合図
数分前……
春が牙爪に近づこうとする直前
・剣 『まて、春!』
・春 『お、おう どうした?』
・剣 『準備が出来た時の合言葉を決めてなかった』
・春 『あ~そういえばそうだったな』
・剣 『とりあえず時間がないから俺が……」
と剣が言おうとしたとき春がこういった。
・春 『いや、俺に決めさせてくれ』
・剣 『…わかった』
・春 『うーん……!」
・剣 『…………』
・春 『よし決めたぜ!!」
・剣 『なら早く教えてくれ』
・春 『まぁまぁ落ち着けって』
・剣 『落ち着いていられる状況じゃないから言ってるんだよ!』
・春 『確かにそうだな……』
『剣!合図は~』
・剣 『はぁ?そんなこと行ったら俺らの行動がバレるぞ!」
・春 『大丈夫だって、万が一バレても俺がなんとかするから』
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時間は戻り現在……
・剣 (まったく、あいつは何考えてるんだか……まぁいい)
剣は呼吸を整え、そして合図を叫んだ。
・剣 「いくぞ!!相棒!!!」
そして春はその合図に合わせるかのように……
・春 「こい!!相棒!!!」
と叫んだ。
その二人の合図を聞いて牙爪は…
・牙爪「?!」
戸惑ったが、すぐに体勢を戻し高速で向かってくる剣の攻撃をよけようとした。
しかし、その一瞬の戸惑いを逃さないが如く春が瞬時に自身の槍を牙爪の避けようとする方向に投げた。
・牙爪「当たらねーよ」
牙爪は軽々とした動きで春の槍をよけて、前から向かってくる剣の攻撃を避けようとする。
・牙爪「惜しかったな、お前ら」
しかし
・剣 「お前がな!」
次の瞬間、剣がさらに高速で動き牙爪との距離をいっきに詰める。
・牙爪「なっ?!」
さっきまではまだ剣の攻撃を避けられる距離だったはずが、いっきに距離を詰められたことにより牙爪は自身の回避が間に合わなくなってしまった。
・剣 「これで終わりだ!」
そして逃げ場を失った牙爪に剣の攻撃が当たろうとしたが、
・牙爪「ふんっ!」
その攻撃を牙爪はすんでのところで受け流したのだ
・剣 「なっ!!」
受け流されたことにより剣には大きな隙ができてしまう。
・牙爪「見事だ、俺をここまで追い詰めたことほめてやる!」
そう言った牙爪は剣の隙を逃さないが如く剣の懐に向かって拳を振るう。
・剣 「くそっ!」
そして牙爪の拳が剣の懐に当たろうとした時
・???「ロールショット!」
突然、牙爪の拳に向けて矢が飛んできたのだ。
・牙爪「うおっと!!」
牙爪は矢が飛んでくることに気付き、瞬時に拳を後ろに下げた。
・剣 「!? 誰だか知らないが助かった!」
そう言って剣は牙爪の見せた一瞬の隙を逃さないよう流された攻撃を再び牙爪にぶち込もうとした。
・牙爪「っ!やべっ!」
牙爪は避けることを辞めて後ろに下げてない方の拳で瞬時に受け流す構えを取る。
だか、
・剣 「そう来ると読んでたよ!」
剣は攻撃の軌道をさきほどの攻撃とは違い真っ直ぐではなく横に木剣を振りかざした。
・牙爪「っ!マジかよっ!」
さきほどの攻撃と同じように真っ直ぐ来ると思っていた牙爪は受け流す構えをさっき流した時の構えでしてしまった。
・剣 「俺の、いや俺たちの勝ちだ!」
そう言い、剣の攻撃は綺麗に牙爪の懐に入った。
・牙爪「がはっ!」
牙爪はそのまま吹っ飛ばされて訓練地の壁にぶつかった。
・春 「やった、やったじゃねーか相棒!」
・剣 「はぁ、はぁ、はぁ、まぁ、ギリギリ、だったがな」
・春 「それでもよ、スゲーよ!」
「お疲れ、相棒!」
・剣 「ふっ、お前もな相棒!」
~次回 <変化>~