十三話 試験開始
先代邸宅を出発して、インナ州に入った途端、二機のFAー24が飛んできた。その戦闘機の垂直尾翼には、皇族近衛隊の紋章とその下には、14と描かれていた。その内一機は、我機の後方、もう一機は右翼側に機体を固定した。
「こちらは、皇族近衛隊第十四飛行大隊。B104、貴機の目的地を宣べよ」
「我機は、ブリュンヒルト伯爵機B104、目的地は初等学校エリア、ブラドに向けて飛行であり。申請番号2465B333である」
「貴機の目的地と申請番号の確認を行った。問題ない。良いフライトを」
そう言って二機は離脱していった。これは、一部地域を除いてインナ州に立ち入ると毎回飛来してくる。また、申請が無ければインナ州を飛行することはできない。貴族も例外でなく申請が無ければ強制着陸させられ、応答がなけれ撃墜される。それほど帝都は、厳重なのまた、帝都上空は飛行が禁止されている。
そんな、小規模のイベントあったが無事初等エリアに到着した。
「ここが、初等学校帝都支部か」
「はい」
機体から降りたシャンバラは、そんなことを言っていた。
「シャンバラさま、こちらを」
そういってサバラは、カバンと一枚の指輪を差し出した。
「お前は来ないのか」
「いえ、入れないのです。試験会場はどの貴族の御付きのものは、入ることが出来ないのです」
「そうなのか」
それを、聞いたシャンバラは、カバンを受け取った。
「その指輪は、何だ」
「こちらは、受験票でございます」
「受験票だと。標には見えないが」
「今年度より、リングによる形に変化しました。このリングは、各貴族様の体内に投与されたナノマシンより本人か判断し当人であれば、試験会場に案内される仕組みとなっています」
「そうか」
シャンバラは、その指輪を受け取り装着した。そうすると、しばらくして、校内専用の自立型自動車がやって来た。その自動車は、人が一人乗れるくらいのものだった。この、自動車に乗車して試験会場にむかったのであった。しばらく走行した、自動車はある建物の前に停車し音もなくドアが開いた。そこには、スーツを着た女性が立っていた。
「シャンバラ殿ですね」
「そうだ」
「会場はこちらです」
そういって、女性は歩き出した。本来であれば不敬罪で処罰対象となるが。ここは学校であり貴族の権力は無いに等しいのだ。そのため、立場で言えばこの敷地内であれば彼女の方が上なのである。こうして案内される形で会場に案内されたのであった。
「この教室です。座席は、そちらの端末に記載してあります。自身で確認して着席しておいてください」
そう、言い残し女性は来た道を戻っていた。座席を確認した。シャンバラは会場に入ったが一番最後であったようで会場には20人ほどいた。当然であろう、試験会場には、親の爵位順で入っているのだから。ブリュンヒルト家は、皇族を除けば帝国では、上から4番目全体の貴族のうちの上位18%しかいない上位貴族なのだ。それほど高位だと入学試験受験資格がある上位貴族は、20人もいないだろう。
「私が最後か」
そう言って座席に着いた。それから、しばらくして先ほど案内してくれた女性と左胸に勲章を付けた貴族省の制服を着た男が入室し教壇にある椅子に座った。その男性は、自身の時計を確認し
「時間だ。試験を開始する」
そうすると、女性が用紙を配りだした。
「試験内容は、帝国史、算数、地理、国語の試験を各50分行う。また、筆記試験終了後、面接を行い試験は終了とする。筆記試験では、万年筆のみ使用を許可する。これ以外の、筆記用具に関しては不正とみなし即時退出してもらう」
男性がそう言っているうちに試験問題の配布が終わっていた。配布が終わったことを確認した男性は、
「はじめ」
と言った。そうすると目の前にあった。白板に残り時間が投影された。こうして、入試試験が始まったのであった。




