表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

48/63

48「魔人出現」

『光球を上げるである』

「分かったっ!」

 僕はシャンタルの意図をすぐに理解した。これはノロシだ。王政と住民への警告。それとユルクマへのメッセージだ。

 ならっ!

 むむっ。んーっ……。手のひらに気合いを入れる。

 ただの照明弾じゃ面白くない。ちょっとした工夫が生活には必要なんだよね。

 それっ。特大の花火だっ!

 そいつを夜空に向かって思いっきり投げる。

 早くこの戦場に駆けつけろっ!

 ドーン、ババーンと夜空に光の花が咲く。

 玄関の開口と窓ガラスを割って、触手がウニウニと出てきた。生理的に耐えられないね。ひときわ太い触手が何やら吐き出す。

 人の形をして、ボロボロの服を着ている。元は人間だったようだけど、それはもう人じゃない何か。

 これが魔人!? まるでホームレスのゾンビに、ちょっと魔獣が入ってる感じ?

『半魔身である。魔人化の失敗体、または成長過程……』

 完成前に引っ張り出してきたってことだね。

 盗賊か強盗か、単なる荒くれ者か分からないような姿。顔と体の一部は獣で、指と爪も長い。服は一応着ているがボロ布のようになっていた。

 こんなのたいしたことないよ。僕は強いんだ。

 剣を抜き、腰を低くして構えた。活躍の時きたる。

 一撃で倒してやんよっ!

 とっておきの気合いを入れて斬りかかる、が――。

 あれ? 防がれた?

 黒色の剣が寸前で止まる。オーロラのような帯に火花が散った。

『魔人は障壁のスキルを使うのである』

 なら一撃、また一撃と打ち掛け、障壁をかわそうとする。しかし半魔身ふぜいは、次々に障壁を展開してこちらの攻撃を防ぐ。更に剣の具現を出現させた。

 こんなこともできるんだ! うわっ。

 後から他の魔人に攻撃されてしまった。まずい。数がどんどん増えてきた。何体吐き出すんだ? これはヤバいよ。

『コツがある。剣を突き刺し魔力を注入するである』

 よっしゃ!

 オリジナル必殺技は考えないで、ここは素直に従うとしよう。魔人の剣攻撃を弾きながら、隙を見て刺す! 

 よしっ。障壁を貫いた。そして魔力を込める。

 あれ? 何も起こらないけど。

『続けるである!』

 弾く、刺す、込める。弾く、刺す、込める!

 時間差で魔人の各場所が破裂を始めた。

 よーし。いけるぞ! 注入を意識して剣に魔力を溜める!

 剣を大上段から振り下ろし、胴体内で止め魔力を注入。魔人大爆発。

 やったあ。魔人を倒したぞ!

『半魔身である』

 僕はすかさず他の魔人に切り掛かる。

 コツさえつかめば楽勝じゃん。

 と思ったら障壁だらけに守られた魔人に当たってしまった。二重の守りに突きも不発となる。

 相手の剣の攻撃に、こっちは防戦一方になってしまった。数が多すぎだよー。

 ア、アドバイスは?

『魔法スキルがなければ厳しいである』

 魔法って何? 魔力じゃなくて?

 ぐわっ!

 後ろから魔人に切り付けられた。マジで痛い。

『敵の数が増えてきたである』

 やっべ! このままじゃ、フクロだ。なんとか活躍を。活躍、活躍、活躍ーっ!

 突然火矢が魔人に突き刺さり爆発する。

 ああっ!

 更に二の矢、三の矢が突き刺さり爆発した。

 援軍だ。どこだ?


 暗い夜空。そびえる建物の上に、正義の炎が揺らめく。

 誰だ? 騎士か、謎の勇者か?

 再び火矢が発射され、また一体の魔人が屠られた。まるで魔人スレイヤー!

『半魔身である』

 まあ、今盛り上がっているところだからさ。

 あいつは――。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ