なんだか…急に静かになりましたね…」
「そうだな…扉開けてみるか?」
「待ち構えている可能性がありますが…」
「その時はその時だ」
「なっ……」
「どうした、何があった?」
「全滅しています…。最上位派閥の〝暗黒の翼〟が!」
「〝暗黒の翼〟…最近暴れまわっている派閥か…。sランク冒険者でも壊滅させるのは絶望的だと思っていたのだが…。見込み違いか?」
「いえ、彼らの実力は本物でした。そんな彼らを上回る人物がいたのでしょう。」
「その人物とやらは誰だ?」
「わかりません。ただ、ここから一番近い街は貴方様の治める街ですので、今から行けば会うことができるかもしれません」
「訪問は中止だ!急いで戻れ!恩人を探し出す!」
「「は!」」
「召喚魔法:呀狼 街までこの馬車を引いてくれ」
そうして、王族から目をつけられるようになるのが、海斗はまだそのことを知らない。
遠くから見たときは気づかなかったけど、この門、結構大きいな
「おい、そこの少年、止まれ」
「あ、はい。どうかしました?」
「身分証明証は持っているか?」
「え…。なんか必要なんですか…?」
「いや、必要ではない。ただ入場料が取られるな。」
「なるほど、いくらですか?」
「銅貨1枚だな。」
物質創造:銅貨
「これで」
「よし、入っていいぞ。ところでお金の基準は分かるか?」
「わからないです」
「やっぱりな、お前みたいな田舎から来た人は、わからない人が多いんだ。まず、銭貨10枚で銅貨、銅貨100枚で銀貨、銀貨100枚で金
貨、金貨100枚で白金貨、白金貨100枚で星金貨。分かったか
い?」
「はい、わかりました。ありがとうございます!」
大体お金の感覚はこんな感じだ
銭貨=1円
銅貨=10円
銀貨=1000円
金貨=10万円
白金貨=1000万円
星金貨=10億円
何しよっかなー、冒険者にでもなっておくか!
「すみません、ギルドってどこにあるかご存知ですか?」
「見ない顔だな。外から来たのか?」
「はい。それでギルドがどこにあるか教えてほしいのですが…」
「ここから、200メートルほど離れた…ほら、あそこ、人が多いとこ
ろがあるだろう?そこがギルドだ。頑張れよ!」
「はい、頑張ります!」
あ、トーレスについて聞くの忘れた。まあ、いっか。あの人に聞こっと。
「あの、すみません。『トレース』っていうスキルを知っていますか?」
「ああ、知ってるぞ。最弱スキルだと言われているスキルだな…。なんでそんな事聞くんだ?」
「いや、友達にそのスキルを持っている人がいて…」
「そうかそうか!そいつはかなり不運だな。トレースはな?相手の真名と顔がわからなければ、成功しないんだよ。そして、歴史上の英雄たちは皆、真名を隠している。だから強い人のことをトレースできないから最弱だって言われているんだ。俺は本人次第で強くなると思っているがな」
「ありがとうございました!僕はこれで失礼します!」
「またな!」
「はい!」