二十二話 帝都とGG型
シャンバラは、いつも時間に起きてきたがいつもとは、違いサバラが着替えまで一人でおこなった。
「いつものメイドたちは」
「本日は、式典が行われますが、その後パーティーが開かれますその準備に」
「パーティーがあるのか」
「はい、わが家の門閥の者たちだけですが」
「それにしても、きょうは制服なのか」
「はい、ご存知かと思いますが。我が帝国では初等学校に入学するとともに一度は、式典に出席しなければなりません。しかし、シャンバラさまはすでに次期当主候補ですから。これからは、毎回出席しなければなりません。そして、初等貴族学校に入学が決まった者は、準軍人と認定されますそのため制服となるのです。」
「そうか。しかし、武器の持ち込みは不可能ではないのか」
そう言って。シャンバラは、自身の制服に装着されたサーベルの頭をたたいた。
「はい、基本的に武器の持ち込みは禁止されています。しかし、それは銃火器に限ったものです。そのため、サーベルは持ち込み可能なのです。」
「そうなのか」
「その上、サーベルには、皇族の紋章が描かれています。そのようなものを近衛兵でも扱うことはできません。」
「確かにそうだな。しかし、銃器は置いていくのか。」
「いえ。帝都貴族街にある邸宅まで移動します。」
「そうか、しかしこんなにゆっくとしておいて良いのか」
「大丈夫です。」
「貴族の邸宅が集まっている州には、辺境伯9家がいますが、それに次いてブリュンヒルト家となりますそうするとゆっくりしなければ下の貴族たちが移動できません。」
「そうなのか」
「ですが、そろそろ貴族街に向わなければなりません」
「では、行くとしよう」
そう言って立ち上がった。シャンバラの後ろには、銃器が入った箱を持つサバラがいた。そのサバラが、語り掛けてきた。
「本日の移動ですが、VV-28ではなくGG-30での移動となります。」
「GG-30での移動か」
「はい、VV-28では、速度が出ないためGG-30の移動となります。」
話しているうちに駐機場に到着していた。
「微妙なサイズだな」
「シャンバラさま、先日のガストラ侯爵が乗っておられた機体と比較していけません。」
「そうなのか」
「これでも、このクラスでは大型機となります。このサイズの機体を維持管理するとなると貴族付きの商人の個人船か中級傭兵となります。」
「そうか」
傭兵は、この銀河では、10万人いると言われているが基本的に傭兵の仕事は、商人の船や旅客船を宇宙賊から守るのが仕事であり、軍とはあまり関係ないように感じるが、傭兵を管理しているのはペンタであり軍と密接な関りがある。
シャンバラは、乗り込んでいった。シャンバラとサバラが乗り込むとすぐに扉が閉められシャンバラを護衛するように随伴機に囲まれながら出発した。
空に上がるとしばらくして後方から編隊を組んだ機体が飛んできたがその機体は、明らかに父上、インドラであった。なぜならここは、まだブリュンヒルト家の上空であり許可なく飛行することが出来るのは、皇族かうちの家のものしかいない。
後方から飛来する編隊に気が付いてから、数秒でシャンバらの編隊の左翼側に到着していた。シャンバラは、後方から迫るに気が付いたのは、シャンバラの編隊の左翼に到着した時であった。気が付くと同時に通信が入ってきた。
「シャンバラ、早いな」
「父上こそもう少し後に来るのかと思っていました」
「予定では、そうであったのだが、準備はしておきたいと思ってな。」
「そうでした」
シャンバラとインドラが通信しているうちに編隊の陣形は変化し、中央にシャンバラが搭乗するGG-30とインドラの搭乗するGG-50が並んで飛行し周囲を囲むように大小2つの円を描きながら飛行していた。
「GGは、やはり早いですね」
「確かにそうだ。しかし、GGは整備に金がかかる。法衣貴族では、一機を維持するのが限界であろう」
「やはり、GG型は維持費が高いのですね」
「GGの略は知っているよな」
「はい、Galaxy Gas turbine の略です」
「そうだ。この機体は、宙に出ることが出来る。周辺国家では、キル連邦のみが同様の大気圏突入能力のある船を持っている」
「そうなのですか」
「そうだ、しかしあの国は、巡洋艦以下の船しかないがな」
インドラが言うように大気圏突入能力を持つ船は、パブロフランソワ帝国とキル連邦であるがこれは、50m以上の船となるが。実際には、各国突入能力の技術は、あるのだがこれが巡洋艦、戦艦クラスとなると素材、構造的問題により実現できていないのである。しかし、年々この問題は解決している、この技術自体今現在の帝国の建国と同時に開発されたもの、他国に幾度となく帝国の巡洋艦または、準戦艦が各国に鹵獲されているためである。
「しかし、他国もいずれこの技術を持つのでしょうか」
「いずれは、各国が持つようになるだろうが、我が帝国も同じように技術開発はしている。だが、維持する難しさを知ったとき驚くだろうな」




