生きる目的
「はぁ はぁ はぁ はぁ はぁ」
走れ 走れ 走れ 逃げろ 逃げろ 逃げろ
「け…ん…」
(?! 誰だ誰が俺を呼んで…)
ふと後ろを振り返るとそこには…
「母さん?父さん?」
そこには自分の両親がいた。
「…っ」
二人が徐々に遠ざかっていく。
「待って父さん、母さん」
二人のいる方へ走って追いかける
「ゴアオォォォォォォォ」
だが突然二人が炎にのみこまれる。
「…っお前は!」
そこから突然大きな“化け物”が現れる。
「よくも父さんと母さんを」
“化け物”はこちらをむき今度は俺に襲い掛かってきた。
「やめろ やめろおぉぉぉぉぉぉぉぉぉ」
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ガバっ!
「はぁ はぁ はぁ はぁ はぁ」
俺はベッドから起き上がった。
(またこの夢か)
ベッドから降りて立ち上がる。
(何度見てもこの夢は慣れないな)
そう思いながらカーテンを開ける。
そこからは眩しい朝日とともに大きな建物がたくさんみえる。
ここは【日能九王国】と呼ばれる国で、“化け物”どもに襲われずに安全に暮らせる国の一つだ。
今日この国で【正軍】と呼ばれる政府公認の組織の入隊試験がある。
【正軍】はこの世界にいる“化け物”通称【ユーマライゼ】と戦うことができる力をもつ組織だ。
俺の名前は《赤木 剣》16歳。
俺はやつらを倒すため今日この試験に挑む。
そのためにあの日から五年ある人のもとで修行し力をつけたのだから。
(やっとだ、やっとここまできた。)
〔やつらを滅ぼす〕
これが俺の人生をかけた最終目標だ。
「必ず後悔させてやる俺の家族を奪ったことを」
{そう言い放った赤色の髪の青年は入隊試験の準備を始める。
これは五人の主人公の内の一人。}
『赤き青年の物語である。』
~次回 <試験>~